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帰国子女を受け入れている学校に、EDUBALアンバサダーが母親目線で学校訪問をするプロジェクト。今回は東京都千代田区にある共立女子中学高等学校を訪問しました。
皇居や学士会館、教育施設が多く集まっている文教地区に位置し、歴史的、文化的な環境に恵まれた共立女子中学高等学校(以下、共立女子中高)。神保町駅で降り、美しいイチョウ並木に沿って歩を進めると、中高の正門が現れます。
1886年、34名の実業家、教育者など多様な立場の先覚者によって「共立女子職業学校」として設立されました。共立という校名はそこに由来しています。宗教と関係なく設立された同校は、明治時代の女子教育を目的として設立された学校としては珍しい学校のひとつです。
「女性の自立と自活」を建学の精神にかかげ、「誠実・勤勉・友愛」の校訓のもと、一人一人がリーダーシップを発揮し「輝き、はばたく女性」へと生徒たちを導きます。
同校は創立者たちの「共立」の理念を受け継ぎ、一部の人だけが活躍するのではなく、それぞれが強みを活かしてリーダーシップを発揮しようという「リーダーシップ開発」にも積極的に取り組んでいます。
今回は、生徒一人一人が輝ける場所がある伝統女子校の狙いと展望について伺ってきました!
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左:正門/右:正門に続く黄色く色づいたイチョウ並木
所在地 | 〒101-8433 東京都千代田一ツ橋2-2-1 TEL:03-3237-2744 |
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アクセス | 地下鉄都営三田線、新宿線、半蔵門線「神保町駅」徒歩3分 地下鉄東西線「竹橋駅」徒歩5分 地下鉄千代田線「新御茶ノ水駅」徒歩12分 |
生徒数 | 約1900名(中学・高等学校合わせて)/各学年320名×8クラス |
帰国生割合 | 各学年に約12~20名が在籍(海外生活経験者を合わせると各学年全体の約15%) |
コース | 設置なし |
帰国生入試 | 国語・算数(各45分・各100点)・英語外部検定試験の資格、スコアを得点化し、国語と比較して高得点を採用。 |
編入 | 実施なし |
都心にありながら、約13,500平方メートルの広大な敷地に中学から大学院までが立ち並びます。地上5階、地下1階の中高校舎には、グランドが一つ、体育施設が4つ、クラスルームの他に特別教室が20室、セミナールームが13室あり、中1から予約不要で利用できるカフェテリアを備えています。
入学式や卒業式ほか、文化祭の舞台発表などに使用される約1,800名収容可能な「共立講堂」は共立の象徴的存在になっています。
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【広報部主任 金井圭太郎 先生】
勤続24年目 国語科教諭・広報部主任・共立女子大学非常勤講師としてリーダーシップ開発授業を担当。その経験を活かし、中学の総合的な学習のアドバイザーや高2「共立探究実践」の授業担当も務める。
【国際交流部主任 草野美咲 先生】
英語科教諭。国際交流プログラムの企画・運営。高校英語部顧問。自分自身も参加してみたいと思えるプログラムを用意し、生徒たちの国際交流を応援しています。
【国際交流部 竹村まりこ 先生】
英語科教諭。国際交流プログラムの企画・運営。剣道部顧問。自身は海外での子供二人の子育てを経験した後、現職に復帰。生徒の気持ちを考え、国際交流のサポートをお手伝いしています。
共立は「東京一出会いの多い女子校」です。多感な6年間に、320人の同級生をはじめ、たくさんの「人・もの・こと」と出会えます。
皆さんが海外で得てきた経験を多くの友人や教員に共有したり、様々な機会で活用したりすることで、さらに素敵な心の財産になるでしょう。
私たち教職員はそのお手伝いができればと願っています。
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Language Squareには3名の外国人教員が交代で常駐
本校ではコースを設置していません。
帰国生・一般生に限定せず、週1回英会話の授業で、英語運用能力の高い生徒を対象に取り出し授業を行っています(AP〈Advanced Placement〉クラス)。その他の英語の授業は習熟度別編成で行っているため、レベルに応じた授業を受けることができます。
