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2004年、秋田県秋田市に国際教養教育を開学理念に掲げ、誕生した公立大学法人国際教養大学(以下、AIU)。開学当初は2大学であった海外提携大学数は、2024年現在52カ国・地域の207大学にも拡がり、世界中から留学生が集う多文化共生キャンパスから、国内外で活躍するグローバルリーダーを多数輩出しています。すべて英語で開講される授業や、世界の大学への1年間の留学義務など、AIUが実施する教育カリキュラムは、まさに開学当初目指した「これまでにない大学」を実現しています。今回はAIUの魅力について、入試室長の佐藤さんと帰国生のバックグランドを持つ在学生の工藤さんにお話を伺いました。
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国際教養大学
入試室長
佐藤 龍介さん
2020年より国際教養大学で学生募集業務および入試運営業務を担当。
国際教養大学
国際教養学部 4年生
グローバル・コネクティビティ領域専攻
工藤 慶介さん
幼少期を香港やアメリカで過ごす。香港のインターナショナルスクールに通っていた高校時代より、分野にとらわれない幅広い学びをしていた。
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写真提供:国際教養大学
AIUでは、統合知と人間力を兼ね備えたグローバルリーダーを育成することをミッションとしています。様々な領域にわたる広範な知識を身につけ、それらを状況に応じて関連づけながら応用し、問題解決のための最適な解を導き出す力を「統合知」と呼んでいます。その統合知をグローバル社会で実現する「人間力」を育む教育が、AIU独自の応用国際教養教育(AILA)です。
AILAは4つのステージがありますが、各ステージで設定されたレベルに到達した学生だけが、次のステージへ進むことができる仕組みのため、それぞれのペースで学びを深めていくことができるのが大きなメリットです。
【カリキュラムについて】
詳しくはこちらから
佐藤さん:
学びの特徴は、大きく分けて3つあります。一つ目は全ての授業が英語で実施されており、また少人数制となっている点です。一クラスあたり17名程度なので、学生が発言する機会も多くインタラクティブな授業が展開されています。
二つ目の特徴は、本学では1年間の留学義務があり、留学先で履修した単位は本学の卒業に必要な単位として認定されるようにカリキュラムが組まれています。2024年9月現在は52カ国・地域の207大学と提携しており、希望の大学を選択し、学内選考を経て留学先が決定します。交換留学なので、本学に納める授業料により留学先の授業料は免除(一部大学を除く)となり、1年間約70万円の授業料で世界の大学で学べる点も本学の大きな魅力だと思っています。
三つ目の特徴ですが、多文化共生のキャンパスライフを過ごせる点です。交換留学制度のため、常に多くの留学生が在籍しています。また教員の6割は外国籍であり、学生も日本各地より集まっているため、多様なバックグランドを持った人との出会いが待っています。
学生数も全体で約800名と少人数のため、キャリア支援という点においても学生への目が十分に行き届き、教員や職員からのきめ細やかなサポートを必要なときに受けることができます。
佐藤さん:
国際教養というと、一般的に文系の大学と思われがちですが、文系・理系の両方とも言えます。例えば、教養基盤科目群の中にも、文系科目である社会科学などの授業もあれば、自然科学や数学といった理系科目の授業も必修となっています。異なる分野を接続する学び<学際的な学び>を習得できるのがリベラルアーツなので、一つの専攻を中心に学びながら、別の領域の知識も深められるのが本学のコンセプトであり、カリキュラムです。
工藤さん:
大きく分類すると、ビジネスと文化、またそれを統合した分野の3つからなり、それぞれグローバル・ビジネス領域(GB)、グローバル・スタディズ領域(GS)、グローバル・コネクティビティ領域(GC)と呼ばれています。3つの領域は、学びの切り口として7つのクラスターに分けられ、領域とクラスターを横断した学びも可能です。
工藤さん:
少人数制授業なので、学生一人ひとりに発言権があるのが魅力のひとつです。自分の考えを主張したり、まわりの意見を聞く機会が多いので、授業に積極的に参加できる分、一人ひとりがリーダーになれる授業だと思います。
また多文化共生を育むことをモットーとしており、キャンパスにいながら異文化交流が可能です。例えば学生宿舎の<つばきヴィレッジ>は、12名の学生によるシェアハウスですが、自分が居住するユニットは半分近くを留学生が占めています。自炊できるキッチンもついているので、アメリカやメキシコ料理など、一緒に共同生活を送る留学生の作る食事を食べることも日常的にあります。
さらに、学生宿舎では「テーマ別ハウス」という活動があり、同じテーマに関心を持った学生同士が一緒に入居し、1学期間にわたって共同生活をしながら様々な活動を行います。好きなものを共有することができるので、例えば「ロシアンハウス」ではロシア語やその文化についての理解を深めながら、仲間と生活することができ、その共同生活を通して国際教養を身につけることができます。学生宿舎や学生寮はそれぞれ入居している学生が異なるので、宿舎ごとのカラーがあるのも面白いと思います。
