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駐在のご家庭にとって帰任やお子さんの進学のタイミングに伴い「いつ日本に帰る?」「いつ受験するのがいいの?」という問題に、一度は頭を悩ませる方が多いのではないでしょうか。海外での滞在期間が決まっている・いないに関わらず、帰国後のお子さんの学習環境がどのようになるのかを想像するのは、容易なことではありません。リアルな情報が入りにくい海外にいるとなおのことです。
今回は実際に帰国受験を体験された8名のお子さんの保護者の方にアンケートを実施し、そこから得た回答に基づいて、帰国受験の実態にフォーカスし、それぞれのタイミングで帰国した場合に考えられるメリット・デメリットをまとめてみました。お子さんの帰国受験を考えはじめたご家庭のみなさんにとって、少しでも参考になる内容になればと思います。はじめにお伝えしておきますが、これには正解はありません。お子さんとご家族にとってのベストな選択が正解だと思っています。
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帰国受験をするタイミングは大きくわけて次の3つのパターンがあります。今回アンケートにご協力いただいた帰国受験経験者8名の内訳も、中学受験3名、高校受験4名、中学編入1名という結果でした。またそれぞれのパターンのメリットとデメリットについても簡単に以下に述べています。
パターン①:小・中学校卒業直前に帰国し受験した場合
メリット:帰国まで英語力を落とさずキープできる
デメリット:日本の学習のキャッチアップに時間があまり取れない
パターン②:帰国して数年日本の学校に在籍し、帰国子女入試で受験した場合
メリット:日本の学校生活になじむ時間があり学習も追いついている
デメリット:英語力の維持が難しい
パターン③:帰国後すぐに編入試験を受験した場合
メリット:帰国まで英語力を落とさずキープできる
デメリット:志望校の選択肢が少なくなる、
編入そのものに関する情報が少なく受験対策が難しい
アンケート回答者の滞在国はシンガポール、アメリカ、イギリスという結果で、滞在中は現地校・日本人学校・インター校のいずれかに在籍し、滞在年数は最短が2年、最長が5年10ヶ月であり、上記3つのパターンそれぞれに該当者がいました。アンケートの回答を織り交ぜつつ、各パターンについて詳しく説明をしていきたいと思います。
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筆者の第一子もこのパターン①に該当し、中学3年の夏に帰国しました。アメリカ現地校のミドルスクールを6月に卒業し、翌月に帰国したので英語力をほぼ落とすことなくキープできた状態です。滞在中にすでに英検を取得していましたが、帰国後すぐに一つ上の級にチャレンジし合格できたおかげで高校受験の出願書類にも間に合いました。
英検のみならず、海外で資格にチャレンジするお子さんは多い印象ですが、実態としては以下の結果でした。
Q. 海外在住中に資格は取得しましたか?
資格は受験においては大切なツールです。なぜならそのときのお子さんの持っている能力を客観的に数値として測ることができるからです。またひとつの目標として、受験した級への合格はお子さんの自信にもつながりますし、試験慣れという意味でもいい予行練習です。資格取得への挑戦は受験前のいいブースター剤となるのです。
Q. 取得した資格について教えてください
英検の取得は早めがおすすめ!
取得された資格の内訳を見ると、やはり英検を取得したお子さんが多いのですが、その中でも英検準1級〜準2級までの取得が多い傾向です。
<保護者の声>
・帰国してからだと学校生活や行事などで忙しくなるので、海外在住中に取得できたほうが本人の負担にならなくてよい
・帰国後はヒアリングやスピーキング能力が低下してくるので、早めに取得するのがいい
・海外では従来型しか受験できないのでダブル受験(複数の級)がおすすめ
英検は海外の会場での受験も可能ですが、日本では従来型とは別に英検S-CBTという新しいテスト方式も選択でき、ライティング・リーディング・ヒアリング・スピーキングの4技能を一日で測ることができます。実施会場も従来型より多いので、一時帰国中などまとまった時間が取れない場合でも、両方の試験を一度に近くの会場で受験することができるので、海外在住の方にはさらに受験しやすくなったのではないでしょうか。
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帰国して数年日本の学校で過ごすお子さんの場合は、日本の学校生活にもなじむことができ、学習面においても遅れを取り戻す時間があるのは大きなメリットです。そうはいっても、なるべく帰国してからお子さんが学校で困ることのないように海外在住のうちに対策しておきたいものです。みなさんが当時どのように家庭学習に取り組んでいたのかアンケートでも聞いてみました。
