EDUBALでは、海外在住の生徒様ならではのお悩みと真摯に向き合い、指導させていただきます。
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首都圏で帰国子女を受け入れている学校に、EDUBALアンバサダーが母親目線で学校訪問をするプロジェクト。21校目は、東京都小金井市にある国際基督教大学高等学校です。国際基督教大学のキャンパスの一角にある同校は、まさに帰国生のための学校。世界中から集まる帰国生の特性を活かし、伸ばす教育を長く続けています。
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キャンパス全景
武蔵野の杜、ICUのキャンパス内に位置するICU高校は、四季の移り変わりを楽しめる恵まれた自然環境にあります。東京ドームの1.6倍の敷地面積があり、3つの低層の校舎、体育館、グラウンド、テニスコート、食堂、学寮が自然に上手く溶け込んだ同校は、キャンパスを訪れた方から「まるで海外の学校みたい」という声が上がるのも納得です。その分アクセスはあまりよくありませんが、登下校時にはJR中央線の武蔵境駅南口からスクールバスが運行していますので非常に便利です。
1学年の定員240人に対し、帰国生が約160人に一般生が約80人で構成される同校は、毎日が異文化交流や新しい出会いの連続。語学力も考え方も文化的なバックグラウンドも多様な生徒たちが、のびのびと学校生活を送っています。
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テネシー明治学院高等部からICU高校へ。帰国生、ご家族への理解が大きい先生です。
【中嶌校長先生からのメッセージ】
本校の設立以降45年間言い続けているのはたったひとつ。「海外での生活を存分に楽しんでください、そしてありのままの姿でICU高校に来ていただきたい」それに尽きます。その地にいるからこそできることを大事にして、その経験を客観的に振り返ることができれば、帰国後、日本の生活に上手にランディングが可能だと思います。
帰国生は一般的に自由、ユニーク、個性的という褒め言葉で括られることが多いのですが、私たちはそれをあまり生徒たちに意識させないように心掛けています。求める生徒像というのも特に打ち出していません。帰国生を定形に当てはめようとすると、プレッシャーになるからです。そう感じるのは本校の歩みが「帰国生やご家族の困難」を出発点としているからかもしれませんね。帰国生はマイノリティとして海外生活での疎外感や違和感を感じたこともあるかと思いますが、その気持ちをむしろ大事にして欲しいと願っています。それを体験したからこそ、他者への理解や共感、そして自己肯定感が育まれるのです。
ICU高校は、生徒と教員が一緒につくっていく学校です。帰国生ひとりひとりが持ち寄る気持ちを、ここでお互いにぶつけ合って、みんなで学校をつくっていきましょう。毎年4月に、どんな生徒に会えるのかと楽しみに待っています。
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(左)物理の授業 (右)Englishの授業
ICU高校はICUの附属校と思われることが多いのですが、完全な附属校というわけではありません。例年ICUに進む生徒は100名程度。残りの生徒は他大学に進学します。つまりICU高校に行けば、ICUにも行けるし別の大学にも行ける。それこそがこの学校の大きな魅力だと思っています。ICUは文系の大学と思われがちですが、文理融合の大学なので、リベラルアーツで理系のメジャーを学ぶこともできます。もちろん国公立を目指す生徒もいれば、芸術系大学や海外大を目指す生徒もいます。このように、幅の広い進路を取れるのは生徒にとって大きなメリットだと思います。
本校は、大学院を修了した専門性を持った教員や海外経験のある教員が非常に多いです。その教員のもと、各自がリサーチテーマを決めて探究を進めるのが、高3で取り組む自由研究講座や課題探究講座。高2で取り組むのがクロスプロジェクト。教科学習と探究型の学びをいかにクロスさせるか。どちらも本校では重要な教育の柱です。
