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帰国子女を受け入れている学校に、EDUBALアンバサダーが母親目線で学校訪問をするプロジェクト。以前訪問した学校のさらなる魅力を探るべく「深掘り再訪問!」をスタートしました。
今回は、帰国生が年々増えている山脇学園中学校・高等学校を再訪問。
5段階に分かれた習熟度別の英語の授業が帰国生に人気の山脇学園。高校で2025年に新設される国際教養(IEP)コースや、本年度指定校となったスーパーサイエンスハイスクール(以下SSH)の取り組みに焦点を当て、西川 史子校長先生と同校の帰国生教育を牽引する先生方にお話を伺ってきました。
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緑豊かな校門付近とレンガ造りの美しい校舎
所在地 | 〒107-8371 東京都港区赤坂4-10-36 TEL:03-3585-3911 |
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アクセス | 東京メトロ赤坂見附駅より徒歩5分 永田町駅より徒歩10分 青山一丁目駅・赤坂駅より徒歩7分 |
生徒数 | 中高合わせて約1600名 中1のみクロスカルチャークラス(帰国生・英語入試生2クラス)あり |
帰国生割合 | 中3:56名・中2:45名・中1:30名 低学年帰国生を含むと学年に約50-70名が在籍 |
コース | 高校: 国際教養コース(2025年度より)/サイエンスコース/リベラルアーツ(一般)コース |
帰国生入試 | 帰国生Ⅰ期: 11月実施 次の①~③のいずれかを選択 ① 国語・算数 ② 国語・英語面接 *英検3級相当以上の合格証提出 ③ 算数・面接【英語と日本語音読】*英検3級相当以上の合格証提出 帰国生Ⅱ期: ①12月実施 エッセイA ②1月実施 エッセイB 英文エッセイ・日本語作文 ★海外在住者のみ対象のWeb入試もあり。詳しくは帰国生特別LINEから。 |
編入 | 定員の空き状況による。詳細はお問い合わせください。 |
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【校長 西川 史子 先生】
武蔵野音楽大学大学院在学中に、山脇学園の音楽科非常勤講師となる。大学院修了後、専任教諭として入職。子育てをしながら教員、入試広報室長、教務部長として尽力し、2021年度に校長へ就任。山脇学園のさらなるチャレンジを先導している。
本校で育てたいのは「グローバル社会で活躍するサイエンティスト」です。サイエンティストだから理系、というわけではありません。国際社会で通用する、論理的な思考力で、根拠を持って問題を解決できる女性を育成したいと考えています。その際に「活用できる英語力を持っていること」は必須条件になります。楽しく英語でコミュニケ―ションができるだけではなく、英語を使ってどれだけアカデミックな学びを追求できるか。全ての生徒に少しでも高い英語力をつけていくのが、本校の使命です。
皆さんの中には、たくさんの「志の種」があります。もちろん、今はその存在に気付いていないかもしれませんが、それでいいのです。海外で生活したという貴重な経験をした帰国生には、ぜひ自分自身を丸ごと持ってきてほしいと思います。得意も不得意も含めて丸ごと持ってきてくれたら、山脇学園はその「志の種」を一緒になって探し、最大限に伸ばしていきます。
本校には帰国生が輝く「ステージ」がたくさんあります。「失敗を恐れずに挑戦すること」それこそが大事です。楽しく安心な毎日の学校生活から、少し勇気を出して、一歩を踏み出して何かに挑戦をして欲しいですね。教員も大いに後押しをします。「ステージ」で緊張したり失敗することによって、生徒たちは私たち教員が驚くほど、大きく成長した姿を見せてくれます。
