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【TOEFLとIELTS結局どっち?】選び方とおすすめが分かる完全解説版

 

海外の大学進学や留学、国内の帰国生受験、英語圏への移住や外資系企業への就職の際に、英語の能力を示す証明となるテストとして最も有名なのが、TOEFL(トーフル)IELTS(アイエルツ)です。

・TOEFLとIELTSの共通点と違いは何?
・自分にはどっちが必要?
・どちらの方がスコアが取りやすい?

これらのTOEFLとIELTSに関するご相談やご質問をEDUBALでもよくお受けします。
そこで今回は、どこよりも分かりやすく、この2つのテストの違いを解説し、あなたにぴったりな試験はTOEFLなのかIELTSなのかを判断し選ぶための方法をお伝えします!

 

 

目次

  1. TOEFLとIELTSの基本情報
  2. TOEFLとIELTSの共通点とは?
  3. TOEFL / IELTSの選び方① スコアの利用目的によって選ぶ
  4. TOEFL / IELTSの選び方② 狙っているスコアの取りやすさで選ぶ
  5. TOEFL / IELTSの選び方③ セクションごとの対策のしやすさで選ぶ
  6. TOEFL / IELTSの選び方④ 適性診断で選ぶ
  7. TOEFL / IELTSの対策ならEDUBALがおすすめ!

 

TOEFLとIELTSの基本情報

TOEFLとはどんなテスト?

TOEFL(Test of English as a Foreign Language 、トーフル)はアメリカ発祥の試験で、日本では ETS Japan が運営に当たっています。北米の大学への留学を志す人を主な対象として開発された英語試験で、そのスコアは北米を中心に130 を超える国々で英語能力を示す資格として認められています。

TOEFLには2種類の試験があります。

①TOEFL iBTテスト(TOEFL Internet-based Test)
②TOEFL ITPテスト(TOEFL Institutional Test Program)

このうち、多くの人は①を受験します。②は団体向けの試験になります。

今回の記事では①のTOEFL iBTテストについて紹介します。

 

IELTSとはとんなテスト?

IELTS(International English Language Testing System、アイエルツ)はイギリス発祥の試験で、日本では5つの団体が運営しています。試験内容は同じですが、申し込む経由団体によって会場と予約する際の言語などが異なります。おすすめは、最も開催会場数の多く日本語の予約サイトがある公益財団法人日本英語検定協会経由と、一般財団法人日本スタディ・アブロード・ファンデーション(JSAF)です。IELTSはイギリスおよびイギリスと歴史的に関係の深い国々(カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど)を中心に、140の国と地域で英語能力を示す資格として認められています。

IELTSには2種類の試験があります。

①アカデミック・モジュール
②ジェネラル・トレーニング・モジュール

このうち、大学受験や留学で利用する人は①を受験します。②は移住のための試験になります。

今回の記事では①のIELTSアカデミック・モジュールについて紹介します。

 

TOEFLとIELTSの共通点とは?

TOEFLとIELTSはどちらも似たような用途で使用されるため、よく比較される英語試験です。そのため、どちらを受験すべきか悩む人が多いのですが、まずはどちらを受験してもほとんど同じである6つの項目について解説します。


測定されるスキルはどちらも4技能!

TOEFLもIELTSも、リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングからなる4セクションで構成されています。ただし、試験の実施順や問題の形式は異なります。

 

スコアの有効期限はどちらも2年間!

TOEFLもIELTSもスコアの有効期限は2年間です。受験・留学などで利用する場合は有効期限内の証明書を提出する必要があります。

 

試験時間はどちらもほとんど同じ

TOEFLの試験時間は約3時間IELTSの試験時間は約2時間45分です。TOEFLについては、2019年8月1日から問題数が減り、試験時間が短くなりました。

 

開催地と開催頻度はどちらもほとんど同じ

日本国内の受験であれば、開催頻度や開催地はほとんど同じで毎週末に開催されています。TOEFLは全国27都市でほぼ毎週土曜日・日曜日に開催されており、IELTSは5つの団体で申込を受け付けており、英検協会経由の申し込みの場合は全国16都市でほぼ毎週土曜日に開催されています。TOEFLの方がやや多いですが、人気の会場はすぐに予約が埋まってしまうこともあります。海外の場合はお住まいの地域によって開催頻度が異なりますので、開催地と開催日程の詳細ついてはそれぞれ公式ページからご確認ください。

