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SSST (Self-taught)とは、取りたいIB Language A Literature(言語A 文学)の科目を指導できる先生が学校にいない場合に、生徒様が自分でIB Language A Literatureの勉強を進めることで履修を認める制度です。Language A は母国語の言語である場合に選択することが可能です。
*Language AはLanguage & LiteratureとLiteratureに分かれていますが、SSSTではLiteratureのみ選択が可能です。またSLでしか取得することができません。
*こちらは2021年から2027年のシラバスに基づいています。
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IB Self taughtはGroup 1のLiterature A、そしてSLのみでの取得が可能です。
IBOはSelf taughtを取るためには、大卒の母語話者のtutorをつけることを義務づけています。
*SSST生と学校のSSST supervisorとの進捗確認の面談は、月1回以上と書かれています。
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Self taughtという名前なので、全て自分でやらなくてはいけないという印象がありますが、そうではありません。学校、tutor、生徒が連携をして、Literature Aを履修するために必要なカリキュラムをこなすためのルールが設けられています。では、誰が何を担当するのかを簡単に説明します。
1. コースを取る前に、DPのコースとしての必須条件を生徒に説明すること
必須条件とは:
・コースのアセスメントの基本情報
・各アセスメントの評価基準
・学習者ポートフォリオの作り方・使い方
のことを指します。
これらの説明をIBコーディネーター自身ができない場合は、説明できる教員が行います。
*IBコーディネーターとはIB全体を統括している担当者のことです。
2. 生徒の学習の管理・サポート
・生徒の学習の時間と場所を時間割内に確保する
SSSTの生徒は、その学校のLanguage Aの授業時間に別の部屋を割り当てられ、自習します。
・コースの学習に必要なものがあることを確認する
学習に必要なものは、書籍や学習者ポートフォリオに使うものなどです。
・2年間のコースの間、学校内に生徒やtutorの質問に答えられる教員(supervisor・スーパバイザー)を確保し、必要な時にはいつでも質問ができるような環境を整える
学校内の教員は、他言語のLanguage Aの教員になる場合があります。
・PRL(指定作品リスト)を生徒に渡し、生徒の選択した9作品の承認をすること
3. Tutorとの連携
・学校内の年間スケジュールをtutorと共有すること
Tutorと共有する日程
模擬試験(Mock Exam)
内部評価提出日程(IO実施日)
学内評価提出日
・tutorが、最低限以下のものを持っていることを確認すること
Language A: literature guide(「言語 A:文学」指導の手引き )
Language A: literature school supported self-taught student guide
・コースに関わる情報で、tutorが知っておく必要があることは、その都度連絡すること
SSSTの成績をどのように成績表に反映させるのかについてなど
4. IAやMock/Final examを行う環境を整えること
IA(内部評価)であるIO(個人口述)は学校で録音をし、録音した物をIBOに送り、それをIBOで評価してもらうことになります。またMock examやFinal examも、学校で受けることになります。
これらのテスト環境を学校が整えることになります。
1. 学校のコーディネーターとの連携
・SSST生の学習の進捗を学校に報告すること
・学校のIBコーディネーターから学習の進度などについて質問されたら、必要な情報を提供すること
という役目があります。
2. 指導に関するマニュアルやPRLを学校のIBコーデイネーターや生徒からもらうこと
学校から資料が渡されない場合、生徒からIBコーディネーターに問い合わせましょう。
3.仮の成績をつけること
一般的にSSSTは学校の定期テストや課題はありません。ただし、学校が生徒様の成績をtけるために、学校側からtutorに生徒の学習習熟度を確認することはあります。
*生徒の成績をつけるのは、あくまで学校の責任であり、tutorがその責任を負うことはありません。
4. 学校や生徒と、連絡が取れる状態にすること
*注意*
IBOの定義では、tutorは生徒が困ったときの相談役であり、学校の先生の代役ではありません。Japanese A Literatureを教える家庭教師とは異なるため、誤解しないようにしましょう。
IBOの定義では、SSSTのtutorは教員免許も指導経験も不要で、大卒の母語話者であれば、tutorとして認められます。言い換えれば、知り合いの日本人でも、生徒の保護者でもtutorになることができます。
しかし、実際の生徒が期待するtutorは、IBOの定義する単なる相談役ではなく、日々の学習のサポートや最終試験の対策をしてくれるtutorではないでしょうか。
EDUBALのSSSTのtutorなら、学習計画の作成や文学作品の分析、生徒の書いた小論文の添削など全面的にサポートできます。
EDUBALのJapnese A Self taught のTutorについてこちらからご覧ください。
まずSSSTを始める前に確認しておくべき事を2つあげたいと思います。
・SSSTのtutorの費用の負担は誰がするのか?