Q. 海外在住中は日本の学習をどうフォローしていましたか?
当時の取り組みを振り返ってみてのご感想もお聞きしました
<保護者の声>
・入学した学校は英語入試での受験だったが、学年相応の最低限の算数と国語はもっとしっかりやっておくべきだった
・国語や算数をもう少し丁寧にやっておけば、受験校の選択肢が広がるし、入学後も役立つと思った
・帰国後もずっと日本で教育を受けることを考えているのであれば、国語と算数は途切らせないように勉強を続けておくことがいい
・本帰国が決まった時点で、学習アプリ等でいいので、国語・数学・歴史の学習を少しでも始めておくと、日本の授業にキャッチアップしやすい
国語と算数(数学)のフォローは大切!
保護者の方の多くから聞かれたのは、やはり国語と算数(数学)の学習フォローを大切にすべきという声でした。受験対策にとかく目が行きがちですが、受験が終わったあともお子さんの勉強は続きます。また入学後は新しく習う単元の勉強や課題、行事等もあり生活そのものに慣れるのにも時間が必要です。新しい環境での学習がはじまる段階で学習に遅れがあると授業についていくのが難しく、本人のモチベーションの低下にもつながりかねません。そういった点を踏まえると、海外在住中に日本の学習を絶えず継続することの大切さを感じます。現地での勉強や課外活動との両立が大変な場合は、漢字や音読、計算問題などボリュームの小さなものでもいいので、日々できることからコツコツ積み重ねていくことが何よりの近道であり、本人にとって後々自信につながるのではないかと思います。
Q. キャッチアップにはどのくらいかかりましたか?
A. 半年〜継続中
半数近くのお子さんが遅れを取り戻すのに、現在も継続して努力されていると答えられていました。学習進度は滞在した年数や学年、学習量やお子さん本人の得意・不得意によって個人差があります。長期にわたり継続的にキャッチアップに取り組むことを念頭に、海外在住中から取り組めることに着手していきましょう。
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海外にいる中学生のお子さんの中には「9年生修了問題」にぶつかることも多いと思います。私立高校の多くが募集条件として掲げていることのひとつに「9年間の学校教育を修了または修了見込みであること」という条件があり、これによりいつ帰国受験するか悩まれるご家庭もあります。
現地に9年生を修了するまで滞在すると、学年の修了が6月であるアメリカなどでは、お子さんはすでに日本でいう高校1年生になっているので、4月入学には間に合いません。そこで中学生のうちに帰国するか、現地で9年生を修了したあとに帰国し、編入試験を受けて高校に進学するかの選択をしなければならないこともあります。もしくは帰国が決まり、お子さんの将来の進路を考えたときに、公立中学ではなく私立中学への編入を選択されるご家庭もあると思います。
編入試験の受験を選択する場合に、気をつけてほしいポイント
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★志望校で編入試験を実施しているかどうか
★編入試験の場合、他校を併願できない学校もあるので出願前に必ず確認が必要
★過去問など公開されていないことが多いので受験対策が難しい
編入試験は毎年実施する学校もあれば、欠員が出たときのみ実施の場合もあり、またその情報が公開される時期も学校により異なるので、受験を検討している学校が編入試験を実施しているかどうかを必ず直接学校に確認しましょう。そして、その際に試験に向けての対策も聞いておきましょう。試験は入学後にお子さんが学校の授業についていけるかを確認することが目的なので、学校によっては直近の定期テストの問題から出題されることもあります。定期テストの出題範囲や内容が少しでもわかると、対策もしやすいのではないでしょうか。
海外赴任中のみなさん、日本で毎週土日に受けられる英検S-CBTって知ってますか?∼Edu-more plus note~
