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帰国子女体験談『アメリカ育ちの私が地方国立大学を選んだ理由』

帰国子女体験談

近年、大学受験の多様化は勢いを増すばかりです。大学受験を控える帰国子女の多くは、入試時期が早い「帰国生入試」に注目し、国際系学部が人気の私立大学を志望校に挙げる傾向にあります。筆者の娘(高2)もその1人で、ごく限られた選択肢の中から学校選びをしているように感じます。
そんな中、自分が本当に学びたいことと対峙し、地方国立大学への進路を見出した大学生に出会いました。

本コラムでは、現在、EDUBALで大学生インターンとして活躍されている帰国子女の葉月さんに、海外生活を振り返って想う家族との絆、地方国立大学を選んだ理由についてお話を伺いました。

~Story of Returnees~葉月さんのストーリーをご紹介します。

帰国子女体験談

 

目次

  1. 小学5年生からのアメリカ生活について
  2. 本帰国時の学校選びについて
  3. 日本へ帰国してからのこと
  4. 帰国子女入試対策、学習にお困りの方はEDUBAL進路相談員の無料カウンセリングを!

小学5年生からのアメリカ生活について

帰国子女体験談

アメリカでの生活にはすぐ馴染めましたか?

渡米してから最初の1年はサバイブすることに必死で、あまり記憶がありません。3年ぐらいは特に、正直すごく大変でした。馴染めなくて精神的なストレスからの腹痛で学校に行けない日もありました。

英語の面では、リスニングよりスピーキングを鍛える方が時間がかかったので、何を言ってるのかわからなくてモヤモヤする期間は意外と一瞬だった気がします。
当時を振り返ると、「言われていることは分かっている。言いたいこともある!」のに、それを表現する英語力がないことへの不甲斐なさや苛立ちの方が印象深いです。

 

英語力向上のために頑張ったことがあれば教えて下さい。

やったこととしては、とにかく英語の環境に完全に浸ること!のみです。
現地の学校に通い、習い事をし、友達を作り、極力日本語を介さずネイティブから直接英語を英語で学ぶことで、英語的な考え方や感覚まで身につけることができたと思います。

一方で補習校や塾に通ったことがなく、7年間日本語を使う機会は家族と話す時のみだったので日本語力は大分落ちました。笑

 

海外生活を振り返って思う事を聞かせてください。

振り返ると本当に山あり谷ありでしたが、まずは貴重な体験をさせてくれた両親に感謝です。
私の性質的に日本的な考え方や方法とあまり相性が良くないタイプなので、日本といろんな意味で正反対の規範があるアメリカで暮らした経験は、私を私らしく居させてくれる自信の源になっています。
今後もアメリカでの7年間で学んだことや得たことを生かしていきたいです。

 

お母さんの温かいサポートがあったと聞きました。

私の母自身も帰国子女なので、その経験も踏まえてなのか「基本的に自分の力で頑張って!」みたいなスタイルでした。笑
手取り足取りとかでは全くなかったですが、逆に頑張った結果は上手くいってもいかなくても無条件で味方でいてくれましたし、何かが達成できた時は誰よりも喜んでくれました。

帰国後、特に帰国子女にありがちな「1つの絶対的な地元」がないことや、日本人にもアメリカ人にもなりきれないことでアイデンティティクライシスに陥りましたが、色々と悩んだ結果母に相談した時に、「日本人とかアメリカ人とか何か決まりきったものである必要はなくて、はーちゃんは、はーちゃんでいればいいんじゃない?」と言われたことで、心が何十倍も軽くなったことを覚えています。

そう言った意味で、常に変わり続ける環境の中で育った私にとって母は当時も今も唯一の絶対的な存在で、お母さんというセーフティーネットがいてくれたから今まで頑張って来れたと思います。

 

本帰国時の学校選びについて

帰国子女体験談

地方国立大学を選んだ経緯を教えて下さい。

最初は「帰国子女=都内の私大」というオプションしかないと思っていたので、いくつかの私立大学を受験しましたが、入試の時期が一番早かった滑り止めに落ちたことをきっかけに方向転換をして、最終的に今の大学に落ち着きました。

学校選びの際、個人的には大学のネームバリューは全く気にしていなくて、重視していたのは
①学びたいことが学べる学部があるか?
②校風や学校の周りの環境的に楽しい大学生活が送れそうか?

