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【IBのmath選択】AAとAIの比較!結局どっちがいいの?

ApproachesとApplications and Interpretationの比較!

以前からEDUBALのサイトでもご紹介している通り、これまで行われていたカリキュラムでのIB Mathematicsの試験は2020年11月のExamをもって終了となります。2021年5月のExamからは、AA(Analysis and Approaches)とAI(Applications and Interpretation)の4種類の科目の試験が実施されます。

 今回は、新しいIB Mathの教科のそれぞれの詳しい特徴と、科目選択の仕方についてご紹介します。
・どのようなことを勉強するのかがわからない!
・それぞれの教科で何を学ぶのかもっと詳しく知りたい!
・大学受験との兼ね合いはどうなるの?

という疑問をお持ちのかたはぜひご覧ください。

●あわせて読みたい
IB(国際バカロレア)、Math(数学)の科目選択や勉強法、対策について

【目次】

  1. AAとAIの比較!:IB Math 新カリキュラム それぞれの特徴について
  2. AAとAIの比較!:学問としての数学を扱う AA(Analysis and Approaches)
  3. AAとAIの比較!:科学に活かせる数学を学ぶ AI(Applications and Interpretation)
  4. AAとAIの比較!:百聞は一見にしかず。IB Math新カリキュラムのサンプル問題をみてみよう!
  5. AAとAIの比較!:IBのことでお困りの方はEDUBALにご相談ください!

AAとAIの比較!:IB Math 新カリキュラム それぞれの特徴について

新しくできた2種類のIB Math の違いは、数学のどこの分野に重点を置いているかです。下表では、各単元の指導時間の目安をまとめています。

IB Math 単元ごとの指導時間目安

 

高校で学ぶ数学には概念的に数術を扱う”数学”と、実世界に応用するための実用的な数学とがあります。例えば、統計学や微分積分は実世界においてデータやグラフの分析を行う際に使うことが多いのですが、数学を学ぶために必要になる基礎力と自然科学や社会科学のデータアナリシスのために必要となる基礎力が若干異なります。指導時間の目安を見ると、数学的な基礎力を身につけるのががAA, 実世界に応用するため数学の基礎知識を学ぶのがAIということがわかります。

●IB Mathematicsについての詳しい説明はこちらIB Mathematicsの構成や学びの特徴について

AAとAIの比較!:学問としての数学を扱う AA(Analysis and Approaches)

微分積分を中心に、学問としての数学の核心に迫る

AAではHL・SLともに微分積分に一番時間をかけて学びます(HLでは240時間中55時間、SLでは150時間中28時間)。

AAでは、微分積分と統計学において、数学を学問として学びたい人のためのトピックを追加しており、特に微分積分の比重が大きくなっています。

 

理系の道に進みたいIB生にオススメのAAHL

 大学で理系の学問を学びたいと考えている人には、数学の重要性と大学入試の観点からAAHLを取ることをオススメします。

 一つ目の理由は、数学の基礎力が身につくからです。もちろん、AIで詳しく学べるモデリングや統計学はエンジニアの道や自然科学系の道に進みたい方にとっては魅力的かもしれません。しかし、これらの学問で扱う数学はかなり高度なものが多く、数学的な基礎知識を高校のうちに身につけておく必要があります。

 二つ目の理由は、理系学部の大学入試の条件として一番多く扱われているからです。
 日本の一部の大学や、スペインの大学、香港などアジア圏の大学、アメリカの大学の一部では、理系学部に入学するためにAAHLを取っていることを必須条件として課している大学が多くあります。

 基本的にはHLであればAIでもAAでも構わないとしている大学が多いイギリスでも、オックスフォード大学の理系コースではAIHLを認めていなかったりするため、志望大学の要項を見ながら決定することを強くオススメします。IBを始めてから志望進路が変わるということも珍しくはないため、理系の学部に行きたいが、どの学校かは決められていない!という方はAAHLを取っておくようにしましょう。

 

MathはSLで取ると決めている文系IB生にオススメのAA SL

 数学はSLでとると決めていて、大学で社会科学系の学問を学びたいと考えている人には、大学入試の観点からAASLを取ることをオススメします。

 なぜなら、一部の国の大学の社会科学系の学部ではAISLがこれまでのMath Studiesと同等に見られており、入学条件として認められていないからです。

 微分積分に重きを置いているAASLを取ることに不安を抱えている文系IB生も多くいると思います。しかし、大学で社会学や経済学などの社会科学を学ぶ場合、数学の知識があると研究の幅が広がることが多くあります。そのため、高校生のうちに数学的なものの考え方の練習をしておくことは大切です。

 よほど数学が苦手ということでない限り、文系の学問に進みたいIB生にはAASLを取ることをオススメします。

 

AAとAIの比較!:科学に活かせる数学を学ぶ AI(Applications and Interpretation)

統計学やモデリングに重きをおいた数学

 AIではHL・SLともに統計学に一番時間をかけて学びます

 AIでは、将来自然科学や社会科学を学ぶ際に使える統計的なデータ処理やモデリングを学ぶことができるのが特徴です。

 また、Final Examでは全てのPaperで計算機が使えるというのも特徴です(AI Paper 1では計算機NG)。数学的な能力よりもデータ処理能力を養おうというテーマがここから伺い知れます。

 

自然/社会科学の道に進みたい数学が得意なIB生にオススメのAIHL

 AIはこれまでのIB Math とは一線を画しています。というのも、これまでどのHLでも、SLでも、Studiesでもほとんど扱われていなかった”モデリング”というものに重点を置いているからです。

 その証拠に、AIHLでは、統計学と確率という単元にかなりの時間(コースブックによると240時間中51時間)を割いています。

 また、物理現象を数式として表すときに用いる微分方程式もトピックとして追加され、それなりに数学のセンスが求められていると言えます。

 そして、統計学と確率、そしてモデリングの知識は、実世界の現象を数式や理論で解き明かす自然科学(特に物理学など)や社会科学(特に経済学や政治理論、社会理論)を学ぶ際に役立ちます。

 よって、AIHLは、数学科ではない理系の学問や文系の学部に進みたく、数学が得意という人にオススメです。(ただし、理系学部については必ず大学受験条件との兼ね合いで選択するようにしましょう。)

 

Math Studiesをとりたかった!という人にオススメのAISL

 AIのSLは他の3つの選択肢と比べて、数学の基礎的な部分に一番時間を割きます

 時間数でいうと、統計と確率に当てる時間が一番長い(150時間中36時間)ですが、関数(一次関数と二次関数)に当てる時間が次に長くなっています。

 また、大学側はAISLについて、これまでのMath studiesと同じような扱いをしているところが多いようです。理系の学科はもちろん、一部の人文社会系の学部でもAISLを認めていないところがあるので注意が必要です。(例:キングスカレッジロンドンのEconomics, Accounting, Psychology coursesなど)

 

AAとAIの比較!:百聞は一見にしかず。IB Math新カリキュラムのサンプル問題をみてみよう!

ここまでIB Mathの新しいカリキュラムについてみてきました。AAでは、従来の数学と同じような数学を学び、AIではより実用的な数学を学ぶことになります。自分の希望する進路と照らし合わせ、熟考の上で科目選択をすることをおすすめします。

EDUBALでは、IBOのSubject Guideを元にオリジナルのサンプル問題を作成しました。AAとAIそれぞれの特徴の解説も加えています。以下のフォームに情報をご入力いただき、科目選択の際にぜひご利用ください。

【見本】


 

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