物怖じせずに物事に挑戦する気持ちを持った帰国生に、本校の風土はとても合っていると思います。帰国生であるという強みを活かして、あなたの志を実現させていきましょう。1600名いる生徒の1600通りの志を本気で育てようとしている教員が皆さんのことを待っています。
【グローバル教育部長・英語科主任 高瀬 聡伸 先生】
高瀬先生よりひとこと:
今後、世の中はさらに多様化が進み、第二言語として英語を使っている人々との協働が必ず必要になってきます。学校としても、ネイティブだけではなくさまざまな国籍の人々と、自分らしくたくましく、お互いの価値観を尊重しながら共存できる人になって欲しいと願っています。そのフロンティアになるのが帰国生の存在です。帰国生の皆さんにとても期待しています。
【入試広報部長 国語科教諭 堀江 綾 先生】
堀江先生よりひとこと:
帰国生の「とにかく自分の意見を伝えたい!」というポジティブな姿勢に、教える側としても大きな刺激を受けています。帰国生と一般生が混ざった授業は良い影響を与え合う機会。お互いにとって、貴重な経験になっていると日々感じています。
【2024年度版】帰国子女枠受験でおすすめの中学校ランキング10選
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(左)学校裏の屋外実験場:(右)2024年-2029年でSSHの指定を受けました
高瀬先生:
帰国生入試や英語入試で、高い英語力を持って入学してくる生徒たちが年々増えています。高校への進学にあたり、その生徒たちのニーズや意欲を満たすカリキュラムの構築が必要であると考えてきました。
それに伴い2025年より高校に新設するのが「国際教養コース(Integrated Entrepreneur Program・IEP)」です。1クラス、40名程度を想定しています。現在、高校では週6時間を英語の授業に充てていますが、国際教養コースでは毎週金曜の6-7時間目のさらに2時間を追加し、起業のノウハウやマインドを英語で学んでいきます。
先日、学内で行った説明会では100組を超えるご家庭にお集まりいただき、非常に高い関心を寄せていただいています。
TOEFL ITPのレベル1、中3の2学期末までに取得した英検のCSEスコアで一定の基準を満たしていれば、帰国生・一般生問わずチャレンジできます。英検準1級以上程度の英語力があることが基準となるでしょう。
国際教養コース(IEP)の学びとは?
【一般入試に対応する学力をつけながら、海外大学や国内総合型入試を目指すカリキュラム】
・マサチューセッツ工科大学(MIT)のフレームワークをベースに、世の中の課題をリサーチし、課題解決をするプロセスを英語で学ぶ。
・セルフプランニングで自分と対峙する。自分は何が好きで、将来何をして社会にどんな貢献ができるのかを追求する。
・TOEFL/IELTSの世界基準の英語資格試験の対策に注力する。
・アメリカ・シアトルでの海外研修にて、IEPを実践する。
高瀬先生:
国際教養コースは、以下のような生徒に最適なコース設計です。その特性や持ち味を最大限に発揮したい帰国生にも向いているのではないでしょうか。
・週当たりの英語学習時間を最大化したい
・セルフブランディングで自己表現力を高めたい
・アントレプレナーシップの基礎を学びたい
・ビジネスコンテスト等で学園の「マイステージ活動」にも力を入れたい
・TOEFL/IELTSなど、海外の英語資格試験で語学力を磨きたい
・一般入試に対応する学力を保ちつつ、海外大学や国内グローバル系大学を目指したい
国際教養コースは履修科目が他のコースと同じとなり、学習量や活動量が増えることが予想されるプログラムのため、明確な意思を持った生徒に勧めます。希望する進路に合わせて、他コースへの変更も可能としています。
高校ではその他に2つのコースを設置しています。
・理系の探究活動を行うサイエンスコース
・リベラルアーツコース(一般コース)
※本校では「総合知」の観点から、科目横断・社会と繋がるリベラルアーツ的な学びをコースを問わず学校全体で取り入れています。そのため、一般コースを「リベラルアーツコース」としています。
山脇学園の「総合知」とは?