 

受験料はどちらもほとんど同じ

TOEFLとIELTSの受験料は、どちらも2万円以上かかります。TOEFLの場合は、USドルで245ドルと決まっているため、その時のレートによって日本円にした場合の金額が変動します。IELTSの受験料は、25,380円です。

 

試験結果を確認できるのはどちらもほとんど同じ

試験を受けてからスコアを閲覧することができる日程の目安として、TOEFLはオンライン上での確認は約6日後から可能になり、スコアレポートが配送されるのは約11日後になります。IELTSの場合は、コンピュータ受験を選択した場合は約3~5日後、ペーパー受験を選択した場合は約13日後に結果を確認できます。どちらもオンラインの場合は1週間以内に確認できる手軽さがありますが、受験利用などで大学などに提出する場合は出願期限に余裕を持って受験をしましょう。

 

TOEFL / IELTSの選び方① スコアの利用目的によって選ぶ

TOEFLにすべきか、IELTSにすべきか、迷ったときにまず確認すべきことは、「スコアの提出先によってはTOEFLかIELTSか指定されている場合がある」ということです。
もし、大学受験などで志望校を決めている段階で提出先が確定していない場合や、どちらも提出可能な場合は下記のどのタイプに当てはまるか参考にしてみてください。

 

アメリカに進学・留学をする人はTOEFLがおすすめ!

アメリカの大学に出願予定であれば、TOEFLの方が一般的です。大学によってはIELTSを受け付けていないこともあるためです。
また、TOEFLのテスト自体が、「北米の大学への留学を志す人を主な対象として開発された英語試験」であるため、留学の準備として最適であると言えます。実際に、試験内容には大学の講義を模した内容が出題されるため、北米の大学1年生の教養科目を学ぶために必要な知識や単語を英語で事前に学習できることは良い準備になります。

 

イギリスに進学・留学する人はIELTSがおすすめ!

IELTSはイギリスおよびイギリスと歴史的に関係の深い国々(カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど)を中心に採用されています。IELTSでは、イギリスを中心に多様なアクセントが用いられていますので、実用的であると言えます。

 

国内の帰国受験で利用する場合はTOEFLがおすすめ!

日本国内の帰国生受験での利用を目的としている場合は、TOEFLの受験がおススメです。2023年現在、TOEFLの方が国内では多くの大学で採用されています。TOEFLとIELTSどちらでも提出可能としている大学もありますが、例えば京都大学や、国公立や私立の医学部などでは、TOEFLの点数のみを採用しています。志望校が決まっていない場合は、TOEFLを受験しておく方が安心でしょう。下記の記事では、各大学の出願要項と必要な英語試験を紹介しています。

 

TOEFL / IELTSの選び方② 狙っているスコアの取りやすさで選ぶ

TOEFLやIELTSを受験などで利用する場合、提出先の要項で設定されている基準を満たすスコアを獲得する必要があります。また、競争倍率の高い大学に出願する際には、より高いスコアで提出したいものです。そのため、TOEFLとIELTSでスコアの出しやすい方がどちらかについて解説します。

 

スコアの出し方の違いについて

TOEFLとIELTSではスコアの算出方法が異なります。
TOEFLは4技能(30点満点)のスコアの合計点(120点満点)が最終的なスコアになります。一方でIELTSでは4技能(9点満点)のスコアの平均点(9点満点)が最終的なスコアになります。IELTSでは各技能ごとのスコアを「バンドスコア」、4つの平均点を「オーバーオール」と呼びます。

TOEFLは1点刻みですが、IELTSは0.5点刻みです。

IELTSでは、オーバーオールの点数の小数点以下の数字が 0 以上 0.25 未満の場合は切り捨てられ、0.25以上0.75未満の場合は0.5になり0.75以上は切り上げになります。

 

