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帰国子女を受け入れている学校に、EDUBALアンバサダーが母親目線で学校訪問をするプロジェクト。
今回は東京都練馬区の中高一貫の共学校、東京学芸大学附属国際中等教育学校・通称「TGUISS」です。
「異文化を理解し受け入れ、社会の様々な課題を解決できる生徒」の育成を目標に掲げ、帰国生を積極的に受け入れてきた草分け的存在です。
2010年にIB・MYPの認定を受け、2016年にはDPもスタート。MYPとDPのIB一貫教育を学校を挙げて実践する、初の国公立校であるTGUISSの魅力に迫ります。
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(左)明るく開放的なC棟・N棟 (右)校舎正面入口
国の要請を受け、前身の東京学芸大学附属大泉中学校・高等学校大泉校舎の時代から50数年の長きに渡り帰国生を受け入れてきたTGUISS。IBの理念に基づき、6年一貫教育のカリキュラムを組んでいます。
1年から4年で学校全体に国際バカロレア(IB)の中等教育プログラム(MYP) を導入し、5・6年では希望制でディプロマプログラム(DP)の履修ができます。
1年生の定員は附属大泉小学校からの生徒を含み、105名。年に2回編入生を受け入れるため、6年生では最終的に130名程度になります。そのうち帰国生の割合は最終的に4割程度。男女比は1:2で1クラス30名編成、帰国生と一般生の混合クラスです。
同校へのアクセスは、西武池袋線「大泉学園」駅から学芸大通り沿いに徒歩8分。JR中央線の吉祥寺駅他からバスの利用も可能です。
C棟・W棟・N棟・S棟の4棟に分かれた低層の校舎は木々に囲まれ、自然環境に恵まれています。総合メディアセンター(図書館)や6つの理科室に各科の研究室を備えた校内のほか、2つの体育館に武道場・ターフグラウンド・多目的コート・球技コートにプールも備え、教育施設も非常に充実しています。
とにかく広くて気持ちの良いターフグラウンド
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【荻野 勉 校長先生】
米国で国際教育の修士号取得後、都立高校教員に。英語教員として勤務後、都教育庁学校経営支援担当課長、都立国際高校校長を経て2018年より現職。
文科省「国際バカロレアの普及促進に向けた検討に係る有識者会議」委員として、IB教育の普及に尽力してきた。現在、都教育委員会「都立新国際高等学校(仮称)開校に向けた専門家会議」座長。
本校の最大の特徴は、在校生徒たちのバックグラウンドの多様性です。約4割が帰国生や外国人生徒で、その他が海外生活経験のない生徒。彼らが協働することに大きな意味があります。これからのグローバル社会を生き抜き、世界平和や発展に寄与する生徒の育成を行う方法として、1年から4年でIBのMYPを導入しています。
国公立でありながら中高一貫のIB校であることは、「教育に対する手立てが多く、長期的視点で物事に取り組める」ことが大きなメリットです。MYPからDPへ繋がっていく醍醐味を大いに享受できるため、本校は「IBの濃さが違う」といえるかもしれません。その意味で、1年から4年のMYPで「学ぶ姿勢」を養うことの意義は非常に大きいと感じています。探究的な授業にも長期的に取り組めるのが良いですね。
本校のDPは日本語と英語のデュアルランゲージで、6科目のうち3科目が日本語で、3科目が英語で教えられています。日本語と英語、両方とも高度なレベルで学べることが強みですが、日本語も英語もできないと学習が難しい、という意味で本校のDPは「本当のデュアル」だといえるのではないでしょうか。見方を変えれば、DPは負荷が大きいと言われる中、日本語を母語とする生徒にとっては、日本語で学べることで学びが深くなり、そのストレスも緩和されると思います。むしろ英語だけのDPではないのが、本校のDPのメリットのひとつだと考えています。
IBプログラムはチームでの取り組みが非常に重要なため、コミュニケーション能力や自分の意思を伝えよう、という強い気持ちのあるお子さんに向いていると思います。あわせて、なぜ?なに?という知的好奇心が旺盛なお子さんにも向いているでしょう。絶対に伸びると思います。みんなでやれば色々なことができる!やってみよう!という気持ちがあるお子さんにはぴったりの学校ではないでしょうか。
TGUISSの「世界で生きる、世界で生かす」の考えに共感し、「日本の社会に対して何らかの関わりを持ちながら、今後グローバルに活躍したい」という強い想いのあるお子さん、是非我が校に来てください。日本との関わりを大事にしながら世界を目指す人、大歓迎です。私たちは、日本を視野に入れないグローバル人材を育てようとは思っていません。日本にこだわりをもって生きていこうと考える良い生徒たちに、世界中から集まって来て欲しいと思っています。
【雨宮 真一 副校長先生】
元外国語科教諭、TGUISS開校当初から在職。前同校MYPコーディネーター。雨宮先生に学校のことを聞けば何でも分かるTGUISSの顔。生徒たちのお父さん的存在であり、先生ご自身も実際に「帰国生の父」。
今あなたが興味を持っていることや頑張っていることが、学校の勉強とどのような関連があるか説明できる人、つながりを考えてみたい人、関係ないと思っている人、ぜひ一緒に学びましょう。TGUISSは、今あなたが目にしているものが、世の中のいろいろなこととつながっていることを学べる場所です。あなたの経験や考えが社会の課題を解決するカギになるかもしれません!
