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後悔先に立たず!帰国子女の母親が教える日本語勉強法

海外子育ての困り事。現地校やインター校に通わせながら英語の習得と同じくらい大事になってくるのは、母国語である日本語の習得です。
駐在時はつい英語習得が先行してしまい母国語は軽視しがち。ただし駐在が延びれば延びるほど、じわりじわりと焦りを伴って親が身に染みてくるのが日本語の重要性です。

子どもに日本語とどう向き合わせるか、これは親の意識付けが何より大切です。ではどうやって子どもに日本語を学ばせ定着させるか。
今回は帰国子女の日本語勉強について、4歳から10歳の子育てを海外で経験した筆者の実体験を元に綴ります。


Writer Profile

EDUBALアンバサダー Kiko

夫のイギリス駐在に家族で帯同し、約6年をロンドンで過ごす。長女は現地校から日本の中学受験を経験し、家族で2023年4月に本帰国。帰国後の帰国子女のあり方を考えながら現在進行形で学習サポート、下の子の学校選びとまだまだ奔走中!

Kikoのnote記事


目次

  1. テーマ①日本語取得の掟ー4ヶ条
  2. テーマ②ルールの習慣化と日本語活用の実践
  3. テーマ③インプットとアウトプットのバランス
  4. テーマ④親のマインドセット
  5. テーマ⑤言語習得の4技能
  6. おわりに

テーマ①日本語習得の掟ー4ヶ条

【日本語習得の掟ー4ヶ条】
一、当然をつくる
・日本人家庭なのだから家庭内は日本語というルールを徹底しましょう!
一、4技能からアプローチ
・特に〈書く〉を重視しましょう!
一、嫌いにさせない
・日本語離れは漢字離れに繋がります。日本語を読むことにアレルギーがでてしまうと日本語で学習する事にまで影響が及んでしまいます。
一、孤独に学ばせない
・楽しめないと継続できません。親も一緒に楽しみながら学ぶことがベースです。

 

子どもが英語を話している!寝言で英語を話していた!これは海外子育て経験のある親にとって待ちに待った記念すべき日。嬉しくて家庭でももっと英語が聞きたくなります。
ですが、これを放任してしまうと家庭内と外との境界が曖昧になるだけでなく、「日本語って必要なの?」と、日本語の学習の意義すら子どもは疑うようになってしまいます。

家庭内では日本語、これは有無を言わさず当たり前のルールとして受け止めさせることが肝心です。
それでも子どもが会話中、日本語の中に英単語が混ざることは絶対あります。そんな時は頭ごなしに否定せず、教える良い機会と捉え、「それは日本語だと◯◯ね」と優しくフォローし、楽しい会話を続けましょう。
子どもが伝えたい気持ちを表したら、親は真心を持って受け止めて聞き、その会話を一緒に楽しみながら続けていくことこそ重要です。この親子のコミュニケーションの中に〈話す〉〈聞く〉の2要素が含まれています。
我が子の勉強となるとつい熱が入り厳しい眼になりがちですが、子どもの反応は正直です。嫌々する日本語学習は長続きしないどころか、結局すぐに忘れて身につきません。

まずはこの4か条を唱えましょう。そして、常に〈話す〉〈聞く〉〈読む〉〈書く〉、この4技能のバランスを意識することが大切です。
では4か条を念頭に、家庭ごとにアプローチを具体化していきましょう。

テーマ②ルールの習慣化と日本語活用の実践

家庭内でルールを作って日本語学習を習慣化させることが重要です。
家庭内言語は日本語とした上で、継続できるレベルで無理なく日本語のドリル等に取り組み、週末は日本のカルタやカードゲーム、ボードゲームをして家族で楽しむ時間を作るのもいいでしょう。

更に、家庭+αで日本語活用の実践の場を見せたり与える環境も整えましょう。
例えば、日本人補習校に通う、習い事(ピアノ、水泳、アート、そろばん、書道など)は日本人の先生から日本語で教わる。また日本人の友だちとのプレーデートは、日本で流行っている本やテレビ番組、YouTubeなどの情報をシェアできるので大変有意義です。
日本語で日本の学校生活に関わる短い動画(NHK for Schoolなど)を見せることも、子どもが日本文化を知るきっかけになりますし、父母や兄弟以外の話者の日本語や、聞き慣れない言い回しを聞くことも、貴重な機会になるでしょう。