以上の2点でした。
そして、そのどちらもあった現在の大学を選びました。

結果として、帰国子女が多く通う私立大学にある、所謂「帰国子女バブル」がない今の大学では、逆に毎日新しい発見があります。
地方国立大学にも帰国子女枠はありますし、比較的入学し易いので穴場だと思うんですよね。
これからは、地方国立大学の認知度を上げていきたいです!

 

そのままアメリカの大学への進学は考えませんでしたか?

友達の中には、アメリカの大学を選んだ人もいました。
私は、アメリカの生活にとてもフィットしていましたが、それと同時に特に年齢が上がるにつれて、日本人が外国人としてアメリカで生きていく上での社会的な困難さを目の当たりにしました。
例えば、ビザや、保険などの問題。コロナ禍では外国人だから保障されないことがあったり、日本人という立場での生きづらさも見てきました。
また、大学生になるタイミングで本帰国しないと、「自分は日本社会に受け入れられてもらえなくなる」という気持ちもありました。
どの選択にもメリット・デメリット両方ありますが、私は自分が日本で生活をするオプション(選択肢)を閉ざしたくない気持ちが強かったので、帰国して大学進学する道を選びました。

 

大学受験に向けて取り組んだこと、努力したことがあれば教えて下さい。

受験期はこれまでの人生の中で1番自分自身と向き合った時間だと思います。
帰国子女枠で受験したので、主な試験内容としては小論文と面接でしたが、どちらも揺るがない自分の軸を持っておくことが1番の対策だと思っていました。
なので、大学に限らず「人生において何を大切にしたいのか、どんな大人になりたいのか」をとことん深堀りしました。

それによって大学をゴールではなく社会へのスタート地点として捉え、長期的に考えて何が私にとってベストな選択なのかという判断軸で進路を決められたと思います。
これは、7年間のアメリカ生活を通して身に付いた価値観だと思うのですが、みんなが選ぶ道や前例に沿った安全な道を選ぶのではなく、「本当に自分は何をしたいのか?」という判断軸を大切にしています。
なので、大学進学の際は自分にとってのベストな大学にしか進みたくなかったですし、浪人することも悪くないと考えていました。

日本へ帰国してからのこと

帰国子女体験談

日本の大学に入学して勉強面での苦労はありましたか?

勉強面では特になかったです。
全て日本語での勉強には若干戸惑いましたが、興味がある分野に進んだので足りない部分を勉強することは苦にならなかったし、自分で読んでいた本からのバックグラウンド情報があったので基本的に困らなかったです。

 

大学生生活で帰国子女として感じることや学んだことがあれば教えて下さい。

現在通っているのが田舎の国立大学なので日本の中でもザ・日本というか、正直最初はかなり逆カルチャーショックでした。
もちろん周りに帰国子女はゼロなので、「帰国子女って本当にいたんだ〜」「さすがアメリカンだね」「(経歴を話した後に)えっ葉月ちゃんって日本人?」みたいなコメントは今でも日常茶飯事です。
別にこういったコメントに嫌味があるわけではなく、単純な興味から出る言葉であることがほとんどなのですが、私の1番コアな部分を毎回ゼロから説明しなくてはいけないような、複雑な気持ちになります。ずっと日本で生まれ育ったいわゆる純ジャパの気持ちは完全には私も分かり得ないし、その逆も同じだと感じています。

アメリカで暮らしているときは、「日本は私が帰れる場所なんだ」と信じていたのに、本帰国してみて、母国に馴染めない辛さや日々の小さな生きづらさが積み重なって心が重くなることが、今でも時々あります。

でも、そんなモヤモヤを通して母や友達のように、ラベルに関係なく私を私として受け入れてくれる、息抜きできる人や居場所を大切にすること。
思春期のほとんどを海外で育った以上、いくら母国でも帰国して数年で完璧に馴染もうとするのは非現実的だと諦めることを学びました。

 

海外生活を振り返って、当時の自分にアドバイスを送るとしたら?

常に今できることを精一杯頑張ってさえいれば、なるようになる!
「楽しい!」とか「ワクワクする!」みたいなフィーリングに従うこと!

 

今後やりたいこと、将来の夢やビジョンはありますか?