インタビュー記事|世界に生きる学力と教養を身につけられる学校!学芸大附属国際中等教育学校の帰国生徒にとっての魅力とは?
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1年から4年のカリキュラムマップ。中でも物事や思考の「転移スキル」が大事だと話す雨宮先生
【お話を伺った先生:MYPコーディネーター 小林 万純 先生】
本校は一条校のIB校であるため、国の指定の科目をカバーしながら1年から4年までのMYPプログラムを展開しています。探究活動をしながら基礎学力をつけていくことができるカリキュラムです。
本校では6年間を通して「国際教養」という学習の大きな軸に基づいて探究を深め、自分の興味関心について課題を設定、調査をして5・6年で論文を執筆します。
4年生では自分の興味関心に基づいたMYPの集大成、「パーソナルプロジェクト(PP)」に取り組み、「自分が学習者としてどんなスキルを伸ばせたのか」を振り返ります。
本校の生徒はそのような取り組み好きな生徒が多いですね。日常的にテーマ設定をした学びをしているからだと思います。校内では発表やディスカッションの機会も多いので、先輩からも大きな刺激を受けます。「自分がどうしたいか、どんな意見があるか。他者の視点はどうか?」を常に考える土壌があると思います。
その他、生徒は複数の教科を横断した授業を受けることができます。教員は研究グループを組んでおり、それぞれで科目横断的なコラボレーションをしながら授業設計等を行っています。
(左) DP5年:日本語A・HLの授業 (右) HRクラス内
【お話を伺った先生:DPコーディネーター 高松 美紀 先生】
本校でDPコースを選択するのは、5年生が120名程度いる内の例年だいたい15名程度です。本人の希望や適性、進路の希望をもとに教員と相談のうえ決定します。本校の生徒はMYPを中1からやっているので、DPへ進むための思考の素地ができているのはとても大きいですね。まさにMYPの延長がDPであると思います。
★TGUISSのDPにおける教科とは?★
本校では次の6教科7科目を開設しています。English AとEnglish Bはどちらか1つを選びます。他の5科目はDP生全員が取り組みます。
・【Studies in language and literature】English A: language and literature・HL
・【Language acquisition】English B・HL
【言語と文学】日本語A: 文学・HL
【個人と社会】歴史・HL
【理科】化学・SL
【Mathematics】Mathematics: applications and interpretation・SL
【The arts】 Visual Arts・SL
★現在は文系に特化しているため、進路によっては一般コースを推奨しています
一般コースも本格的に探究に力を入れています。普通の学校では一般コースとDPコースは学習の方法自体が全く違うことが多いと思いますが、本校はMYPを経て既にアカデミックな探究をしていますので、学習とのバランスがうまく取れていると思います。そのため方向性が大きく乖離しないのが良いところです。
一般コースとDPコースはHRクラスや一部の授業は一緒で、学校行事なども一緒に行います。教員もそれぞれのコースの生徒の指導にあたります。そのため両コースの関係はフラットで、一般生だから、DP生だからと言った差はありません。「探究」という共通点で学校全体が動いてるため、生徒たちの思考の仕方や姿勢は同じであるといえるのではないでしょうか。一般コースでも一部イマージョン授業を行ったりなど、授業選択の柔軟性も高くなっています。
ズラリと並ぶ研究・探究活動「ISSチャレンジ」の数々
「ISSチャレンジ」という探究活動の校内コンテストがあります。参加は個人でもグループでも可能で、全生徒が任意で参加できます。3割くらいの生徒が参加していますね。活動は教員もサポートします。1年間の活動をポスターや論文で発表し、最終的には全校生徒の前で発表を行います。毎年、ユニークな探究が多数行われています。授業の中で、社会の課題と学習を繋げる経験をしているので、本校の生徒たちはこのような探究活動が非常に好きですね。
国際バカロレア(IB)とは?