子どもの日本語学習に対するモチベーションは、お子さんの興味の範囲や性格等にもよると思います。日本人としてのアイデンティティ形成にプラスに働きそうな事は、色んな視点からお子さんの好みに合わせて、親御さんが積極的に働きかけてみて下さい。
子どもの好きを生かさない手はありませんし、子どもの興味関心がある分野はそれだけで自然と広がっていくものです

テーマ③インプットとアウトプットのバランス

日本語学習は、子どもが主体的に楽しく学べるレベルで継続的に取り組みながら、それを活かせる場が定期的にあることがベストです。つまりインプットだけでなく、アウトプットする場があれば、楽しさや更には定着度も増すでしょう。

身近な会話や対話だけでなくネットも上手に活用し、意識的に違う目線で〈聞く〉ことや〈読む〉ことも取り入れると、インプットの幅や奥行きが増していきます。
敢えて日本の学校生活の風景を断片的にでも見せること(給食当番や掃除の時間、授業スタイルやいじめの問題など)は、いつかは母国を理解する助けの一要素となるでしょう。子ども自身が読むことに抵抗があっても、親がニュースなどを代わって読み上げてあげることで知識を意図的に増やすこともできます。

同様にアウトプットも大切です。しりとりは場所を選ばずどこでも楽しく取り組めます。またプレーデートでお友達と〈話す〉ことや、祖父母に手紙を出したり、親子の交換日記などで〈書く〉ことを意識するとアウトプットのバリエーションが広がるでしょう。
家族やお友達を上手く巻き込んで、是非アウトプットの楽しむ場を積極的に取り入れてください。

テーマ④親のマインドセット

子どもに関わる親、特に一緒にいる時間が長い母親は、意識的なマインドセットが重要になってきます。
では、親だからこそ意識できることとは何でしょう?

会話では子どもの話に耳を傾け、楽しそうにかつ粘り強く関わる

子ども自身が話すことや話を聞いてもらえることに対して満足感を得て、もっと話そうという気になる。

工夫して関わる

子どもに響くやり方を根気よく、かつフットワークを軽く色々試してみる。

海外式と日本式の学習スタイルの違いを把握する

グループや参加型の海外式と、まだまだ受け身が多く反復練習に重きを置く日本式の学習スタイル。

子どもは親に認められたい生き物です。頷きながら聞いてもらえるだけで子どもは幸せを感じます。上手な聞き手になりましょう。家庭内では日本語を使いながら、毎日の報告を楽しく聞き合ってみてください。そして我が子に響く方法を試行錯誤してみることは、親サイドでできる唯一できる努力と言えるでしょう。

テーマ⑤言語習得の4技能

さあ、最終的に戻る場所が日本であるならば、学校生活のスタイルの違いに目を向けて対策をしましょう。母語の基礎運用能力は今後の日本語を使った学習に大きく影響を及ぼします。

言語習得の4技能の中で、海外で費やす時間として不足しがちな能力は日本語を〈書く〉力と言えるのではないでしょうか。
一方でこの〈書く〉力は、実際日本の学校で一番求められる力と言えるでしょう。
文を構成する作文の力とは別に、平仮名、カタカナ、漢字といった日本語を〈書く〉筋肉を日頃から鍛えておきましょう。日本の学校では毎日の漢字の書き取りや毎授業の黒板の板書が日常です。その事がわかっているのに書くトレーニングをしていなかったら、それだけで子どもが嫌になってしまうのは無理ありません。
スタイルの違いをよく知っている私たち親世代が、この点をきちんと認識し対策することが、子どもが日本にソフトランディングするには肝心です。

では最後に、日本語を言語として習得するために、〈書く〉〈読む〉〈聞く〉〈話す〉の4技能それぞれの、具体的な日本語の取り入れ方の例をご紹介します。筆者の経験や同じく海外帯同の家庭から聞いたティップスも盛り込んでいますので、是非参考にしてみて下さい。