APクラスは希望制で、入学時に英検準2級以上あれば挑戦することができます。進級時に新たに参加する場合は、担当の外国人教員との面談で参加が決定します。
2カ月のショートターム留学、10カ月のロングターム留学、春休み・夏休みの短期留学などさまざまな留学、海外研修制度があり、ほとんどの生徒はどこかのタイミングで留学しています。
夏休みに実施される中学のカナダ留学のみ寮にステイしますが、その他のプログラムは全てホームステイをします。
これらのプログラムは中1~高2の春休みまで参加可能です。
共立女子のターム留学・海外研修(6か国/10都市)
留学から帰った生徒たちが作成したパネルは文化祭でも展示されました。
学園全体で、誰もが輝ける「リーダーシップ開発」に取り組んでいます。
本校が掲げるリーダーシップは、一人で引っ張っていくのではなく、みんなで力を出し、みんなで発揮するものと考えています。
どの生徒も傍観者になることなく、自分の強みを活かし、主体的に動くことを大切にしています。
全員発揮のリーダーシップは21世紀型リーダーシップの在り方であり、さまざまな分野の先覚者34名が力を出し合って創立した共立の伝統的な理念を受け継いでいます。
なお、本校は何事においても、新しいものと伝統的なものをバランスよく融合させることを大切にしています。
学習・進路については「4+2システム」を採用しています。中1から高1までの前半4年間を『基礎を育てる』期間、高2から高3の後半2年間を『実践力を育てる期間』としています。高2からは文系・理系に分かれ、選択科目も多く設定し、生徒はそれぞれの目標に向かって日々取り組んでいます。
また本校では、いろいろな生徒がクラスにいて幅広く学んでいく、という方針から、特進クラスを設けていないのが特徴です。
4+2システム
共立女子のグローバル教育
【ランゲージスクエア】
誰もが英語に親しめるよう設置された国際色豊かな部屋。
3人の外国人教員が交代で常駐し、英会話の授業、放課後の活動、英検対策などに活用しています。
また、イースターやクリスマスといった楽しい季節のイベントも外国人教員と一緒に開催します。
【イングリッシュシャワー】
校内の「プチ留学」企画。
長期休暇の3日間、10人前後のグループで外国人講師と過ごします。
さまざまなアクティビティなどを行ったり、発表する力など総合的な英語力を身に付けることができる英語漬けの3日間。
【英字新聞プロジェクト】
Japan Timesの企画、指導のもと、共立の魅力や地域の紹介を目的とした英字新聞「Kyoritsu Times」を作成しています。
新聞作成の過程で、思考力・判断力・表現力・社会性を身に付けます。
今年度は中3から高2まで38名の生徒で計8面の新聞を作成し、12月のオープンキャンパスで配布しました。
【Tech 4 Girls Program】
アメリカのメガバンクの1つであるバンクオブアメリカが主催するプログラム。
バンクオブアメリカに勤務する卒業生の働きかけによって実現した生徒たちに大変好評なプログラムです。
コンピュータープログラミング・株式トレーダーゲーム・ディスカッションなどのプログラムを年間数回実施しています。
本校は昔からリベラルアーツを謳っているのですが、特に美術教育は外部からも高く評価されています。
入学後はまず、デッサンを基礎からしっかり学んでから、油絵に取り組みます。中学で全員が油絵を描く学校は珍しいと思います。生徒たちは一人一台iPadを持っているので、CG、アニメーション、コンピューターグラフィックに取り組むときは下書きはiPad、仕上げはMacで行います。本校の生徒たちはWindowsもMacも両方使えます。
生徒たちの美術の作品の完成度は高く、私たち教員はいつも感心しています。
本校では他にも特色のある実技系授業が多く、豊かな創造力、感性を育んでいます。
生徒たちの趣向を凝らした美術作品
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中学では隔週で「小笠原流礼法」を基本とした礼儀・マナー・日本の伝統的なしきたりを学びます。
中学では週一回英会話の時間に取り出し授業を行っているため、英語運用能力の高い生徒は高いレベルの授業を受けることができます。
高校では放課後に希望制の英会話講座を設けています。国際系大学を希望する生徒は、高3でも英会話講座を受講し、英語力向上に努めています。
