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大泉学園駅から徒歩8分のところに帰国生徒からの高い人気を誇る学芸大附属国際中等教育学校(学芸国際)はあります。 9年前にIB認定校となった学芸国際は、スーパーグローバルハイスクール(SGH)だけでなく、スーパーサイエンススクール(SSH)として指定されたこともあり、英語と日本語が飛び交う廊下には生徒たちの研究結果についてまとめたポスターがたくさん並んでいました。学芸国際では、中学1年生から高校1年生までの授業はIBMYPに基づいて行われており、高校2年生から高校3年生は希望する生徒がIBDPを履修・取得することができます。
今回は自身もIBを経験したEDUBALスタッフが、学芸国際の校長先生やMYP・DPコーディネーターの先生方にインタビューをして参りました。
学芸国際ではどんな授業をしているの?
学芸国際に帰国生徒として入学するには、どのような対策を取ればいいの?
という疑問にお答えします。中学受験だけでなく、各学年の編入試験も受け付けている学芸国際。興味のある方必見です!
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今回インタビューをさせていただいた先生方
荻野先生
東京学芸大学附属国際中等教育学校 校長
雨宮先生
東京学芸大学附属国際中等教育学校 副校長・MYPコーディネーター
小松先生
DPコーディネーター・英語、社会、TOK担当
山本先生
DPヒストリー、TOK担当
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前身である学芸大学附属大泉中学校・同附属高等学校大泉校舎の時代から帰国生徒の受け入れを積極的に行ってきた学芸国際ですが、約10年前にIB認定校となって以来、帰国生徒だけでなくグローバルな教育に興味のある生徒・保護者からさらに注目を集めるようになりました。どのような教育理念を掲げ、どのような指導が行われているのでしょうか。まず学校の全体的な特徴について、校長先生にお聞きしました。 「我々は設立当時から『国際社会で生きる力を育てる』を教育理念として掲げています。そのために、相対的に物を見ながら多様な人々とコミュニケーションをとりつつ共に仕事・研究ができる人材を育成することに力を入れてきました」(校長先生)
ー学芸国際では『国際理解・人間理解・理数探究』と、3つの柱を軸に指導をされています。特に国際理解と理数探究というのを同時に打ち出している学校は珍しいと思うのですが、この二つをどのように両立させているのでしょうか。 「ロジカルに物事を考えるという事は理数のフィールドに限らず、学問のあらゆる場面で求められることで、我々の教育理念である『国際社会で活躍する』人材を育成する上でも大事にしなくてはならないスキルだと考えています。理数探究そのものだけが目的というではなく、ロジカルシンキングという広義の資質・能力を鍛えるというように捉えています」
「私は校長としてこの学校に来て二年目ですが、この学校の生徒は”異才”に溢れていると感じます。他の学校でも能力がある生徒はたくさんいますが、本校の生徒は物の見方が深く、目の付け所が面白いです。課題研究という伝統が本校にはあり、1年生の時から自分の頭で物事を分析的に考え、論文を書き発表をするという指導サイクルがあります。こういった取り組みや学校全体の雰囲気が、本校らしい生徒の育成に繋がっているのではないかと思います。これからの時代、人はチームとしてグローバルに活躍しなくてはなりません。世界を舞台に様々にオーガナイズしていく力が求められていますから、そこを踏まえて生徒を育てていく必要があると思います」
図書館は展示会や説明会など、文化センターのような場所になっており、過去には元南極探検隊だった先生が当時使っていた用具の展示会が行われた事もあるそうです。
取材に伺った時には、世界の貧困問題についての本が紹介されていました。
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ーMYPではどれくらいの割合の教科が英語で行われているのでしょうか?
「MYPではEnglishの授業のみが英語で行われ、その他は日本語です。英語の授業は『アドバンス』と『コア』と習熟度別に2つのクラスに分かれていますが、どちらのクラスでも中1の時からスピーチやプレゼンテーション、ディスカッションなど英語を運用するスキルを鍛えるアクティビティに多く取り組んでいます」(雨宮先生)
中学1年生の英語の授業の様子。
ー編入した生徒さんの中で国語や英語など、差が出やすい教科はどのようにフォローアップされているのでしょうか?