通常は生徒が負担しますが、学校が負担してくれるケースもあります。Tutorを探す際は、まずは学校に相談しましょう。
・学校との誓約書の締結をしたか?
学校/生徒/tutorの各自の責任の範囲を明確にするために必要な契約書です。
1.自己管理の徹底
他の教科と違って主導的に学習を進める必要があります。
・学習のスケジュールを立てる
・学校の先生にテストの日程など必要な情報を得る
・シラバスをしっかりこなしているかの確認
などを行う必要があります。
2.PRLの中から9作品選ぶこと
IBOから指定された条件を満たし、PRL(prescribed reading list・指定作品リスト)の中からコースを通して勉強する作品を選ばなくてはいけません。
*細かくはSSSTで読む作品についてに記載してあります。
3. ポートフォリオの作成
Japanese Aでは生徒がポートフォリオに各学習の過程を記録しなくてはいけません。
記録の形式は自由です。
*全てを記録するのではなく、必要な点、重要だと思った点をピックアップして書くようにしましょう。
以下はポートフォリオに記録する内容の例です。
・コースで取り扱ったテクストタイプや文学形式の一覧
・コースで取り扱ったテクストの学習から生まれたグローバルな問題の一覧
・取り扱った教材に関連する文学用語と文体用語の一覧
・テクストを探究領域、テクストタイプや概念と結びつけるコースマップ
*これは評価の対象にはなりませんが、IBOから提出を求められることがあります。
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SSSTで読む作品について
SSSTでIB japanese Aを学習する場合、生徒は9作品読む必要があります。内訳は次の通りです:
日本語に翻訳された外国文学作品 | 3作品以上 |
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日本語で書かれた 文学作品 |
4作品以上 |
生徒が自由に選んで読む作品 | 2作品 |
また作品の種類にも作者、時代や地域、文学形式などの条件があります。
作家 | 全てPRL(prescribed reading list・指定作品リスト)にある作家の作品であること *PRLは学校から渡されます |
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文学形式・時代・地域 | 3つの文学形式、3つ時代、最低 2 つの大陸に存在する 3 つの国または地域を取り扱うこと |
7つの探求領域 | 7つの探求領域にふれる作品を選ぶこと 1. 読者、作者、テクスト 最低2作品 2. 時間と空間 最低2作品 3. テクスト間相互関連性 最低2作品 |
*これらを満たした作品を選び終わったら、そのブックリストを学校の先生に承認してもらう必要があります。
Paper 2 とIOで学ぶ作品は、Paper 1と違い、学んだ作品をテストの時に使うので、作品選びが重要になってきます
Paper 2
・登場人物や技法などテーマを多く使っている作品
・生徒が興味を持っている内容の作品
*Paper 2はエッセイを書くので、どんなトピックでも答えれるような作品を選びましょう。
(例)遠藤周作『沈黙』、金城一紀『GO』、カフカ「変身」、カミュ『異邦人」、中島敦「山月記」
IO
・Global issue(国際的な問題)がたくさん含まれている作品
*IOの判定の項目の一つがグローバルな問題がどのように表現されているかなので、Global issueが含まれている作品を選ぶようにしましょう。
(例)アリス・ウォーカー『カラーパープル』、ジェイン・オースティン『高慢と偏見』、ヘンリック・イプセン『人形の家』、マーガレット・アトウッド『侍女の物語』、井上ひさし『父と暮らせば』、安部公房『砂の女』、魯迅『故郷』
*重要*
学校で他のLanguage Aが勉強する作品を扱うと、他の生徒と一緒にディスカッションができるのでオススメです。
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SSST 評価方法
Paper 1 (試験問題1) |
設問付き文学分析ー出される文学を分析して論ずる。 | 35% | 外部評価 |
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Paper 2 (試験問題) *コロナの影響により中止になる可能性があります。 |
比較小論文ー自分が選んだ2つの作品を比較し、論ずる。 | 35% | 外部評価 |
IO(個人口述) | 「自分で選んだグローバルな問題が、学習した 2 つの作品の内容と形式を通してどのように表現されているか分析しなさい。」という問いに15分の間で答える。 *2つの作品は学習した日本語作品から1つ、翻訳作品から1つ *教師からの質問時間はありません。 |
30% | 内部評価 |
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スケジュールは学校のスケジュールや授業の進め方によって変わってくるのであくまで参考までご使用ください。
・DP1年目の最後までに、最低でも70%の作品を終える
・DP2年目の1学期までに、IOを終える
ようにスケジュールを組むようにしましょう。
上記のように学習を進めるには、
・各作品を6−8週間で学習し終わる
・最後の1週間を、まとめ、学習者ポートフォリオの整理整頓、解説文などの取り組み、振り返り、などに使う
・長期休暇の前に、ボリュームのあるタスクに取り組めるようにする
ことがおすすめです!