高得点スコアを目指すならTOEFL、最低限を狙うならIELTS

TOEFLは120点満点、IELTSは9.0点満点ですが、満点のレベルは同じではなく、TOEFLの120点がIELTSの8.0点相当になります。IELTSでは、8.0以上を取ることは非常に難しく、獲得できる人は受験者の1%にも満たないほどです。そのため、7.0~8.0は1点しか変わらないのですが、実際のレベル感ではかなり幅広く、7.5を超えることが非常に難しいと言われています。また、採点方法についてもIELTSのスピーキングやライティングはTOEFLよりも細かく高度な表現力や分析力を問われるため、IELTSでハイスコアを出すのは難易度が非常に高くなります。そのため、1点でも高いハイスコアを目指したい場合は、TOEFLの方がおすすめです。

一方で、IELTSは7.0までであれば比較的取りやすいと言われています。多くの大学では、英語力の最低基準としてIELTS6.5~7.0を設定しているので、最低限を狙うのであればIELTSの方がおすすめです。また、下記の画像のように、平均点が5.62→5.75になることで、オーバーオールは5.5→6.0になります。このように、いづれかのセクションで0.5点高い点を取れたらオーバーオールスコアが変わるレベルにいる場合もあります。

TOEFLとIELTSのスコアの換算

TOEFLとIELTSのスコアの換算は、基本的には下記の、文科省が公表している各英語試験のスコア換算表をご参照ください。しかし、すべての大学がこの表のとおりの解釈ではありません。例えば、トロント大学では提出する英語力のスコアの最低基準についてTOEFLでは100点、IELTSでは6.5点がとしています。このように大学によってはTOEFLよりもIELTSの点数の方が設定基準が低いということもあります。

 

TOEFL / IELTSの選び方③ セクションごとの対策のしやすさで選ぶ

TOEFLとIELTSでは、セクションごとに形式や問題の内容が異なります。対策のしやすい方を選ぶことでスコアアップを目指しましょう。

 

TOEFl/IELTS リーディングセクションの違い

TOEFLとIELTSのリーディングセクションにおける大きな違いの一つは、問題の答え方の種類です。TOEFLは基本的に選択問題(4択のうち1つまたは複数の正解を選ぶ)方式ですが、IELTSでは選択問題に加えて記述問題があります。指定された語数で回答したり、文章や図表の完成をするような問題もあります。スペルミスなどがあると減点になってしまうので注意しましょう。
もう一つのTOEFLとIELTSの違いは、語彙レベルです。TOEFLではかなり専門性の高い語彙を用いた長文が出題されます。地理学・生態学・生物学・歴史・美術・建築のようなテーマの長文が出題されるため、頻出トピックの専門用語を英語で覚える必要があります。

TOEFLで出題される専門用語例
eclipse(太陽、月の食)、constellation(星座)、dune(砂丘)、cell division(細胞分裂)、coniferous tree(針葉樹林)、nocturnal(夜行性の)、puritan(清教徒)、impressionism(印象主義)など

 

TOEFl/IELTS リスニングセクションの違い

リスニングセクションについてTOEFLとIELTSを比較すると、TOEFLの方が大量に聞き取って問題に答える必要があります。TOEFLでは一度聞いた後に設問が表示されるので、メモを取る必要があります。また、TOEFLでは受験者によって試験の進行スピードが異なるので、自分がリスニングをしているときに、他の人がスピーキングセクションに進んでいるということがあります。ヘッドセットがありますが、周りの音が気になってしまう人にとっては少し受験しにくいかもしれないです。
他にTOEFLとIELTSで異なるのは、IELTSの方がイギリス英語やオーストラリア英語など多様なアクセントが含まれるという点です。聞き慣れるまで練習しましょう。

 

TOEFl/IELTS ライティングセクションの違い

TOEFLとIELTSのライティングは、コンピュータでのタイピングか、手書き記入かという違いがあります。IELTSでは手書きで回答することができます。(なお、2019年3月より、ライティング・リーディング・リスニングをコンピュータで解答するCBT方式も始まりました。)手書きの場合は、語数を自分でカウントする必要があるので、練習をして語数の感覚を身に付けておきましょう。
また、TOEFLではリーディング力・リスニングをしてからエッセイを書く統合型の問題です。IELTSはグラフや表、見取り図など、与えられた視覚的な情報を英文で描写することが求められます。このような問題形式の違いも、実際に過去問を解いてみて相性を確かめてみましょう。
採点については、IELTSの方が厳しいです。TOEFLでは、型にならって文字数を満たすことができればある程度のスコアを出すことができますが、IELTSでは細かな分析力や表現力が求められます。IELTSのライティング対策については下記の記事で具体的に紹介しています。