「英語は習熟度別のクラスに分かれており、日本語ではJapense as Second Language(JSL)という日本語以外の言語を母語とする生徒向けの放課後支援があります。日本語の基礎的な能力を養うアカデミック面だけでなく、精神的なサポートもしています」(雨宮先生)
ー学芸国際には学習指導要領で定められている「総合的な学習の時間」、「学級活動」および「道徳」を再編した『国際教養』という授業があります。実際の授業では具体的にどのような活動をされているのでしょうか。
「国際教養は探究者を育成する授業として1年生から6年生まで全員必修の教科と位置づけられています。具体的に言うと授業では、中1から必要な情報をネットや書籍、または専門家へのインタビューから収集する練習をしたり、著作権などの学問的誠実性について学んだり、生徒同士でエッセイや小論文を添削したりしています。ユニットごとにテーマが分けられていて、学年を通して研究者になるための勉強をしていくのですが、探究者として勉強をしていると道徳的な要素に必ずぶつかりますし、そういう意味で様々な教科が有機的に繋がっている教科ですね。5、6年生になるとこれらは『課題研究』という形になり、1〜4年生の間に身につけた探究者として必要なスキルに基づいて、実際に自身で研究テーマを設定し、研究内容を論文にして提出する事になります。DPの生徒はこれをExtended Essayを通して行います」(雨宮先生)
ーやはり研究をし、発表をする場が多く設けられているのですね。
「そうですね。『ISSチャレンジ』という課題研究発表の場もあります。これは課外授業となるのですが、校内のスーパーバイザーの支援のもと、クラスや学年を問わず生徒たちが協力して研究を行います。例えばアルミの空き缶からルビーを作るという研究をしているグループがあります。スーパーバイザーになる先生はその研究内容について必ずしも熟知しているわけではありませんが、研究の方針や専門家につなげるための助言をするサポーターとしての役割を担い、生徒の自主的な研究を支えています」(雨宮先生)
廊下にはそれぞれのグループが行った研究についてまとめたポスターがたくさん展示されています。数式の証明から物理の実験まで、様々な研究が行われていました。
ーMYPのパーソナルプロジェクトではどのような事を行うのでしょうか?
「MYPを導入して13年目ですので本当に様々な例がありますが、中にはパーソナルプロジェクトで行った事を5、6年生の課題研究につなげる生徒もいます。面白い例としては過去に西武線の踏切がなかなか開かないので、近隣の市民のために何時なら開くのかをまとめた表を作った生徒がいました。彼女は最終的にその表を使って鉄道会社に提案をしていましたね」(雨宮先生) 「他には、絵画のラベルの研究をした生徒もいました。どのようなフォントや材質を使えばそれぞれの作品に適したラベルが作れるのか、といった事を研究していました。研究内容はささやかな事でも、様々な作り方の選択肢がある中どうしてそれを選んだのか考え、文章化し、結果を振り返るという訓練になっていると思います」(小松先生) 「MYP、DPでは様々な勉強を通して身につけたアカデミックなスキルをどのようにして実社会とつなげられるのか、というのが大きなテーマになっています。パーソナルプロジェクトではグローバルな文脈の中、自分は自身の興味分野でどのように還元できたのか、という事が見られています」(雨宮先生)
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ーMYPで学んだ後、どれくらいの割合の生徒さんがDPに進まれるのでしょうか。
「例年定員は120人中15人ぐらいと設定しています。本校のDPは科目の選択肢が限られていることもあり、進路の観点から向かない生徒もいますし、一般受験に対応していない所もあるという事もあって、今の所はこちらのキャパシティーと生徒の希望にズレは生じていません」(山本先生)
DP歴史の授業の様子。生徒がペアになり、短いプレゼンテーションを行った後にその内容についてクラス全体でディスカッションをしていました。
ー先ほど歴史の授業を拝見させていただいた際、皆さんとてもアクティブにディスカッションを行われていましたが、あれだけの議論をするまでにどれだけの準備をされているのでしょうか?
