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【英語DP校】2022年に開校する全寮制の国際高校(NUCB International College)の魅力とは? 理事⻑にインタビュー


2022年9月に開校予定の国際高校は、愛知県日進市に位置する、国際バカロレア(IB) 英語ディプロマプログラム(DP候補校)が受けられる学校です。この高校は英語を公用語とする全寮制ボーディングスクールで、日本語の授業を除く全ての教科の学習が英語で行われます。リーダー育成教育に力を入れており、主体性を大きく伸ばすことができる環境が整っている点が特徴です。

今回は、IB一条校出身の筆者が、栗本理事⻑に国際高校の魅力や特徴、入試内容についてお伺いしました。

 

目次

  1. 今回取材させていただいた国際高校理事⻑の紹介
  2. 国際高校の魅力や特徴について
  3. 国際高校の受験について
  4. 国際高校への受験をお考えの皆様へ

今回取材させていただいた国際高校理事長の紹介

栗本理事長

栗本 博行 理事長

名古屋商科大学 ビジネススクール教授

国際高校の魅力や特徴について

 

国際高校を開校することになった経緯を教えてください。

世界と日本の両方の基準を併せ持つ学校を創設したい。と半世紀以上前から学園の構想として関係機関と検討を重ねてきました。世界標準の高等学校の要素は、9月入学、英語公用語、IB教育課程、修士号取得者の教員、といった点が最大の特徴です。」

 

ー全ての教員が大学院で修士号を取得している、という点は特徴的ですね。授業は全て英語ということですが、外国人教員も多いのでしょうか。

「教員の質に加えて教育環境の多様性は極めて重要だと考えており、教員の7〜8割は外国人です。生徒も国内外から募集しています。現段階で出願者の国籍の比率は、国内と国外で同程度です。」

 

全寮制のボーディングスクールにした理由を教えてください。

「私自身、ボーディングスクールの出身で、全寮制教育ほど楽しいものはないと実感しています。友人が家族のような存在となり、共に生活する過程で築いた関係性は、とても強固なものですし人生の宝です。実際に、卒業してから何十年も経っていますが、現在も当時の友人との関係性は続いています。国際高校では、そのような学校を実現しようと考えています。さらに、共同生活を通じて日中の授業だけでは学ぶことのできない、主体性や責任感についても高めることができます。」

 



ー全寮制の教育でしか学べないことはありますよね。生徒の1日のスケジュールは、どのような流れになっているのでしょうか。

「一般的な1日のスケジュールは、以下の通りです。MBA流のリーダー育成としてケースメソッドを採用するので、寮の中での予習にも特徴があります。」

平日
7:00 起床
7:45 朝食
8:45~16:30 学校終了
16:30~17:30 エンゲージプログラム(部活動)
17:45 夕飯
18:30 授業予習
22:00~24:00 就寝

*就寝時間は学年により異なります。高校1年生は22時、高校2年生は23時、高校3年生は24時です。

週末
土曜日:Wellbeing Workshop、エクスカーション(体験型の見学会)、見学、エンゲージプログラム(部活動)など
日曜日:自由時間

 

国際高校で選択できるIBDP科目選択を教えてください。

「本校で受講できる科目は以下の通りですが、その他にもリーダー教育を専門とする系列のビジネススクール(国際認証MBA)と連携したケースメソッド授業(クリティカルシンキング、デザインシンキング、MBA Essentialsなど)を数多く用意しています。」

Group 1- Japanese A, English A
Group 2- Japanese B, English B
Group 3- History, Geography, Business Management
Group 4- Chemistry, Biology, Physics, ESS
Group 5- Math AA, Math AI
Group 6- Theater, Music, Visual Arts

 



ーIBDPでケースメソッドを用いられると伺いました。どのように授業を展開される予定ですか。

    ケースメソッド
     

  1. 経験こそが、多くの学修にとって最良の教師である。
  2. ケースメソッドは参加者の経験値を高めるものである。
  3. 教師の役割は議論を促す事で、正解の提供ではない。
  4. 参加者は内省を通じて、自分の中での一般化を試みる。
  5. (C. Roland Christensen., Harvard University)

