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皆さん、立命館大学国際関係学部の「ジョイント・ディグリー・プログラム(JDP)」をご存知ですか?ジョイント・ディグリー・プログラム(JDP)とは「日本と海外2つの大学が1つのカリキュラムを編成し、共同で学位を授与する」という、これまでにない新しい国際連携プログラムです。
日・米の大学で初、学部レベルでは日本で初めてとなる立命館大学国際関係学部のJDPは、国際的な視野を持っている帰国子女・IB生の方におすすめのプログラムです。今回は、自身もIBを取得した帰国子女の筆者が、立命館大学国際関係学部事務室の浅岡様に、JDPの魅力や入試内容などについてインタビューを行いました。
「留学は、1年では短い。2年間留学できる大学を探している」
「アメリカの大学か、日本の大学どちらに進学するか迷っている」
「海外の大学に進学してみたいけれど、学費が高い…」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひインタビュー記事をご覧ください!
目次:
国際関係学部事務室 浅岡健太郎様
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ー立命館大学の「ジョイント・ディグリー・プログラム(JDP)」とは、どのようなプログラムなのでしょうか?
「ジョイント・ディグリー・プログラム(JDP)」とは、京都(立命館大学)とワシントンD.C.(アメリカン大学)で2年間ずつ、両大学が協力して創った「1つのカリキュラム」で学び、両大学が共同で単一の学位を取得するプログラムのことです。
学生は、立命館大学(RU)とアメリカン大学(AU)、両大学の正規学生として入学し、卒業時には、両大学共同で1つの学位「学士(グローバル国際関係学)(BA in Global International Relations)」が授与されます。
立命館大学では、国際関係学部でJDPを導入しています。JDPを学部レベルで導入している大学は日本で本校のみとなっています。」
ー立命館大学には、英語で授業が受けられ、海外の大学の学位を得られるプログラムがいくつかあると思います。それらとJDPは、どのような違いがあるのでしょうか?
「海外大学の学位が取れるプログラムで代表的なものには、デュアル・ディグリー・プログラム(DUDP)があります。DUDPが”2つの大学で異なる2つの専門分野について学び、2つの学位を取得できる”のに対し、JDPは”2つの大学で1つの専門分野について学び、1つの共同学位を取得できる”という点が、一番の大きな違いです。
両者には“学びやすさ”にも違いがあります。DUDPは4年間で2つの異なる専門分野を学ぶため、どうしても修得しなければならない単位数が多くなる傾向があります。アメリカン大学と立命館大学はDUDPも実施していますが4年間で約160単位の修得が必要です。一方、JDPでは、2つの大学で1つのカリキュラム(専門分野)を学ぶことで、日本の一般的な大学と同じ124単位の修得で卒業できます。修得が必要な単位数が少ない分、DUDPと比べると比較的余裕をもって学修し、授業以外でも様々なことに挑戦できる4年間を過ごせるのではと思っています。」
ーJDPは費用の面でも学習内容の面でも、学生にとって学びやすい環境が整っていそうですね。
「立命館大学から学修をスタートするRU Home(4月入学)とアメリカン大学から学修を開始するAU Home(8月入学)とでは学費や奨学金が異なりますのでそれぞれ確認が必要ですが、RU Homeの場合、独自の奨学金もありますし、アメリカの私立大学に直接進学するよりも学費をかなり抑えられる点も大きな魅力ではないでしょうか。
学習内容の面では、日本(京都)とアメリカ(ワシントンD.C.)2つの視点から国際関係学について学ぶことで、より多角的に学ぶことができます。例えばJDPで「平和学」を専攻すると決めた場合、戦争に対する考え方や歴史が大きく異なる日本とアメリカという2つの国の視点から研究できるというのは、非常に有意義な経験だと思います。」
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ーJDPの魅力について、大変よく分かりました。その中でも、”帰国子女の方にとって”JDPで学ぶメリットは、何かありますか?