未来社会で必要な力、「総合知」を身につける
科目横断・社会と繋がるリベラルアーツ的な学びを本校では「総合知」と呼んでいます。
英語の表現力・対話力、データを収集・分析できる科学の活用力の育成をめざした独自科目を中学段階で全員が履修し、中3 ・高1では自分の探究テーマに沿った学びを実践します。
英語・日本語での研究発表の数々
西川校長先生:
本校ではサイエンス教育を非常に重視し、自然科学をさらに探究していきたい生徒のために「サイエンスコース」を設けています。サイエンス教育も「総合知」と捉え、⾼校で科学分野の課題探究活動に主体的に取り組めるように、中学では探究活動に必要な考え⽅やスキルを学びます。通常の授業でもデータやグラフを読み取る力や観察の仕方などを学んでいきます。
帰国生というと語学や国際系と考えられがちですが、本校には理系を希望する生徒もたくさんいます。理系に英語はもはや必須なので、英語力のある帰国生にとっては非常に有益だと思います。「科学英語」の授業でレポートの書き方やプレゼンの仕方を学び、論文も発表も英語を使って行っています。
今年、長年の念願だったスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。5年間SSHとしての活動ができます。SSHの指定校となって良かったことは、なんといっても「一流の舞台が用意されたということ」。これに尽きます。生徒には「自分が研究を続けてきたことを対外的に発表し、評価を受けて、さらに研鑽を積む」ということを奨励しているのですが、SSHの指定校であることによって、一流の場にアクセスしやすくなりました。それは生徒の可能性やチャンスを広げることに繋がります。東京の私立女子校で採択されているのはたった2校だけですので、SSHに決まった時は、校庭の真ん中で声を上げて飛び上がりたいほど嬉しかったです。
振り返れば、SSHの指定を受けるまでの取り組みは容易ではありませんでしたが、「生徒たちと同様に学校もチャレンジしなきゃ!」という強い思いを持ってここまで来ました。この取り組みで学校全体の機運が高まったと思います。生徒の意識だけではなく教員の視座も上がり、さらに活気が出たと感じています。
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イギリスの街並みをイメージしたイングリッシュアイランドは山脇生に大人気!
堀江先生:
現在の高1で10数名、中3が56名、中2で45名、中1では30名の帰国生が在籍しています。早い時期に帰国した生徒も含めると、現中1生も50名を超えます。本校は英語入試も行っていますので、国内で英語を学んできた高い英語力を持つ生徒もいます。そのため、中1次には帰国生入試と英語入試で入学した生徒のための「クロスカルチャークラス」を2クラス設け、帰国生には国語の取り出し授業や数学・理科・社会について補習を行っています。
国語については入学前に日本語力測定テストを行い、心配な生徒については指名制、小人数制で取り出し授業を行っています。中2で一般生と混ざるまでに、日本語力を取り戻しましょうという目標を立て、基礎からさらっていきます。
中2次からは帰国生も一般生も同じクラスで学びます。帰国生の集まるクラスで、ずっと同じ顔ぶれで学ぶことは効率は良いかもしれませんが、本校は「混ざること」にこそ意味があると考えています。
入試形態も多いことからさまざまな個性を持った生徒たちが集まり、そこで多様性が生まれています。みんな違うこと、相手を認めて受け入れ、お互いに影響を与えあうこと。帰国生の学習のフォローについても他者と比べるのではなく、「自分がどのくらい成長したか」に重きを置いて指導をしています。
ネイティブ教員による中1・G5クラスの授業
高瀬先生:
現在の中1は、入学時に英検準1級程度の英語力を持っている最上級のG5クラスに12名、G4クラスに28名が在籍しています。中1全体で27%の生徒がG2以上のクラスで学んでいます。G5では週6時間ネイティブの授業があり、普段の会話も英語の方が楽な生徒が多いなど、インターと似た環境がありますね。
G5の生徒たちは高い英語力を持っているのはもちろんのこと、自分の意見を言うマインドができているので、ディスカッションやプレゼンテーションなど、実践型の授業を展開しています。
年に1回プレイスメントテストがあり、生徒たちは学年が上がるごとに確実にクラスを上げています。G1からG5までの習熟度別の授業は非常に効果的だと感じています。
西川校長先生:
学校や生徒の風土と雰囲気が以前と全く変わりました。帰国生の「まずやってみよう!」という物怖じしない姿勢や、ポジティブな行動が学校全体に本当に良い影響を与えてくれています。と同時に、生徒のみならず教員にも良い影響を与えていると感じますね。「教員も既存の枠を取り払ってチャレンジしよう!」という機運が高まっていることが実に嬉しいです。
本校は、「全ての生徒が自身の志を見つけること」を非常に大切にしています。そんな意識や、アクションを起こすことを奨励する学校の風土と帰国生の特性がぴったり合っているのではないでしょうか。帰国生も一般生もお互いをリスペクトし、帰国生が自分らしくいられる環境が本校にはあると思います。
ネイティブ教員による中1・英語初学者の授業
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(左)海外大への進学もサポート:(右)試験前の職員室付近
堀江先生:
「一人ひとりの選択の志を支援する」という本校の教育方針は変わりません。そのため、帰国生・一般生問わず、国公立や難関私大を目指す生徒もいますし、総合型入試に挑戦する生徒もいます。
昨年度は約260名の卒業生が75大学・160以上の学部学科に進学していますので、進路の多様性がある学校だと言えると思います。
今後は、帰国生入試を経て入学した生徒の数が増えていきますし、国際教養コースも設置することから、海外大学への進学を希望する生徒も増えるのではないでしょうか。TOEFL/IELTSにSATの試験対策やエッセイライティングの指導ができるネイティブ教員がサポートしていきます。実際に2023年には学校のサポートのもと、柳井財団の奨学金を受けてコロンビア大学に進学した生徒もいます。
理系を希望する帰国生も増えているように思います。SSHの指定を受けたことをきっかけに、さらにその数が増えるかもしれませんね。
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山脇学園保有の重要文化財・武家屋敷門と校舎
★最新の入試情報は必ず学校ホームページをご確認ください。
★帰国生入試については、LINE「山脇学園 帰国生・英語入試公式サイト」を友だち追加し、入試情報のチェックを!