「一般的な一条校ですと高1の時点でDPに進学する子とそうでない子を分けていますが、本校では高1の終わりまで全員が同じコースで学びます。ですので、DPコースで学んでいる子たちは中学までの知識しかありません。それでもあれだけアクティブにディスカッションができるのは、DPでは知識を身につける事が目的なのではなく、知識を手段として使うように鍛えられるからだと思います。DPの歴史科目では常に大きなQuestionがあり、その問いに答えるためにはどんな事例を使って説明すれば有効なのか、という事を考えます。日本の従来型の学習だと、歴史という教科はどうしても知識のインプットが優先されがちですが、DPでは『この大きな問いに答えるために必要な情報は何か?』という発想から、生徒は自分たちで材料を集めるために調べるようになります。そうすると意味のない知識がなく、知識に意味づけができるようになりますから、結果として活きた知識量はどんどん増えていきます」(山本先生)
DPの教室は全面ホワイトボードになっていて、先生・生徒はいつでも前の授業のメモを見る事ができます。
ーデュアルランゲージだからこそ得られる強みはどのようなものでしょうか。
「やはりデュアルランゲージ・ディプロマですと日本語と英語、両方とも高度なレベルで身につけられる点が強みだと思います。私は英語の教員ですが、生徒たちには英語と日本語両方を高いレベルで使いこなせる事が将来の強みになるのだから、日本語もしっかりと習得するようにと伝えています。本校ではGlobal Issuesという時事問題について学ぶクラスがありますが、日本の社会問題について深いレベルで英語でも日本語でも話す事ができるというのは将来大きなメリットになるのではないかと思います」(小松先生) 「DPでは歴史も化学も基本的に授業は日本語で行われますが、教科書は英語です。大事なのはコンテンツなので、言語の壁を取り払って内容的に使えるものは使っていこうという考えで行っています」(山本先生)
ー学芸国際でDPを取得された生徒さんはどのような大学進学をされているのでしょうか。
「もちろん海外大に進学する生徒もいますが、国内大学にIB枠ではなく、特別入試で合格するというケースもあります。IB入試は増加傾向にはありますがまだまだ定員が少ないため、特別入試枠の方が選択肢が広がるという事で学校としてもおすすめをしています。DPを経た生徒たちは知識を大きな文脈の中に位置付け、自身の選択を論理的に説明する力が備わっていますから、特別入試でもかなり有利に受験ができていると感じています」(雨宮先生) 「CASを通して、どうして自分がそのような課外活動をしたのか、またそれを通してどのような学びが得られたのか、といった説明もしっかりできるので、IB入試でなくても対応できる力が身につくのではないでしょうか」(小松先生)
CASはIBDPの課程の中でコア科目と呼ばれる3科目のうちの一つで、授業外の課外活動のことです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
IB CAS(Creativity, Action, Service):活動内容や対策法、スコアアップのコツ紹介
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ー帰国生徒として学芸国際に入る場合、どのような人物像を求めていますか?また、帰国生徒に海外経験を通して身につけてほしいものはありますか?
「今しか得られない事をちゃんと得ようとする人を求めています。現地での勉強を100%の力で努力できる、その場その場で頑張れる子ですね。そのため、学校に入るために何かしている、というより今どんなことを頑張っているか?という観点で生徒を見ています」(雨宮先生)
ー受検の検査方式がA(外国語作文と日本語作文)とB(適性検査)がありますが、それぞれで重視している点や特徴を教えてください。
「いずれの方式でも3〜5倍の倍率です。Aは作文を通して、自身の経験を吟味して問いに対してどう対応するかを見ています。外国語がどれだけ身についているかだけでなく、日本語を母国語として学ぶ学校ですので日本語のレベルもチェックします。Bは基本的に日本で生まれ育った子達が受ける事が多く、総合的な思考力を問います。どちらの検査法が良いかはみなさんそれぞれのストラテジーで選ばれています。どちらの受検方式でもHPなどで過去問の入手が可能*です」(雨宮先生)
*過去問の入手はこちら
ー編入の試験がエッセイと面接だけというMYP校は珍しいと思うのですが、科目別の試験を課さない理由はあるのでしょうか?また、どのように対策をするのがおすすめですか?