「帰国子女の方にとってのJDPの魅力は、”2つ以上のバックグラウンドを持っていることが、JDPでの学習において強みになる”ことだと思います。日本と海外、2つ以上の国で過ごしてきた経験がある帰国子女の方にとって、異なる視点で物事を見ることができるということは、国際関係学を学ぶ上で大きなメリットになります。
また、プログラム受講生のほとんどが1年以上の海外経験がある学生なので、様々な国や地域の学生と一緒に過ごしてきた帰国子女の方にとって、JDPは非常に馴染みやすい環境だと思います。アメリカン大学も、130以上の国や地域からの留学生が集まってきているので、非常にオープンな環境で、帰国子女の方にとっては過ごしやすいと思います。」
ーでは、”IB生にとって”のJDPの魅力やメリットについては、いかがでしょうか?
「IB生の方にとってのメリットは、”IBを取得していること自体が評価される”ことです。JDPの入試は書類選考(エッセイ、推薦書など)がベースになっていますが、その中にはIBの点数も評価対象として含まれています。選考も立命館大学とアメリカン大学が共同で行っているため、通常の日本の大学入試よりも、やや高い基準が求められます。ですが、IBを取得していれば選考においても評価されるため、高校での学習経験を、そのまま入試に生かすことができます。
また、ライティングや経済学など特定の科目にはなりますが、アメリカン大学ではIBの単位認定が受けられるのも、IB生にとっては大きなメリットだと思います。単位認定を受けることで、1年次に基礎的な授業の履修が免除されるため、余裕を持って履修を組むことができますし、早い段階から自分の好きな授業を履修することも可能になります。
アメリカン大学から入学してくる学生にもIB取得者が多く、立命館大学から入学してくる学生はほとんどが日本人の学生なので、国内のIB生にとっても馴染みやすい環境があると言えると思います。」
ーところで、アメリカン大学とは、そもそもどのような特徴を持った大学なのでしょうか?
「アメリカン大学は、ワシントンD.C.にある、125年という長い歴史がある大学です。ホワイトハウスから約30分のところに位置していることもあり、これまでにはオバマ大統領やケネディ大統領が大学内で演説を行うなど、平和やダイバーシティに関心がある点が特徴です。また、国際関係学の分野では、3,000以上ある大学の中で全米9位という評価を得ており、ワシントンD.C.ならではの多様で豊富なインターンシップの機会があるのも大きな魅力の1つです。世界各国からの留学生が多く、日本人の学生も一定数在籍しています。また、現地には日本人の駐在員や、日本の他大学からアメリカン大学に留学している学生を含む、日本人コミュニティもあるようです。」
ー現地ならではの環境が、とても魅力的ですね。現在(2021年1月時点)は他国との往来が難しい状況ですが、JDPの学生はどのように授業を受けているのでしょうか?
「JDPには、RU Home(立命館大学からスタートするJDP生)」、「AU Home(アメリカン大学からスタートするJDP生)」という2つのグループがあります。通常、RU Homeの学生は立命館大学で1年半学び、その後2年間アメリカン大学に行き、最後の半年間は、再び立命館大学に戻って、それまでに学んできたことを半年間でまとめ、卒業論文を提出して卒業します。
RU Homeの学生は、「卒業までのスケジュールを変えたくない」という意見が多かったので、アメリカ行きを遅らせるのではなく、ラーニングスケジュールを変更せずにオンラインでアメリカン大学の授業を受講しています。
一方、AU Homeの学生は、「オンラインではなく、2年間は絶対に立命館大学で学びたい」という意見が多かったので、日本に来る時期を遅らせ、アメリカン大学の最終学年の内容を先取りで学んでいます。
グループごとに選んだ選択肢は異なる形になりましたが、このようなラーニングスケジュールの柔軟性もJDPならではの魅力だと思います。もしアメリカの大学に直接進学していたら、オンラインで授業を受けるか、留学自体を諦めるか、のどちらかしか選択肢がなかったと思います。」
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ーRU Homeの学生は、どのように就職活動をしているのでしょうか?