海外生活をしてきた生徒たちは着眼が非常に面白いですね。人道支援から地域振興など、さまざまなテーマを掲げて探究をしています。教員は探究活動のロールモデルとなりつつも、生徒と一緒に探究者として活動を進めているのがICU高校の良い特徴です。
ICU高校の平和教育について
松坂 文 教頭先生(帰国生徒教育センター長・数学科)
「本校では平和教育の一環として修学旅行で沖縄を訪れます。コロナ禍においてもこれだけは外せなかった。ICUハイ生だからこそ、帰国生だからこそ沖縄じゃないとダメなんです。卒業式の日程をずらしてでも決行しました。日本で唯一地上戦が行われた沖縄の地に足を運んで平和の尊さについて学ぶことは非常に重要な教育だと考えています。」
【2023年度入試版】帰国子女枠受験で人気の高校ランキング【帰国生入試を実施している高校】
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ICU高校らしさが伝わる一枚
本校は、海外各地のさまざまなカリキュラムで学んできた生徒が非常に多いので、ひとつのものさしで学力を測ることや同じカリキュラムを導入することができません。入試のあと、3月下旬に行うプレイスメントテストでクラス分けをし、その結果をもとに主要3教科は全て少人数・レベル別で授業を行っています。学期ごと、学年ごとなど教科によって判断基準は違ってきますが、クラス移動もあります。英国数は5段階のクラス分け。国語は「どんどん上に上げていく」という考えです。英語は年間を通したカリキュラムを組んでいるため、年ごとにクラス移動をします。さらに理科社会についてもクラスを2分割し、海外で学んでいない知識を補いながら、生徒が主体的に学べるような体制を整えています。例えば理科では実験も積極的に導入しています。
どの教科についても、生徒のバックグラウンドはもちろん、レベルや試験内容、教員が違っても成績の公平性が保たれるように配慮をしています。帰国生をフォローするこの一連の取り組みは非常に上手く機能していますね。
本校は英語以外の言語で学んだ生徒も多くいます。そのため、フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語の4つの言語について、上級と基礎の2つのレベルで授業を行っています。年によって人数にバラつきはありますが、上級クラスはその言語で学んできた生徒にとっての「セカンドコミュニティ」、大切な心のよりどころになっているようです。そして現地でコミュニケーションとして使っていた第二外国語から、思想を支えるアカデミックな言語へと橋渡しとなる授業になっています。基礎クラスは、現地で少し学んだ経験のある生徒や一般の希望者のためのクラスとなっていて、せっかく触れた言語を忘れないような、文化の多元性を取り入れた授業を行っています。基礎クラスについては、希望者数によっては開講されないことがあります。
【寮の構成】
・現在は約120名が入寮(在校生の1/6)。
・校舎の隣に全部で5棟(男子寮2、女子寮3)。ひとつの寮に25人程度。2人部屋。
・寮長副寮長がいて、寮会がある。学年縦割り。
・1棟ごとに住み込みの寮監寮母さんが見守る。
・週末は両親や身元引受人宅で過ごす(原則、週末は閉寮)。
寮は第二の学び舎。ICU高校の学びが凝縮された、本校の大きな魅力のひとつだと思います。学校生活は整えられたものですが、寮では生徒ひとりひとりの文化が正面からぶつかり合う、異文化交流の機会です。もちろん楽しいことばかりではなく窮屈なこともあるでしょう。それも含めて「自治自律」を目指す場所となっています。海外からの生徒だけではなく、地方からの生徒もいるので、皆が互いに「留学生」であり、皆がマイノリティ。ここで出会うことによって起こる化学反応が非常に面白いですね。
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社会問題への意識の高さがうかがえる掲示物
単に大学に入るための進路指導ではなく、その先の人生を考えた支援をするように心掛けています。