IB (国際バカロレア)ってなに?IBの概要と取得するメリット・デメリット
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スーパーサイエンスハイスクール(SSH)・スーパーグローバルハイスクール(SGH)・ユネスコスクールの認定も受けています
TGUISSには、学校全体で言語に対するリスペクトがあると思います。滞在先の言語を尊重して、入試の作文でも6つの言語(英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・韓国/朝鮮語)から選択が可能としています。
まず英語については、習熟度別にしっかり学べるのが本校の大きな魅力のひとつです。帰国生が英語力を維持向上させるカリキュラムが整っています。
★TGUISSの英語教育★
・英語(日本人教員):週4時間
・LE(Learning in English・外国人教員):週2時間
1年から3年まではAdvancedクラス・Coreクラスに分け、授業を行なう。基本的に入試の形態によってクラス分けをし、トライアル期間を経て最終決定。ただ、例えば「英語の授業はAdvancedで、LEの授業はCore」など、生徒の状況に応じて柔軟に対応。
★Advancedクラス:海外の同学年と同じレベルを想定。英文学を読んだり、Global Issuesをディスカッションしたりなど、英語を多用しながら、文法や語彙もハイレベルな基礎を固める。
★Coreクラス:英語で学ぶ環境があり、3年では週1時間のプレ・イマージョンクラスで、数学・美術・理科・社会を英語で学び、4年生からのイマージョン授業に備える。
日本語のフォローが必要な生徒には、日本語の指導(JSL)を放課後に毎日実施しています。日本語が理解できないと授業についていくのが難しいため、早くキャッチアップできるのが理想ですね。卒業生がチューターとしてサポートに来てくれることも多いです。
英語以外の言語についても学ぶことができます。4年からは週2時間、選択制で第二外国語の選択が可能となっています。さらには放課後の課外活動でオンラインや留学生の協力のもと、滞在国の言語を継続して学ぶ環境が整っています。
基本的に自由です。式典・校外行事等で着用する制服はネクタイとエンブレムだけ決まっていて、他は自由。普段は私服で通学しています。髪型や髪の色、アクセサリー類も自由です。
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総合メディアセンター・図書館は様々な学びのスペース
帰国生は一般コースにもIBコースにも在籍しています。海外志望だからIBコース、国内志望だから一般コースというわけではないため、どちらのコースからも国内大学・海外大学いずれも目指す生徒がいます。数年前には、DPを履修しながら東京大学に合格した生徒もいました。
大学進学についてのサポートもコースの区別なく、同じように行なっています。1年生の入学時から生徒を見ているため、個々の資質にあわせたアドバイスができるのが本校の強みです。
近年は、先輩の影響を受けて海外大学への進学を希望する生徒も増えています。本校の生徒は探究活動やボランティア活動の質が高いので、奨学金を獲得して進学する生徒も多いです。
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生徒の憩いの場、中庭から見たW棟
【TGUISSホームページ 「入試・編入学」】
https://www.iss.oizumi.u-gakugei.ac.jp/admission/
★詳細は必ず学校ホームページや説明会等でご確認ください。
【入試情報】
★募集人員:男女計60名 A方式 30名 B方式 30名
★入学選抜検査方式
A方式:外国語作文・基礎日本語作文・面接
(英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語・韓国/朝鮮語から選択)
B方式:適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・面接
面接は両方式とも志願者のみの集団面接(日本語)
【先生に聞いてみた!家庭でできる入試対策と試験のポイント】
入試にあたって家庭でできることは、「しっかりした生活習慣を身に付けること」。これに尽きます。本校は「育てたい生徒像」をアドミッションポリシーで明確にしています。その基盤になるのがきちんとした生活習慣だと考えています。
人物像でいえば、「社会的関心が強く、ロジカルに物事を考えられるお子さん」は本校で成長すると思います。いわゆる「試験対策」をして、テクニックで入ってしまうと6年間の学校生活が続かないかもしれませんね。
ですので、帰国生について見ているのは、必ずしも英語力の高さではありません。思考力や論理力を見ています。基礎日本語作文では、日本語の運用能力があるか、授業についていけるかどうかを見ています。
編入学については、年2回、4月と9月に定期的に行っています。一般コースは6年の4月まで、IBコースではDPが始まる5年の4月まで受け入れています。IBコースについてはその時期まで受け入れている学校はほどんどないので、海外でIB教育を受けてきて、続けたいというお子さんにとっては貴重な選択肢になると思います。
【その他のポイント】
・高校生では寮生活も認めています。
・保護者の転勤の帯同などについては、再入学(復学)の制度もあります。
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終始にこやかな先生方。学校の雰囲気そのものです!
IBの理念、特にMYPがあることがこの学校を特別なものにしているのではないかと感じる訪問となりました。MYPの4年間があるからこそ、その後のDPが生きてくる。一般コース生にとっても1年から4年のMYPで、その概念を理解していることに大きな意味があるのだろうと思いました。
なによりも先生方と生徒が向き合って同じ方向に進んでいる、という印象を受けました。そのため、学校全体の雰囲気がとても明るい!1学年120人というサイズも理想的です。
この学校で友人や先生方と協働して学びを深めることで、自分の進む道が見えてくる。TGUISSでの生活はきっとかけがえのないものになるでしょう。「出る杭をさらに伸ばしてくれる学校」との卒業生からの声もある、沢山の魅力の詰まった学校です。「日本をベースとして世界で生きていきたい」という帰国生にお薦めします。
著者プロフィール
EDUBALアンバサダー
ボランティアで交換留学生のサポートをする傍ら、小中学生の学習指導などにあたる。海外赴任に帯同後、大学生、中学生の姉弟はいずれも帰国生受験を経験。
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教え方がわかりやすく感謝しています。
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