工藤さん:
授業がすべて英語で行われていることもあり、留学生も自然と馴染んでいます。授業中はむしろ留学生の方が積極的に発言しており、日本人学生はそれに対して、留学生の発言をサポートするような意見を述べることが多いと感じます。全体的にディスカッションやプレゼンを行う授業が多く、中には講義を聞くことが中心となる授業もありますが、最後に質疑応答や意見を述べる時間が設けられているので、必ず発言する機会があります。
工藤さん:
私の場合は、シラバスを見て他の授業とのバランスを考えながら、自分の興味関心をもとに慎重に取りたい授業を選んでいます。私の専攻はグローバル・コネクティビティ領域(GC)なのですが、GCはGBとGSの学びを統合してより深めていく内容になっており、AIから文化人類学に至るまで広範な学術的知識を習得することができます。
去年、私は里山などの自然に関する科目を中心に履修していましたが、今は映像関係の科目を受講しており、本当に幅広く学ぶことができます。一つの分野に特化して授業を選択する学生もいれば、私のように好きな分野を自由に組み合わせて学ぶこともできるのが、AIUの良さだと思います。
工藤さん:
GCの中で人気があるのは「ビジュアル・ポリティクス」です。授業の内容としては、映像を見てその映像がどうプロパガンダになっているかを問うものですが、授業自体が政治的な内容なので中には受講を拒む生徒もいます。映像を通して、どう言葉を伝えるかに興味がある学生が多く受講している印象です。
また「農村社会学」の授業では、北海道大学で農村学を学んだ経験のあるスコットランド出身の先生が「田舎とはなにか」という問いを深く追究するのですが、田舎の定義について考えさせられるなど、哲学的な要素もあり面白いと感じています。
どちらの授業も、映像を自分で作成して提出する課題や、本から得た知識に基づいて論文をまとめるなど、深く学べることも魅力の一つだと思います。
工藤さん:
やはりすべて英語でやらなければならないので、大変だと思います。多角的・俯瞰的に物事を考察することが必要ですし、ときとして自分の書いたものに対しても批判的に見るプロセスを踏むこともあるので、ひとつの授業や提出物にかけるエネルギーは大きいと感じています。ただ、学びの基礎ができて慣れてくると、楽になってくるのではないかと思います。
工藤さん:
私は第二外国語として韓国語を学んでいたので、学んだ韓国語を生かしつつ自分の興味のあるAIについて勉強できる大学を探した結果、韓国科学技術院(KAIST)への留学を決めました。提携校の資料を閲覧できたり、直接職員の方に相談できる国際センターからのサポートもあり決断することができました。留学先として人気が高いのは、ヨーロッパとアメリカです。ヨーロッパはパスポートがなくても、いろいろな国を旅できるのがよさだと思いますし、アメリカは本場で英語を学びたい学生に人気です。
工藤さん:
一般的な大学で言われる卒業論文はありませんが、卒業するためには「総合セミナー」を受講する必要があります。そこでは指導教員と密接に連携しながら、独自の研究テーマに取り組みます。私は、いま映像関係を専門にしている教授の総合セミナーを履修しています。1960年代頃からテレビで放送が始まったと言われるアニメは、当時、戦争のようなその時代の出来事に影響を受けた思想の強いものでした。そのアニメが、現代のアニメへとどのように変化していったのかをセミナ-で勉強しています。私の場合は、セミナーでの学びをベースに「映像にどうアイデアを載せるのか」ということをテーマにしたドキュメンタリー映像を、卒業制作として取り組んでいるとともに、6000ワードの論文を執筆しています。
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佐藤さん:
秋田県内の出身者が15%前後なので、8割以上は県外から集まった学生たちです。帰国子女や国内インターからの出身者もいて、EAP IIIやブリッジのクラスに在籍していることが多いです。1年次は学生寮<こまち寮>での寮生活が義務になっていますが、2年次以降はキャンパス内の他の学生宿舎で生活する学生が多いです。中にはキャンパス外にあるシェアハウスに入居する学生もいます。
工藤さん:
私自身はダンス部とディベート部、またAIUと地域コミュニティとの交流サークルで、農作業や古民家の改修作業などをお手伝いする活動に関わっています。学生の6~7割はクラブやサークル活動に参加していると思います。特に人気が高いのがダンス部とラグビー部、またバレーボールチームの活躍も最近脚光を浴びています。文化部では、私の参加している地域コミュニティとの交流サークル「会う輪」が秋田ならではの活動なので、おすすめしたいです。また、毎年8月に行われる秋田竿燈祭りの出場に向けて、熱心に練習に励んでいる「AIU竿燈会」も秋田でしかできない活動の一つだと思います。
工藤さん:
留学生も多く、多文化共生キャンパスという環境ではありますが、個人的には日本人らしく、上下関係や横のつながりを大切にできる人にAIUらしさを感じます。サポート役にまわりながらも、意思を持って自分の考えを表現できる人。また、日本の価値観や文化を大切にしながら、国際社会の中で日本人としてのポジションを築ける人もAIUらしい学生です。
佐藤さん:
そういう点を踏まえて、いろいろなことに興味関心があり、自分から積極的にコミュニケーションを取れる人がAIUには向いているのではないでしょうか。学びとしての自由度が高い大学のため、学生生活をどう楽しむかはその人次第です。多様なバックグラウンドを持った人が多い中で、自分から何かを生み出せる人は大学生活を楽しめるのではないでしょうか。
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★入試の詳細については、公式サイトでご確認ください。
国際教養大学 入試制度
佐藤さん:
帰国生の場合は、総合選抜型I・IIの受験をおすすめしていますが、それ以外にも<一般選抜試験C日程>もおすすめできると思います。こちらの入試は、出願資格が大学入学共通テストの英語1教科のスコアだけであり、また個別学力検査も英語小論文の筆記試験のみとなっています。また英語資格保持者への特例措置として、例えば英検の場合は準1級を取得している方については、大学入学共通テストの英語科目を満点と換算して、合否判定をするので、英語力の高い方には推奨できる入試内容となっています。
こちらとは別に<ギャップイヤー入試>も受験することができます。個別学力検査については、英語小論文の筆記試験と面接(日本語・英語)のみとなっており、高校3年生の11月に入試を受けて、大学に入学するのは翌春ではなく9月となっているので、卒業してから入学するまでの約5ヶ月間に取り組みたい活動などのプランを面接で発表してもらい、本人の問題意識や学びへの意欲を評価する特色のある入試です。
工藤さん:
私の場合は総合選抜型入試IIを受験したのですが、出願書類として自己アピール書(日本語)を提出し、入試は小論文(英語)と面接の2つでした。英語の小論文の方はパッセージを読んで、それに対する考察をエッセイにまとめるという内容だったのですが、自分がそれまで海外で学んできた書き方とは違う、小論文で必要とされるアカデミックな書き方や、読み手に伝わりやすい文章の書き方については対策しました。
面接では「あなたが思う国際教養とは何ですか?」と英語で聞かれたことが印象に残っています。自分がAIUで何を勉強したいのか、国際教養とはどのような学びなのかについて、自分なりのイメージは持っていた方がいいように思います。
工藤さん:
まず秋田や東北エリアが初めての方や、季節を楽しみたい方にはぜひ来てほしいと思います。AIUは大学での勉強だけでなく、クラブ活動にもしっかり集中できる環境です。また学生寮もキャンパスにあり、授業や生活のすべてが学内で完結するため、生活リズムを一定に保てるのもAIUの良さです。個人の時間、他の学生との交流の時間、どちらも大切にしたい人には向いていると思います。
佐藤さん:
何もなさそうな環境だからこそ、チャンスは無限にあるのではないかと思います。いろんなバックグラウンドを持った学生や教職員も多い大学です。学びの内容も自由度が高いため、いろいろなことに興味を持った知的好奇心にあふれた人には、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。
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国際教養大学での学びは、自分の興味のある国際教養の分野を自由に英語で「学問的」に学べる面と、寮生活や留学経験を通して「体験的」に学べる面の両方を備えた、他に類を見ない学習環境が大きな魅力ではないでしょうか。
今回のインタビュー記事をきっかけに、多文化共生キャンパスでできる学びや入試情報についてもっと詳しく知りたい!という方は、国際教養大学国際教養学部の公式サイトをぜひご覧ください。
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下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
EDUBALで家庭教師をつけるかどうか迷われている方は、ぜひ参考にご覧ください。
優しく教えていただいいる上、レッスンの内容が深みがあり、授業がとても楽しいです。先生に出会って志望大学へのモチベーションがますます高まりました。楽しいのはもちろんのこと、いつも程よい緊張感がある先生の授業が大好きです。
楽しい授業をしていただいています。
注意点を示す時に的確かつ簡潔に説明していただけてとてもありがたいです。質問にはすべて丁寧にいただき、帰国子女としての受験の実体験からも多くアドバイスしていただけます。自分の日本語力が周りより低い中、受験合格までの文法や言い回しを沢山指導していただきました。量をたくさんこなすよりも一つ一つのトピックを分析しながら話し合う先生の教え方が自分にすごく合っていると思っています。去年書いた小論文からは大きく成長していると感じ、面接でもだいぶ自信がついてきました
とても上手に授業を進めてくださいました。回答をしたときに仮に間違った回答や趣旨から外れた回答をしてしまっても、決して否定せずに肯定的なアドバイスをくださり、時にはその解答を活かしたアドバイスなどをしていただけたことによって、「回答をすること」自体も楽しくなったようです。子供の考えを丁寧に聞いてくださるため、モチベーションが自然と上がっていきます。授業の内外関わらずコミュニケーションをとりやすく、モチベーションを維持することができました。
しっかり対話しながら授業を進めてくれます。 勉強に対するモチベーションが上がっていて、感謝しています。