以前から社会に関心があり、大きなビジョンとして社会を良い方向に動かしたい、という想いがありました。
アメリカ生活、日本に帰国してからの生活、EDUBALでのインターン諸々を経て、その漠然とした想いが今は「私のように文化や言語の狭間で育っている子どもたちが、自分らしく活躍できるための力になりたい」という目標になっています。
とはいえ手段はいろいろあると思うのですが、私は学ぶことや教えることに興味があって得意でもあるので、その特性を活かして教育という切り口から私らしいアプローチしていきたいです。
その第一歩として、現在は大学で教職課程を履修しています。

 

葉月さんをサポートし続けてくれているお母さんへメッセージをお願いします。

アメリカに引っ越して、それから日本に帰国して、これまでを思い返して心に残るのは圧倒的に暖かい幸せな気持ちや充実感です。
もちろん辛いことや悲しいことはたくさんあったけど、それと比べ物にならないぐらいかけがえのない経験や思い出を手に入れることができました。
これまでもこれからも自分の道を突き進んで挑戦し続けられるのは、お母さんの揺るがない愛情と支えがあるからです。いつもありがとう。

帰国子女入試対策、学習にお困りの方はEDUBAL進路相談員の無料カウンセリングを!

我が家は特殊な状況過ぎて対応できる塾や家庭教師がいないかも・・・。
そんなお悩みをお持ちの方は、まずはEDUBAL進路相談員にご相談ください。
お話を伺ったうえで最善策をご提案します。

EDUBALは難関大学に通う帰国子女や元IB生の大学生と、家庭教師を探している生徒様をつなぐオンライン家庭教師サービスです。インターネットのビデオ通話を通して授業を行うため、世界中どこにいても、いつでもご自宅で手軽に指導を受けることができます。

EDUBALなら、このようなご要望にお答えすることができます。
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EDUBALでは充実した内容の学習サポートサービスもご用意しています。
生徒様の目標達成のために、オリジナル教材の配布、エッセイ添削、EDUBALスタッフとの学習相談など、親御様もご安心いただけるサポートサービスです。

まずはお気軽にお問い合わせください。

著者プロフィール
EDUBALアンバサダー
エアライン、外資系秘書、大学事務を経て夫のシンガポール駐在に帯同。
高校生と中学生の子育てをしながらEDUBALにてコラム執筆中。
インスタグラム”EDUBAL more!”で母親目線の帰国生情報を週3回発信しています!

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EDUBALへの声

下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
EDUBALで家庭教師をつけるかどうか迷われている方は、ぜひ参考にご覧ください。

  • 注意点を示す時に的確かつ簡潔に説明していただけてとてもありがたいです。質問にはすべて丁寧にいただき、帰国子女としての受験の実体験からも多くアドバイスしていただけます。自分の日本語力が周りより低い中、受験合格までの文法や言い回しを沢山指導していただきました。量をたくさんこなすよりも一つ一つのトピックを分析しながら話し合う先生の教え方が自分にすごく合っていると思っています。去年書いた小論文からは大きく成長していると感じ、面接でもだいぶ自信がついてきました

    • 帰国子女大学受験コース
    • 高1~3
    • アメリカ
  • 一緒に問題に取り組みながら、子供に寄り添った授業をしていただいています。

    • インター・現地校コース
    • 中1~3
    • 東京都
  • 分かりやすい授業はもちろんのこと、保護者とも密にコミュニケーションを取ってくれます。

    • インター・現地校コース
    • 中1~3
    • イギリス
  • 息子はアメリカに移住してすぐ公立中学に馴染めず辛い思いをしてきました。先生にも同じ経験があるため、彼の心情をよく理解していただきました。学習指導も素晴らしくMAPテストでは上位20%に入る事ができました。また先生のメール対応などはプロ意識の高いとても丁寧なものでした。母子ともに途方に暮れていた私たちに希望の光をともしていただきました。本当に感謝しています。

    • インター・現地校コース
    • 中1~3
    • アメリカ
  • 優しく教えていただいいる上、レッスンの内容が深みがあり、授業がとても楽しいです。先生に出会って志望大学へのモチベーションがますます高まりました。楽しいのはもちろんのこと、いつも程よい緊張感がある先生の授業が大好きです。

    • 帰国子女大学受験コース
    • 高1~3
    • 中国