教員からの方向付けは特にしていませんが、結果的に進路は多様になっています。自分で考え、希望する進路に進めるように、なるべく幅広く進路を考えられるような働きかけを日常的にしています。本校は、卒業生の活躍も国内、海外と多岐に渡るので、彼らの協力を得て動機付けになるような講演会等を多く行っています。このような会を通して、生徒たちは自主的に動き始めます。帰国生だけではなく一般生も非常に積極的なので、一般生が卒業後に海外で活躍してくれていると非常に嬉しいですね。
1学年約240名に対し、80名程度の内部進学枠があります。判定には2つの方法を用いていて、1つ目が在学中の成績での判定。2年次3年次の学業成績を用います。キャッチアップの時期の1年時の成績は使いません。ICUへの進学にあたり試験はないので、普段の成績をしっかり修めることが大事です。2つ目は、学内で受験が可能な「SAT」を用いた判定です。その2つの方式にさらに一般選抜等を合わせて大体100名程度、学年の約4割がICUへ進学します。残りは約3割が早慶上智などのいわゆる難関私大、20~30名が国公立へ進学、海外大学進学は約10名と、進路についてはバランスがとれていると思います。秋の総合選抜型の合格を保持しながら一般入試をする生徒も含めると、学年の約半分が一般入試にチャレンジしています。
例年大体60名くらい、多い年で80名程度が理系を選択しています。帰国生の中には、ICUに進学した後に改めて理系のメジャーを取る生徒もいますね。理系に進む帰国生は英語が強みになります。
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本校の生徒たちには、海外で生活をしたという貴い経験を自分の中で熟成させ、改めて社会や世界を考察して欲しい、帰国生としての自分に誇りを持ち、自分という存在を大事にして欲しいと思っています。そのために帰国生は「日本で帰国生として正当に扱われる必要がある」のです。そのような場所や仲間、機会を提供するのが本校の役割です。ICU高校には、世界中から場所や時期はそれぞれ違えども、いろいろな経験をしたさまざまな考えを持った生徒たちが集まっています。帰国生として日本に帰国して、一体自分は何者なんだろうかと迷い、自問する生徒もいるでしょう。それらを乗り越えて、帰国生としてのアイデンティティを活かして生きていこうと考える皆さんに非常に魅力的な学校だと思います。
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(左)ブロックでできた学校エンブレム
(右)学校エントランス
★試験の詳細は学校ホームページでご確認ください。
帰国生入試では出願条件を満たせば3種類の試験に出願が可能です。
「推薦入試」12月 60名
「書類選考入試」1月 90名
「学力試験入試」2月 10名
【入試においてのポイント】
★ICU高校は提出書類が非常に多いため、事前にしっかり確認のこと。
★事前に必ず学校ホームページより「帰国生徒資格認定」が必要。
(推薦入試)
・第一志望の方は是非初回の推薦入試からチャレンジを。推薦で不合格でも次の書類選考にトライを。
・中3途中で帰国し、日本の学校で内申がつかない場合も、海外での成績2年分も加えて提出のこと。
・推薦入試においては、英語以外の外国語検定試験の資格でも出願可能。事前に学校に必ず確認のこと。
・レポートカードのコピーへの補足、Grading Systemの説明、成績やコメントの和訳の添付や有利なこと(Honors,Giftedや受賞歴等)のアピール、不利なこと(欠席の理由等)についての補記があると良い。
(書類選考入試)
・英語資格の提出は任意。ただ出願者の90%〜95%程度は、何かしらの資格を提出している。
・英語資格のレベル目安は特になし。在留年数によって取得レベルが変わるため、緩く比例しているのが望ましい。
・推薦入試と同様に、レポートカードのコピーへの補足、Grading Systemの説明、成績やコメントの和訳の添付や有利なこと(Honors,Giftedや受賞歴等)のアピール、不利なこと(欠席の理由等)についての補記があると良い。
(学力試験入試)
・一般入試ではなく、帰国生学力試験入試を受験すること。合否判定の際に調整あり。
・数学の対策:
①過去問(問題の型式への慣れと自信)学校からのメッセージが凝縮されています!