帰国生は英語力保持や向上に向けて、積極的にLanguage Squareやその他の英語プログラムを利用しています。
本校では高2で全員が英検2級以上を受検します。今年度20名程度の生徒が1級に挑戦しました。また、本校の帰国生は高校卒業時、全員が英検準1級以上を取得しています。
本校は入試形態が多く、帰国生に限らず受験で理科・社会を使わない入試で入学してくる生徒もいます。全員を対象とした補習・補講を頻繁に行い、苦手分野を補っていきます。必要に応じて、本校の卒業生チューターが個別でサポートしてくれます。
また、本校では習熟度別授業を行い一人ひとりの理解度に応じたきめ細かい指導を心がけています。中学では、英語・数学、高校では英語・数学に加えて古典や理科・社会も習熟度別授業を実施しています。
中高ともに夏季・冬季・春季の長期休暇期間中に国語・英語・数学の3教科に加え、第2外国語やデッサン、フィールドワークなどの教養講座も幅広く行い、基礎学力、教養を身に付けます。
中学生は約95%、高校生は約90%の生徒が部活動に加入しています。本校は生徒数が多く部活動の種類が豊富で、生徒がそれぞれの興味や得意を活かした部活を選ぶことができるのが特徴です。
例えば、女子校では珍しい本校の「山岳部」は歴史が古く、部員数も多いです。登山初心者で入部しても、練習やトレーニングを重ねて3,000m級のアルプス登山にも挑戦していきます。
部活動の他にも課外講座として、華道講座、中国語会話講座もあり、課外活動がとても充実しています。華道講座は4流派(古流・小原流・草月流・池坊流)から好きな流派を選ぶこともできます。
左:休み時間のひとコマ/右:体育の授業風景
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左上:共立講堂/左下:メモリアルホール/右:蔵書数約8万冊を誇る図書室。
帰国生だからといって進学先が国際系の大学・学部に偏ることはありません。理工学部、社会学部、経営学部など幅広い学部に進学しています。本校は理系選択をする生徒も多いため、近年では工学部系に進学する生徒だけでも全体の1割程度います。
帰国生は、英語力が高いから国際系進路を選ぶのではなく、幅広い進路選択を希望する生徒も多いようです。
入試形態としては、約3分の1の生徒が総合型選抜や指定校推薦で年内に進学先を決めています。残りの約3分の2の生徒が一般入試を選択しています。
進学先の傾向としては、文系の生徒は私立大学への進学が多く、理系の生徒は国公立大学に進学する生徒も増えています。
高2から文系・理系に分かれ、現在の学年では8クラス中文系が5クラス、理系が3クラスという構成になっています。
昨年度の卒業生は、特に最後まであきらめずがんばる生徒が多かったです。本校の多彩なグローバル教育で鍛えた英語力を武器にして受験に向かえたことも有利に働いたと思います。年内に合格した生徒は「国語表現」の授業などで鍛えた表現力が入試の小論文やプレゼンテーションに活かされたと思います。
また、本校では受験に向けて英作文の指導に力を入れています。英作文の添削指導では生成AIも積極的に活用しており、それぞれの生徒に合わせて教員とのハイブリッドで指導し、効果を上げています。高3では生成AIを正しく活用することを学ぶためにネットリテラシーの指導も行っています。
昨年度、1名の生徒が海外大学に進学しました。一昨年は3名の生徒が進学しています。
海外大学のみを目指している生徒もいますが、海外大学を一つの選択肢とする生徒が増えてきました。海外大学進学において、本校ではISAと提携し、海外大学進学に向けて奨学金のサポートも行っています。
海外大学進学を希望する生徒もいますが、留学制度のある国内大学に進学を希望する生徒が増えてきたように感じます。
大妻中学高等学校ってどんな学校?~帰国子女の母が行ってみた!~
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左:朝の通学風景。右:正面玄関。校訓「誠実・勤勉・友愛」の花言葉が描かれたステンドグラス。
【共立女子中学高等学校ホームページ「入試情報」】
https://www.kyoritsu-wu.ac.jp/chukou/exam/
★詳細は必ず学校ホームページや説明会等でご確認ください。
◆入試情報◆
【出願条件】
原則として、保護者の海外勤務により、本人が継続して1年以上海外に在留し、帰国して3年以内の者。
【学科試験】
国語(45分/100点)
算数(45分/100点)