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帰国受験は一般受験とは仕組みや条件が異なります。たとえ日本の学校に在籍していても、学校側からサポートしてもらえる部分というのは非常に限られているので、やはり親ができる限りの情報収集をして、必要な情報を見極め、お子さんの状況と照らし合わせたうえで親子できちんと相談しながら決めていくことが求められます。そのためにも親子のコミュニケーションをふだんから重ねていくことも大切にしたいですね。
<経験者だから伝えたい大切なこと>
★親と子どもでは受ける印象も違うので、学校見学は親子でするのがおすすめ。子どもの行きたい方向性を早めに見極められると良い
★帰国後は一般の大手塾も検討したが、帰国生専門の塾にしてよかったと思う。帰国入試や受け入れ校のリアルな情報を持っている上に、帰国生の特性も理解している塾に指導をお願いできたことが何よりの安心だった
★海外生活中に日本の勉強をフォローできていなくても、首都圏であれば中学・高校共に帰国生のための救済校は存在する。お子さんに合う学校をしっかりリサーチしておくと、海外赴任中の学習の仕方も定まってくると思う
★本帰国から受験までに期間が開く場合は、志望校の選び方が変わってくるので、一般受験と帰国受験のどちらが子どもにとって有利なのか、志望校に帰国入試枠があるかなどの情報収集が必要になってくる
一般受験のように一斉にまわりと受験するのであれば、周囲や学校とも情報共有できますが、帰国受験はそうはいかないので孤独になりがちです。今回アンケートにご回答いただいたみなさんからのアドバイスが、少しでもお子さんの進路を決める際のお役に立てば幸いです。
受験に備えた情報収集や家庭学習ももちろん大切ですが、それ以上に特にまだ海外で過ごされている方には、ぜひ海外でしかできない多くの経験や親子の時間をたくさん過ごしてほしいと思います。自然の中で過ごしたり、音楽や芸術に触れたりなどして情緒的・芸術的情操教育で心を育む時間も大切です。そういった豊かな時間こそが、変化の多いこれからの時代を生き抜く子どもたちにとっての、大きな心の支えになると信じています。
著者プロフィール
EDUBALアンバサダー
夫の海外赴任に帯同し、家族でドイツとアメリカに合わせて5年在住後に、長女の帰国子女高校受験を経験。筆者自身も海外在住歴12年の帰国子女であることから、さまざまな視点から海外での教育や生活を通じて感じたことを中心に綴ります。
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下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
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英検準二級に合格し、また苦手科目だった数学の点数が飛躍的に伸びました。結果が出ているので安心して任せられます。
とても熱心に指導していただきました。娘も説明がわかりやすいと言っておりました。
生徒に寄り添って根気強く教えていただきました。また、普段から励ましや声掛けなど勉強以外のところでも心の支えになり、モチベーションを上げていただきました。試験に向けての励ましやお声がけもいただき、落ち着いて試験に臨むことが出来ました。本当にありがとうございました。
受験した高校は親子そろっての面接なので、子どもの面接の様子を間近で見ることができました。想像していたよりもずっと立派な受け答えができていたので先生の指導によるものと感謝しています。また英作文のほうも内容・構成ともにしっかりしたものが提出できたようです。この度はご指導いただきありがとうございました。。指導の内容のみならず、生き様や学問に向かう姿勢、ご相談に乗っていただいた内容が、きっとこれから何年もキャリア形成に役立っていくと信じています。本当にありがとうございます。
中学入試のための英語エッセイを英語で指導していただきました。小学生には難しいところを的確に指導していただき、エッセイの構成や内容が格段に向上しました。親しみやすい雰囲気で毎週レッスンが楽しみでした。