 

TOEFl/IELTS スピーキングセクションの違い

TOEFLでは録音方式なのでパソコンの画面で問題を見てヘッドセットのマイクに答えを吹き込みます。他の受験者もいる試験会場で、それぞれのタイミングで進行していくため、準備時間中に他の受験者の回答が聞こえてしまったり、自分だけが発話していて恥ずかしいということもあります。IELTSでは、試験官に対して一対一で対話をします。TOEFLと違って、すべての問題で準備時間があるわけではなく、レスポンス力も求められます。自分の回答によって試験官が合わせてその後の質問を展開していくので、会話・ディスカッション形式が得意な人におすすめです。また、質問を聞き逃した場合は問い返すことができます。IELTSのスピーキング対策は下記の記事で紹介しています。

 

TOEFL / IELTSの選び方④ 適性診断で選ぶ

ここまで、TOEFLとIELTSの違いを紹介してきましたが、どちらにしていいか分からなくなってしまったという方には適正診断がおすすめです。

 

TOEFL/IELTS適性診断のやり方

今回、『EDUBALオリジナルTOEFL/IELTS適性診断』を作成しました。次の適正診断にはQ1~Q5の5つの項目行があります。自分により近いと思う方を選んでください。左に近いと思う選択肢は「1点」、右に近いと思う選択肢は「3点」、どちらともいえない場合は真ん中の「2点」を選択します。そして、5つの得点の合計点によってあなたの適正がTOEFLかIELTSか判定することができます。

 

EDUBALオリジナルTOEFL/IELTS適性診断

Q1~Q5まで当てはまるものを選び、その合計点を出しましょう。

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診断結果
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TOEFL/IELTS適性診断<結果>

それでは診断結果を発表します!あくまでも目安ですので、下記の表をもとに自分にとってベストな選択をしてみてください。

合計点     診断結果
5点~8点     あなたはTOEFLの方が相性がよい可能性があります。左の列はTOEFL試験の特徴です。TOEFLでは統合型といってスピーキングテストでリスニング力やリーディング力が試されるといった複雑な形式の試験問題が多いのです。また、TOEFLでは一斉開始型試験ではなく、人によって試験の進み具合が異なるので、隣の人がスピーキングで話している間に自分は別のタスクを受けなければならないこともあり、集中力が必要になります。普段から外部環境に左右されずに勉強できるように心がけましょう。もしタイピングが苦手で、それ以外の項目はTOEFLの方がいいという場合は、練習することで乗り越えましょう。
9点~11点     あなたはTOEFLでもIELTSでも適応できる可能性があります。左の列はTOEFLの特徴で、右の列はIELTSの特徴です。何か一つでも、苦手な項目があり克服が難しそうであれば、それを避けた選択をするのがおすすめです。
12点~15点     あなたはIELTSの方が相性がよい可能性があります。右の列はIELTSの特徴です。IELTSではスピーキングやライティングの対策に特に時間をかけて準備をする必要があります。TOEFLよりも出題テーマの範囲が狭く対策しやすい分、厳しい評価で採点されるため、練習の際には第三者から細かなフィードバックをもらえるといいでしょう。ペーパー受験の場合、ライティングは手書きで、文字数のカウントも自分でする必要があるので、何度も練習をして文字数の量感を身に付けておくとよいでしょう。

TOEFL / IELTSの対策ならEDUBALがおすすめ!

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著者プロフィール
Maki
海外大学進学支援アドバイザー。2度の留学経験を生かし、海外大学への進学や留学の支援を行っている。これまでに、海外大学進学支援を行う外資系企業での活動や、文部科学省が展開するトビタテ!留学JAPANでの留学促進活動、民間の日米交流団体において大使館・外務省・米国の大学らと連携した交流事業や奨学金制度の立ち上げなどを行った。留学セミナーやカウンセリングで携わった大学・高校は120校以上。

 

同著者による記事

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