 

「国際高校で導入するケースメソッドとは、今から100年前にハーバードビジネススクールが生み出した探求型学習を実現するための実践法です。寮において生徒自身が予習した内容を、授業中の討論でアウトプットするという形式を採用します。全教科で提供されるケースメソッド授業を通して、生徒自身が今学んでいる内容と社会がいかに繋がっているか実感しながら学習することが可能となります。」

 

ー日本人の生徒は、3月に中学校を卒業してから入学まで数ヶ月の期間が空きますが、何かできることはありますか。

「別の高等学校に入学してから、9月に国際高校に転校するという手段もあります。一方で、英語での学習に慣れていない場合は、4月からの高校教育準備課程(ブリッジング・プログラム)に参加することをお薦めします。高校教育準備過程では、高等学校の教育課程を英語で参加するための準備指導を行います。」

国際高校の受験について

 

ー国際高校の受験の詳細について教えてください。

「入試では面接が課されます。質問する内容は、下記の3点です。Webサイトにも記載していますので、詳細はこちらをご確認ください。」

  1. あなたは国際高等学校のどこに魅力を感じていますか?
  2. あなたは国際高等学校での学びを将来どの様に活かしますか?
  3. あなたが情熱を注ぐものについて教えてください。

 

ー国際高校ではどのような生徒を求めていますか。

「国際高校では、世界に通用するリーダー教育を通じて、伝統的な価値観にとらわれず、組織を動かす・牽引する・創出するようなリーダー人材を目指す方々を求めています。」

国際高校の受験をお考えの皆様へ

 

「国際高校は、『物事を主体的に考える』点に重きを置いています。日本の高校でも、探求型・主体的・参加型の授業が大切だと言われていますが、現在の日本の教育では不十分だと考えています。国際高校ではケースメソッドというMBA教育由来の学習法を活用して、IB(国際バカロレア)を学習します。国際的に認められている学習法と学習内容を組み合わせている点が特徴です。」

「これは、ハーバードビジネススクールの卒業式でクリステンセン教授が問いかけた言葉ですが、『あなたにとって、幸せとは何でしょうか?』
良い大学、良い職場、高い収入を得ることが幸せでしょうか?人から与えられたモノサシで、幸せを感じる場合もありますが、それが本当に最高の人生といえるのでしょうか?」

「幸せとは自分の中にある美意識であったり、道徳観、倫理観、信念から生まれてくることが多いのです。要は内なるモノサシは言語化することが困難であり、そのモノサシの振れ幅は国際的な環境において想像以上に大きいものです。例えば、”やりがい”という言葉がありますが、何を基準にやりがいを感じるかについて正解はが存在しないのと同様です。」

「ケースメソッドでは、『自分自身の内なるモノサシは一体何か?』について、常に向き合うことになります。他の生徒と一緒に、多様性のある環境で、”自分にとっての幸せ”について議論してみませんか?皆さんに、幸せの拠り所となるようなモノサシを、国際高校での学習を通じて掴んでもらいたいと思っています。

 

 

栗本理事長、ありがとうございました!

 

まとめ

以上、国際高校のご紹介でした。今回はオンラインで栗本理事⻑とお話しましたが、学習方法・学習内容から、教員の採用に寮生活まで、全てにおいてこだわりを持っていらっしゃると感じました。IB一条校出身の筆者も、日本の一条校でありながら、これほど多様性に溢れている学校はほとんどないと感じます。また、国際高校は名古屋商科大学の系列校で、整備された広大な施設や豊富なイベントがあることも、魅力の一つです。

記事の中にある通り、国際高校は全寮制のボーディングスクールです。多種多様なプログラムを通して、他の高校ではできないような様々な経験ができるでしょう。国際高校での生活がさらに実りあるものになるよう、入学前から高い英語力を持ち、将来について考えてみるのもよいかもしれません。

 

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