*5月試験の場合、DP2年目の2月末までに全ての作品についての個別の学習が終わっていることが望ましいです。そして3月からは、作品の比較分析や試験に向けての学習に取り組めると理想的なスケジュールです。
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SSSTのtutorの方にSSSTについてよくある質問をインタビューしてみました!
SSSTの生徒が、特に苦労することやつまづきやすいポイントはありますか?
最も苦労するのは、自己管理です。taughtの生徒は学校から課題の提出を求められるのですが、SSSTの生徒は学校の課題がないため、勉強を後回しにしがちです。
自由に見える時間が多い分、自分で計画を立てて学習を進めていかないと、final exam直前になって焦る羽目になってしまうので気をつけましょう。
SSSTでよくある勘違いはありますか?
Final examの答案の書き方、例えば原稿用紙の使い方、小論文の書き方を知らない生徒さんが多いです。Past Paperを見たり、先生に聞いたりして確認しておきましょう。
SSSTで良い成績を取るためのコツはありますか?
学習者ポートフォリオに日々の学習をコツコツとメモしておくことです。ポートフォリオを使って、tutorとのディスカッションを深めていくとより深い知識が得られると思います。
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実際にSSSTを経験した生徒さんの声を聞いてみました!
Aさん(オーストラリアの現地校):
私は海外の現地校に通っており、日本人は私一人しかいませんでした。その学校ではSSST生は私が初めてだったため、学校にtutorのつてがなく、自分でtutorを探すように言われました。
何も分からない中、ネットでIBのtutorを検索して、運よく日本語の教員経験のある方を見つけることができました。
Bさん(香港のインター):
私の学校は毎年SSST生がいたので、学校側もSSST生の扱いに慣れていました。tutorもすぐに紹介してもらえたので、tutor探しという点では、それほど苦労しませんでした。
ただ、そのtutorが結構いいかげんで、3か月に1回ぐらいしかフィードバックしてもらえず、結局、ほとんど自分で勉強していました。解答のサンプルを読んだり、シラバスを熟読したりしたことが、最終的な高得点につながったと思います。
Cさん(ドイツのインター):
他の生徒がEnglish Aで学習していた作品と同じ作品をJapanese Aの翻訳作品で選択しました。書かれている言語は違えど、同じ作品について英語で他の生徒とディスカッションできたのは、自身の学習を深めるのにとても役立ちました。
これから文学作品の選定をされる生徒様には、ぜひ他の文学Aの授業で扱っている作品と同じものを選ぶことをオススメします!
Dさん (イギリスのインター):
SSSTで一番苦労したのは、学習のスケジュール管理です。
私の学校はほとんど何もしてくれなかったので、自分でシラバスを読み、DP2年間の計画を立てました。学校からの課題やテストもない中、自分の学習の習熟度も分からず、ひとりで勉強を進めていくのは、精神的にきついものがありました。
SSSTのメリット・デメリットを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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IB Japanese SSST対策
SSSTのメリット・デメリット
IBコース体験談:Japanese SL self taughtの指導を受けました!
IBコース体験談:Japanese self taughtを受講しました!
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細やかなところまで心配りができる先生に担当していただきました。優秀なのにおごったところがひとつもなく、いつも謙虚でいらっしゃるので、安心して任せることができました。