◉日本語を〈書く〉力

・漢字ドリル(小2までは徹底反復し、小3以降は偏とつくりにより構成される漢字が多くなりパターン化できるので、漢字の持つ意味と音読みと訓読みを意識して学習する)
・文法のドリル(習った漢字の活用例を知ることができる。アプリと連動して学習した分量に応じてペット育成ができるサービスが付いているのもあり楽しみながら学習できる。)
・日本の祖父母へ手紙(実際の手紙か、メールで漢字を変換しながら打ってみるのもオススメ)
・日記をつける(数行でも一行でも日本語で書いてみる)
・親子の交換日記(親が子どもが頑張ったことを記しておいてあげ、子どもは短くても返事を書く)
・教科書をノートに写す(正しい文章を書き写すことで、言い回しや文の構造を身に付ける)
・ビデオ配信の講座を受講し、授業中の黒板をノートに板書
・作文

◉日本語を〈読む〉力

・家の中にある身の回りの物を日本語でポストイットなどに書き、表示した単語と実際の対象物が生活の中で視界に入るようにする(リビング、居間、トイレ、便所、靴箱、下駄箱など違う言い方でも。書いた単語を対応する場所に子どもに貼らせると、ゲーム感覚で楽しめる)
・日本の漫画
・興味のある分野の絵本や本、図鑑をいつも子どもの手の届くところに置く
・親子の交換日記(親が子どもの体験した出来事や頑張った事を記録として記してあげる)
・子どもへメールでメッセージしてみる
・子ども新聞を紙面、もしくはオンラインで購読
・読書

◉日本語を〈聞く〉力

・家庭内の日本語会話
・日本のアニメを見せる
・本の読み聞かせ(正しく書かれた文章を聞かせ、それについて意見を交わしてみる)→文章から映像化できる国語力が身につき、言語化することで気持ちや意見の表し方が身につく

◉日本語を〈話す〉力

・しりとり
・おしゃべり(たわいもない会話)
・対話(何か文章なり話題を元に話す)
・意見の言語化(目的を持って伝えたいことを話す)

おわりに

いかがでしたか?
最初の一歩はまずは子どもを日本語嫌いにさせないこと。
日本語を学ぶ事をお子さんが勉強と身構えてしまうとその学習は孤独になってしまいます。孤独に感じてしまうとますます辛いものになってしまい、日本への本帰国が後ろ向きになってしまうことも。そんな様子を見るのは親としても辛いですよね。

お子さんの日本語レベルの段階に応じて4技能をバランスよく、特に〈書く〉力は意識的に取り入れながら、無理なく家庭内で習慣化してみて下さい。
お子さんと一緒に日本語に向き合って、お子さんを支えながら日本語学習を楽しみながら継続していってみてください。
 

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EDUBALへの声

下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
EDUBALで家庭教師をつけるかどうか迷われている方は、ぜひ参考にご覧ください。

  • 毎度毎度授業が楽しみです。モチベーションが下がる時も元気をいただいております。

    • スタンダードコース
    • 高校生以上
    • 愛知県
  • 短時間かつ英語での授業だったので難しい点があったと思いますが、生徒のモチベーションを落とさずに効率的に指導していただいたと思います。ありがとうございました。

    • 短期集中コース
    • 高1~3
    • 群馬県
  • 娘の要望を取り入れつつ、目標に向かって指導をすすめていただきました。人間としても指導者としても信頼できる先生でした。初めての家庭教師だったので不安があったのですが、真摯に娘に向き合ってくいる様子をみて、安心して任せることができました。

    • 短期集中コース
    • 高1~3
    • 東京都
  • 指導経験が豊富で生徒に寄り添った授業を進めていただけました。 短期間ではありましたが、テストスコアに直結した指導をしていただき、充実した10時間でした。

    • 短期集中コース
    • 高1~3
    • チェコ
  • 思春期女子の心を上手にキャッチして,モチベーションを高めながら指導していただきました。

    • 短期集中コース
    • 高1~3
    • 岡山県