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IB Business Management の試験ではビジネスで必要とされるスキルも含めた幅広い理解力や分析力が問われます。中でもPaper 2のSection Cは、実際に存在する企業をベースに自分で分析をするという特殊な問題です。点数配分も20点と高い上、エッセイ形式の答案なので念入りな準備が何よりも大切です。
この記事では、どのような準備が必要なのかIB Business Management で高得点を取得した私の経験も踏まえてご紹介します。
●合わせて読みたい記事:IB Business Management(国際バカロレア ビジネスマネジメント)の科目選択や勉強法、対策について
Paper 2 Section C は他の問題と違って、答え方がいまいちわからないという方も多いのでは無いでしょうか?まずこのセクションでは、Section Cとはどのような事が問われているのか、そしてSection C の基本的な構成について解説していきます。
セクションCとは自分で選択した企業・組織についてCUEGISと略される6つのコンセプトから、出題される設問につき2つのコンセプトを取り扱い問題に答えるセクションです。
この記事を読んでいる多くの方は既にご存知の通り、CUEGISとは「変化(Change)」「文化(Culture)」「倫理(Ethics)」「グローバル化(Globalisation)」「改革(Innovation)」「戦略(Strategy)」の6つのコンセプトを指します。以下にそれぞれのコンセプトを分析する際のポイントをご紹介します。
コンセプト | 分析するポイント例 |
---|---|
変化(Change) | 企業の最近の変化やニュースなど・変化に伴う外部または内部環境 |
文化(Culture) | 働く場でのお文化の違いによる対立(例:ジェンダー問題など)・その企業の理念や社風、そしてより良くする為にどのような取り組みが行われているのか |
倫理(Ethics) | 倫理に応ずる企業の取り組み(例:ボランティア・地域活動など)・倫理的に正しいとされることvs.企業の収益性・倫理的に受け入れられることであるのか(例:社員のメール監視など) |
グローバル化(Globalisation) | グローバル化によって企業にどのような機会・脅威があるのか(競合の変化など)・顧客のニーズが高まる所をどう対応していくのか・グローバル化することに対して需給(Supply)の体制は整っているのか |
改革(Innovation) | 改革への取り組み・投資・どのような競争優位(Competitive Advantage)があるのか |
戦略(Strategy) | 企業の過去の独特な戦略など・戦略がどのように組まれたのか(例:コストやリスク分析など)・戦略がどのように日々の業務(Day-to-day Operation)に反映されているのか |
少しでもそれぞれのコンセプトについてさらに明確になりましたでしょうか?もちろん、設問によって重点的にみるべきポイントは違ってくるので企業の分析をする際などに参考にしていただくことをお勧めします!
序論 (1段落)
・問いに関連するCUEGISのコンセプトの定義
・その他問いに含まれるキーワードの定義
・分析する企業・組織の紹介
本論 (およそ3−4段落)
毎段落ごと
・企業に関連した具体的な根拠
・関連するシラバス内のコンセプトへの繋ぎ:授業で学んだセオリーやフレームワークとどう関連しているのか
・企業のStakeholders(利害関係者)との関連性:クライテリアの一つがIndividuals and Societies(個人と組織への影響)なので、企業一体の目線だけではなく社員や顧客、地元のコミュニティからの立場の捉えるようにしましょう
これらを元にバランスのとれた分析(良い点と悪い点)
結論 (1段落)
・問いに対する明確な答え
・裏付けた根拠をここでまとめる
・これらを踏まえて軽く企業についての見識
1. 明確な構成分けをする
2. 2つ程企業を分析する
3. 問われている順序を理解する
4.具体的な根拠を立てる
5.クライテリアをよく理解しておく
読み手に伝わりやすいエッセイは、Introduction、Body、Conclusion という構成が基本であり欠かせません。
AがどのようにBを影響したか」というのがSection Cの典型的な問いですが、本論の部分でポイントごとに段落分けした方が評価する側も分かりやすく点数をもらいやすいです(およそ3-4つポイントを用意するのがおすすめです)。
特にSection C のクライテリアを見るとわかる通り「構成」は評価基準の一つですので、ここで点数を落とさないようにしましょう。
一つの企業の分析のみでどの問題にも使えるとは限りません。例えば企業Aは革新的でCUEGISの中でもInnovative、Change、Globalisationのようなトピックでは深く追求できますが、EthicsやCultureの面では薄い内容でしか答えることが出来ないかもしれません。様々な問いに対応できるように、CUEGISの違う部分をカバーした企業を2つ準備しておきましょう。
以下の例題を見てみましょう。
“With reference to an organisation of your choice, discuss the ways in which ethics can influence innovation in an organisation. ”
このように「AがどのようにBを影響したか」というのがSection Cの典型的な問いですが、CUEGISのコンセプトの内で何がCause(原因)で何がEffect(影響)の対象として問われているのかを把握することが大切です。上記の問題の場合、Ethics「倫理」がどのようにInnovation「改革」に影響を及ぼしているのかという内容なので、「改革」→「倫理」ではなく「倫理」→「改革」という流れの根拠を立てるようにしましょう。
企業関連の例を盛り込む際に、具体的な例を出せるように入念な分析をしておきましょう。具体的というのは様々ある根拠の時系列(どの順序で起こったのか)やその根拠の世間的な背景などです。その上に、シラバス内で学んだことなどに繋げるとプラスです。
テストでも課題でもどのIBの科目でも共通して重要なことですが、試験を始める前に科目のクライテリアを必ず把握しておきましょう。Section Cは他と異なっている分、評価基準もセクション独特です。
少しでもセクションCの書き方についてご理解頂けたでしょうか?具体的で問題に関連できている答えを書けるようにあらかじめ企業を選び深く分析して試験に臨めるようにしましょう!
ただ、Paper 1のケース問題で採用された企業はセクションCでは使えない決まりがあるので注意が必要です。内容を理解しているだけでは、高得点をとるのが難しい科目ですが、この記事を参考にしてぜひ対策に取り組んでみてください。
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