★海外在住・一時帰国が困難で、翌年4月までに帰国し入学が可能な方向け限定の「帰国Web入試」も実施します。詳しくは帰国Web入試 情報サイトから。
11月実施
次の①~③のいずれかを選択
① 国語・算数
② 国語・英語面接 *英検3級相当以上の合格証提出
③ 算数・面接【英語と日本語音読】*英検3級相当以上の合格証提出
※日本語音読を今年から導入。小学校中学年程度の文章を音読し、質問に対して自分の意見を日本語で答える形式。一般的な漢字の読みができるか、質問に対しきちんと日本語でやり取りができるかを確認。
※小学4年生次の第1回検定以降に英検を受検し、出願時に英検準2級相当以上を取得していること。
①12月実施 エッセイA
②1月実施 エッセイB
英文エッセイ・日本語作文
【入試のポイント】
・帰国生は2月の英語入試にも出願可能。英語資格(英検3級相当以上)保有のこと。試験科目は国語・算数。
・募集人数は、帰国生入試・英語入試合わせて55名。
・英語資格の有無・取得級によって優遇あり。合格の基準が変わります。
学校ホームページで編入試験の実施予定を確認のこと。実施は欠員がある場合のみ。
※欠員の状況は変動しますので、学校までお問い合わせください。
【編入試験のポイント】
・科目は英数国3科目・日本語作文・面接
・授業では先取りを行っているが、編入試験の範囲は原則「文科省の指導要領に応じたもの」とする。
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前回の訪問から2年。「山脇ってさらに進化したなあ!」と感じる再訪問となりました。当時もいろいろユニークな取り組みをしている学校だと思っていましたが、その取り組みが実りとなっている印象を受けました。帰国生にとっては、英語力を伸ばしながら、国際教養コースで文系を極めることもでき、サイエンスコースで理系の研究活動にも注力できる環境が整っています。なかなかここまでの女子校はありません。
同時に、先生方の「生徒たちのために、山脇のために」という熱い想いや一体感も感じました。校内にはあらゆる探究活動の発表物がズラリと並び、生徒さんのパッションも伝わってきました。
山脇の先生方は、どこにもない「山脇オリジナル」の、最高の学校を作っていきたいとのこと。想像すると、ワクワクします。
「より良い方向に向かってどんどんチャレンジする」風土がある山脇学園。今後も面白いチャレンジが続いていくに違いありません。まだまだ伸びていきそうで目が離せない学校です。いい波に乗っていますよ!是非皆さんも学校訪問してみてくださいね。
ボランティアで交換留学生のサポートをする傍ら、小中学生の学習指導などにあたる。海外赴任に帯同後、大学を卒業した1人目、高校生の2人目はいずれも帰国生受験を経験。
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素晴らしい授業でした。毎回適切なワークシートの宿題を出して頂き、とても良かったです。指導内容も日本の受験に特化した形で教えていただけたので、注意されたところが息子にも受け入れやすかったようです。受験指導ということで短期間になってしまったので、とても残念です。足りないと思っていた部分を先生が補完してくださったことが、良い結果につながりました。
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中学入試のための英語エッセイを英語で指導していただきました。小学生には難しいところを的確に指導していただき、エッセイの構成や内容が格段に向上しました。親しみやすい雰囲気で毎週レッスンが楽しみでした。
ICT機器を上手く使って、息子に寄り添ってご指導下さりありがとうございます。