「RU Homeの学生は、4回生の5月に日本に帰国します。5月というのは、日本ではちょうど企業が面接を始める時期なので、若干遅いと感じるかもしれません。ただ、昨今の状況もあり、最近ではZoom等のオンライン面接も増えてきているため、今後は大きな問題ではなくなっていくのではないかと思います。
JDP生はアメリカ留学中も立命館大学のキャリアサポートを継続して受けることができるので、アメリカにいながら日本国内の就職活動の準備を進めることが可能です。海外大学に直接進学した学生は独力で日本の就職活動の準備を進めなければいけませんが、JDPであれば、各種のガイダンスや面接対策など、日本の大学と同じ就職支援を受けることが可能です。
また、RU Homeの学生は、3回生と4回生の時に現地で開催される”ボストンキャリアフォーラム”に2回参加できるため、それらを合わせると合計3回のチャンスがあることになります。そう考えると、むしろJDPの学生は、通常の日本の大学に進学した学生よりも、就職活動のチャンスが多いと言えるかもしれません。
さらに、アメリカン大学はインターンシップが盛んな大学でもあります。学生の9割がインターンシップに参加しており、ワシントンD.C.という立地もあって、企業だけでなく政府機関や報道関係などへのインターンシップに参加する機会も多くあります。海外でのインターンシップ経験というのも学生にとっては大きな強みになりますし、なによりJDPという日本で唯一のプログラムに挑戦し、日本とアメリカそれぞれでグローバルな経験を積んできた経験は、就職活動でも大きな強みになると思っています。」
ー就職活動のチャンスが多いのは、学生にとっても心強いですね。国際関係学部の学生の進路や就職先は、どのような企業が多いのでしょうか?
「国際関係学部の就職先として多いのは、メーカーや商社、航空系です。民間企業への就職が多いですが、国連などの国際機関への志望者がいるのは国際関係学部の特徴かもしれません。
一方で、海外大学院への進学も最近増えてきています。海外の大学生にとっては、”大学院に進学するのは当たり前”なので、留学生の多い環境で学ぶ国際関係学部の学生も、留学生との交流を通じて大学院への進学の意欲が高まるようです。
JDP単体での就職実績はまだ出ていませんが、学生にヒアリングをしているところでは、国際関係学部全体との乖離はあまりないようなので、JDPの学生も同じような傾向があると思っていただいて良いと思います。」
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ー続いて、JDPの入試についてお伺いします。選考方法は、どのような内容なのでしょうか?
「まず、JDPの選考はすべてアメリカン大学と共同で審査を行っています。ここでお話する内容は、立命館から学修を開始するRU Home学生の選考方法になります。選考内容は、次の4点です。」
▼JDPの選考内容
・4年間(高校3年間および中学校第3学年)の成績
・英語能力試験のスコア
・志望理由書および小論文(英文で作成)の内容
・推薦書(英文で作成)の内容
ー選考では、どのような点を重視されていますか?
「選考の中で特に重視していることは、英語力、国際関係学部の専攻への興味・関心、高校までの成績の3つです。まず、英語力に関しては、アメリカン大学で求められる基準が高いため、受験される方は注意が必要です。
入学時点ではTOEFL iBTで75点、IELTSで5.5点が目安になりますが、入学後、1回生終了時までにTOEFL iBTで85点、IELTSで6.5点を取得している必要がありますので、そうしたレベルの英語力に到達できるだけの力があるかを入試の選考で見ることになります。
高校までの成績に関しては、全体を通してGPA3.5以上取得していることが理想的です。特定の科目のみ突出して高い点数を取るというよりは、全科目まんべんなく3.5以上取得していることが望ましいと思います。
アメリカン大学に限らず、アメリカの大学では高校までの成績を非常に重視しているため、日本の大学受験のように「日本に帰国してから対策を始める」ようでは、準備が間に合わない可能性が高いので、早めの準備が必要です。」
ーそれは、受験生の方にとって非常に重要な情報ですね。JDPを受験したいと思ったら、高校生の時期から準備を始める必要があるんですね…!
「そうですね。実際JDPは、中学3年生~高校2年生の頃から『海外の大学に進学したい』と考えている学生にとって、1つの選択肢として検討いただく場合も多いのです。
そういった学生が対策を始める時期は、やはり日本の大学を受験する学生よりも、早くなります。ですので、JDPを受験したいと思ってくださった方には、高校生の時期から英語力を磨いておく、高校の成績を向上させる、課外活動に積極的に取り組むなど、早めに動き始めることをおすすめします。
ー面接では、どのようなことを聞いているのでしょうか?