「どれだけ知識を覚えられているかというより、与えられた問いに対してどのように情報を使って考えているのかというところを評価したいと思うからです。また、これは公式見解ではありませんが、対策としては家庭内での会話を増やすことが大切だと思います。様々な大人とコミュニケーションを経験する事で社会の仕組みを学び、豊富な知識を得られますし、身近な大人と積極的にコミュニケーションをとれる生徒は学校に入ってからも活躍していますね」(雨宮先生)
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「まず、今ある生活を全力で頑張ってください。その中で色々な見方を持つ人々と接して、自分の考えや経験を持ち、他者の意見を広く受け入れられる態度を養ってください」(雨宮先生) 「国際教育というのは今、色々な所で行われていますが、本校は毎日の授業が本当に内容が濃いと思います。先生達は日々コツコツと努力をして授業をしており、それが私たちの学校の一番の魅力です」(小松先生) 「様々な人達と、いろいろな形で積極的に関わって欲しいです。本校の生徒は一見変わった子や変わった意見もうまく議論に入れながら物事を決めることができ、教員としても感心しています。このように色々な意見を受け入れられる生徒を求めていますので、皆さんも今いる学校で様々なタイプの人と関わりを持ってほしいと思います」(山本先生)
学芸国際では今年度9月にスクールフェスティバル、10月に学校説明会があります。学校についてよく知ることのできる機会ですので、ぜひ参加をご検討ください。
2019年度の学芸国際スクールフェスティバル ・スクールフェスティバル 9/21(土)、9/22(日) 詳しい時間などは、公式HPをご確認ください。
2019年度の学芸国際の説明会
・学校説明会 10/12(土)
詳しい情報・お申込みは公式HPをご確認ください。
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EDUBALは難関大学に通う帰国子女や元IB生の大学生教師と、家庭教師を探している現役IB生やPre IB生をつなぐオンライン家庭教師サービスです。
EDUBALでは、インターネットのビデオ通話を通して授業を行うため、世界中どこにいても授業を受けることができます。また、帰国子女受験を経験している教師も多く在籍しています。
これまでにも、
・IB校の受験対策がしたい!
・IBが始まる前に先取りで予習をしたい!
・海外大受験・国内大学のIB受験について相談したい!
などのお悩みを抱えた生徒さまに、IBを経験した大学生の教師をご紹介し、
オンライン家庭教師の指導によってIBが始まる前の勉強のサポートをしてきました。
EDUBALには約600名のIB経験者の大学生が教師登録をしています。
実際にIBで高得点を取得した教師が、自らの経験に基づいてIBに向けた準備をサポートいたします。
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実際に、EDUBALを受講した方からは、
「実際にIBを経験した方だったので、的確な指導をしてもらえた上に、日本語で教えていただけたことで今まで分からなかった点が理解できるようになりました。」
「担当の先生も過去に私と同じように英語力に悩んでいた経験があり、同じ悩みを抱えていた先生から指導を受けることができたのでとても参考になりました。」
といった声をいただいています。
現在、無料体験授業も実施しておりますので、IBや国内外の大学進学でお困りの皆さま、まずはEDUBALにご相談ください!
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毎度毎度授業が楽しみです。モチベーションが下がる時も元気をいただいております。
短時間かつ英語での授業だったので難しい点があったと思いますが、生徒のモチベーションを落とさずに効率的に指導していただいたと思います。ありがとうございました。
娘の要望を取り入れつつ、目標に向かって指導をすすめていただきました。人間としても指導者としても信頼できる先生でした。初めての家庭教師だったので不安があったのですが、真摯に娘に向き合ってくいる様子をみて、安心して任せることができました。
指導経験が豊富で生徒に寄り添った授業を進めていただけました。 短期間ではありましたが、テストスコアに直結した指導をしていただき、充実した10時間でした。
思春期女子の心を上手にキャッチして,モチベーションを高めながら指導していただきました。