②数学に関する本(問題集ではなく)を数冊じっくり読んでみること。
・国語の対策:文章をじっくり精読する。ICU高校が過去選んできた入試問題の出典である本もおすすめ。
・英語の対策:速読・多読を。問題量が多いため、量に慣れることが必要。
数学入試対策におススメの書籍
松坂 文 教頭先生(帰国生徒教育センター長・数学科)
★数学ガールズ シリーズ
★ブルーバックスの数学 シリーズ
★「こんな数学だったら絶対に嫌いにならなかったのに」
ICU高校数学科(著)※本書の売上げは全額ICU高校に寄付されています。
ICU高校に受かるには?帰国生徒入試の推薦・書類選考・学力試験入試について徹底解説!
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中嶌校長先生と記念撮影
帰国生を受け入れるために設立されたICU高校。校内に一歩足を踏み入れただけで、海外の学校のような自由な雰囲気が伝わってきました。自由闊達な生徒さんと先生方が多く、活気があります!海外から帰ってきた帰国子女にとってはホッとする環境かもしれません。帰国生にとって最適な環境、仲間、先生方。全てが揃っています。
帰国生と言ってもそのバックグラウンドはさまざま。長期間海外で過ごし、日本での学校生活に少し不安を感じる生徒さんやご家庭には最適な学校といえるでしょう。その気持ちを理解し、ありのままの自分を受け入れてくれる先生方が揃っているのは、大きな安心材料です。もちろん、楽しかった海外での学校生活と同じ環境で学びたい生徒さんにもお薦めです。充実した3年間を過ごせるでしょう。
最高の仲間たちと共働しながら、じっくりと自分に向き合えるICU高校。高校の多感な時期をこの環境で過ごせることは、とても恵まれていると思いました。
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EDUBALは難関大学に通う帰国子女や元IB生の大学生と、家庭教師を探している生徒様をつなぐオンライン家庭教師サービスです。
約4,000人(2022年6月時点)の教師が在籍していますので、生徒様に合う教師を紹介することができます。
EDUBALなら、このようなご要望にお答えすることができます。
・ICU高校の入試に向けた指導をしてほしい!
・受験に有利な英語資格の対策をお願いしたい!
EDUBALでは充実した内容の学習サポートサービスもご用意しています。
生徒様の目標達成のために、オリジナル教材の配布、エッセイ添削、EDUBALスタッフとの学習相談など、親御様もご安心いただけるサポートサービスです。
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著者プロフィール
EDUBALアンバサダー
ボランティアで交換留学生のサポートをする傍ら、小中学生の学習指導などにあたる。海外赴任に帯同後、大学生、中学生の姉弟はいずれも帰国生受験を経験。
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下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
EDUBALで家庭教師をつけるかどうか迷われている方は、ぜひ参考にご覧ください。
英検準二級に合格し、また苦手科目だった数学の点数が飛躍的に伸びました。結果が出ているので安心して任せられます。
生徒に寄り添って根気強く教えていただきました。また、普段から励ましや声掛けなど勉強以外のところでも心の支えになり、モチベーションを上げていただきました。試験に向けての励ましやお声がけもいただき、落ち着いて試験に臨むことが出来ました。本当にありがとうございました。
受験した高校は親子そろっての面接なので、子どもの面接の様子を間近で見ることができました。想像していたよりもずっと立派な受け答えができていたので先生の指導によるものと感謝しています。また英作文のほうも内容・構成ともにしっかりしたものが提出できたようです。この度はご指導いただきありがとうございました。。指導の内容のみならず、生き様や学問に向かう姿勢、ご相談に乗っていただいた内容が、きっとこれから何年もキャリア形成に役立っていくと信じています。本当にありがとうございます。
保護者とも綿密に連絡を取り合い、こちらからのリクエストにも快く応じて内容の濃い授業を続けてくださいました。英語の能力も申し分なく、優しく分かりやすい授業だったと息子も言っております。先生のサポートのおかげで、第一希望の高校入試に合格できました。海外生活が長く日本語に不安がある状態での高校受験でしたが、同じような環境で受験をされた先生だからこそ気持ちを分かっていただけたのだと思います。お力添え、本当にありがとうございました。
勉強に対するモチベーション維持が上手な先生です。 生徒のロールモデルとなって指導してくださいます。