英語資格
※英語外部検定試験の資格・スコアを得点化し、国語と比較して高得点を採用。
【入試の概要】
・英検によるみなし換算:
準1級以上(CSE2304以上)・・100点
2級(CSE1980~2303)・・90点
準2級(1980以上)・・80点
準2級(1728~1979)・・70点
★帰国生入試は、一般入試とほぼ同一傾向・同等レベルです。説明会で過去問を配布していますので、市販の過去問と併せて対策しておいてください。
★説明会で試験のことについて少し触れています。ホームページで説明会の動画を配信しているので必ず確認しておいてください。
★各教科足切りは行わず、合計点で判断します。
★早くに帰国され、帰国生入試の受験資格のない方は2月に実施される英語4技能型入試の受験をおすすめします。試験科目は英語4技能テスト・算数(各100点/合計200点)で英語試験は日本語での要約問題も含まれます。
本校は、編入試験は行っていない完全中高一貫校です。
また復学については、入学後中学1年の夏まで在籍していた場合のみ可能です。ただし、2年以内で戻ること、高1の8月までに戻ることが条件です。
【2024年度版】帰国子女枠受験でおすすめの中学校ランキング10選
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たくさん魅力が詰まった学校訪問となりました。
訪問するまでは、これほどまでに多種多様な英語教育を実践されている学校だとは知りませんでした。
共立女子中高の多彩な英語プログラムは、帰国生の皆さんが海外で身に付けた英語力を維持・向上し続ける工夫がたくさんあると思いました。
また、同校の「インクルーシブリーダーシップ」教育にもとても魅了されました。自分にはできないとあきらめるのではなく、誰もがそれぞれの得意、個性を活かして活躍できるというのは、子どもたちの今後の大きな自信につながっていくのではないでしょうか。
金井先生のお話の中で、「本校は気さくでフレンドリーな生徒が多いです。赴任当初から生徒たちを見ていてずっと変わらない印象です。」と我が子のようにおっしゃっていたのが印象的でした。
グローバル教育、ICT教育といった先進的な教育とともに、伝統を重んじ、気品と知性を兼ね揃えた女性を育んでくださる共立女子中高。多感な時期に素晴らしい仲間、温かく包み込んでくださる先生方に囲まれて過ごせる6年間はかけがえのない時間となることでしょう。
共立女子中高で培った語学力、人間力で、生徒の皆さんが今後どのような活躍をされていくのか楽しみでなりません。今後も同校の伝統的かつ先駆的な教育に注目していきたいです。
約7年間のロシア、オーストリアでの海外生活を経て、4人の子どもの帰国大学受験、帰国高校受験、帰国中学受験を経験。 受験生ママの視点でも悩みに寄り添います。
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EDUBALは難関大学に通う帰国子女や元IB生の大学生と、家庭教師を探している生徒様をつなぐオンライン家庭教師サービスです。
約5,500人(2024年7月時点)の教師が在籍していますので、生徒様に合う教師を紹介することができます。
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とても熱心に指導していただきました。娘も説明がわかりやすいと言っておりました。
中学入試のための英語エッセイを英語で指導していただきました。小学生には難しいところを的確に指導していただき、エッセイの構成や内容が格段に向上しました。親しみやすい雰囲気で毎週レッスンが楽しみでした。
素晴らしい授業でした。毎回適切なワークシートの宿題を出して頂き、とても良かったです。指導内容も日本の受験に特化した形で教えていただけたので、注意されたところが息子にも受け入れやすかったようです。受験指導ということで短期間になってしまったので、とても残念です。足りないと思っていた部分を先生が補完してくださったことが、良い結果につながりました。
一貫した指導方法で、安心して授業を受けられました。問題点の洗い出し、またその解決策を具体的に提示してくださる一貫した方法で子供を合格へと導いて下さいました。またその分かりやすさは、勉強の面白さへとつながり、子供が授業を毎回楽しみにしている程でした。大変感謝しております。ありがとうございました。
ICT機器を上手く使って、息子に寄り添ってご指導下さりありがとうございます。