「面接では、志望理由と、事前に提出いただいたエッセイの内容について聞いています。JDPは2つの国で4年間学ぶハードなプログラムなので、どれだけその学生が国際関係学に興味を持っているのか、入学後もモチベーションを維持できるのか、などを見ています。
国際関係学が扱う範囲は非常に広いのですが、その中のいずれかの分野について「理解を深めたい」という強いモチベーションがないと、勉強を続けるのは難しいと思っています。そのため、「英語を学びたい」「リベラルアーツを学びたい」というモチベーションの方には、JDPはややミスマッチかなと思います。国際関係学に高い関心を抱いているかどうか、という点が重要ですね。」
ー”専攻分野への関心”が最も重要視されているんですね。JDPの入試に向けて、受験生はどのように対策したら良いでしょうか?
「先ほどもお伝えしたように、JDPの入試では”高校までの成績”が非常に重視されるので、受験生の方は、中学校・高校の成績を上げることに注力するのが良いと思います。
また、エッセイや面接では、もちろん英語力は必要ですが、最終的には”中身”が一番大事です。”JDPならではの環境下でどのようなことを学びたいのか”をご自身の中でしっかり言語化し、それを英語で伝えられるようにしておくことが、選考において重要なポイントかなと思います。」
ー最後に、JDPを受験したいと思っている海外子女・IB生の方に向けて、メッセージをお願いします!
「昨今は、”1つの国の理論”だけでは通用しない世の中になってきており、私たちには、様々な視点で物事を見る力が必要だと感じています。
皆さんが今、海外のインターやIBで学んでいることは、そのような世界を生きていく上で、非常に重要な内容です。その学びは、今後の人生にも必ず繋がっていく学びだと思うので、ぜひ今行っている勉強を、引き続き頑張ってほしいなと思います。そして、今後JDPを1つの選択肢として、皆さんに知っておいていただけたら幸いです。」
浅岡様、ありがとうございました!
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立命館大学国際関係学部ジョイント・ディグリー・プログラム(JDP)の魅力をご紹介しましたが、いかがでしたか?
自身もIBを取得し、帰国子女受験を経験した筆者は、「日本の大学と海外の大学の両方で学び、4年間で共同学位が取得できる」という点が、非常に魅力的だなと感じました。
また、「海外経験やIBでの学びが、入試の際や入学後も活かせる」という点が、海外子女・IB生の方にとって、非常に大きなメリットだなと思います。
インタビューでも触れた通り、ジョイント・ディグリー・プログラム(JDP)は海外子女・IB生を積極的に受け入れているプログラムです。この記事を通してJDPに興味を持たれた方は、ぜひ大学公式HPをご覧ください。
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下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
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優しく教えていただいいる上、レッスンの内容が深みがあり、授業がとても楽しいです。先生に出会って志望大学へのモチベーションがますます高まりました。楽しいのはもちろんのこと、いつも程よい緊張感がある先生の授業が大好きです。
楽しい授業をしていただいています。
注意点を示す時に的確かつ簡潔に説明していただけてとてもありがたいです。質問にはすべて丁寧にいただき、帰国子女としての受験の実体験からも多くアドバイスしていただけます。自分の日本語力が周りより低い中、受験合格までの文法や言い回しを沢山指導していただきました。量をたくさんこなすよりも一つ一つのトピックを分析しながら話し合う先生の教え方が自分にすごく合っていると思っています。去年書いた小論文からは大きく成長していると感じ、面接でもだいぶ自信がついてきました
とても上手に授業を進めてくださいました。回答をしたときに仮に間違った回答や趣旨から外れた回答をしてしまっても、決して否定せずに肯定的なアドバイスをくださり、時にはその解答を活かしたアドバイスなどをしていただけたことによって、「回答をすること」自体も楽しくなったようです。子供の考えを丁寧に聞いてくださるため、モチベーションが自然と上がっていきます。授業の内外関わらずコミュニケーションをとりやすく、モチベーションを維持することができました。
しっかり対話しながら授業を進めてくれます。 勉強に対するモチベーションが上がっていて、感謝しています。