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IB Extended Essay(課題論文): RQの例や対策法、スコアアップのコツ紹介

EEでA評価を取得したいIB生のあなた!!IBを経験したEDUBAL教師によるEE(課題論文)の書き方、科目・議題の決め方、リサーチ方法に関するアドバイスや有益な情報を集め、まとめました。EEの科目がなかなか決まらない・Research Question(議題)が思い浮かばない・書き方が良く分からない・など悩んでいる皆さま、是非このページをお役立てください!また、後半では実際にA評価を獲得した先輩のRQ例を載せているのでご覧ください!

 

 

目次

  1. EEの文字数にカウントされない項目
  2. EEの構成について
  3. EEのRQ(リサーチクエスチョン)を決めるアドバイス
  4. 文献リサーチ・資料集めのオススメ方法!
  5. EDUBAL教師のEE体験記|選んだトピックは?
  6. 教師は全員帰国子女!オンライン家庭教師EDUBALの特徴

EEの文字数にカウントされない項目

EEには、日本語の場合8000字以内、英語の場合は4000ワード以内に収めなくてはならず、その上限を超えてしまうと減点の対象となります。

EEの字数制限はいざ執筆し始めるとあっという間に超えてしまいます。そのため、今一度EEの文字数にカウントされない項目を振り返っておきましょう!

 

文字数としてカウントされない項目

・要旨

・地図、グラフ、図表、注釈付きの図や絵

・謝辞

・等式、公式、計算、参考文献、脚注、付録

・目次

EEの構成について

EEは4000ワードにも及ぶ論文ですが、骨組みをしっかりと作れば論理的かつ読みやすい文章を書くことができます。何から書けばいいのか分からない、どのように論理を展開すべきか分からない、といった生徒様のためにEEの評価基準(Criteria)を参考にして組み立てた構成を以下に紹介します。

 

①表紙:タイトル、Research Question(議題)をページの中心部に書き、Session, Candidate name, Candidate number, IB Subject of essay, Supervisor’s name, Word countをページの下部に明記しましょう。

②要旨・要約:EE本文を書き終えた後に、本論文が何について論じているのか(議題の説明)、文中ではどのように論理を展開しているのか(まず~を考察し、次に~を分析した、など)、そして結果としてどのような結論が導かれたのか、など説明しましょう。

③目次

④序章、序論:EEの科目にもよりますが、テーマの背景、歴史、キーワードの定義、なぜこのテーマに興味を持ったのか、なぜこの議題を分析しようと思ったのか、などを書くと良いでしょう。

⑤本論:3、4章に分けて書くと読みやすくなります。

⑥結論:再び、どのような議題に対して何を分析し、どのような結果を得たのかをまとめましょう。予想外な結果や、新しい発見があった場合はそれらを明記し、なぜこの結果に至ったのか、という分析をすると良いでしょう。このEEを書き終えて感じたこと、学んだことなどを書くことで、「自分らしさ」やオリジナリティが強化されます。

⑦脚注補足や参考文献:IBは参考文献や出典の明記に関して非常に厳しいため、MLAやAPAなどのメジャーな書式に沿って正しく明記しましょう。

 

EEのRQを決めるアドバイス

EEを書くプロセスの中で多くの生徒がつまずくのは、RQ選びです。しかし、論文のテーマになる以上、「良い」議題を選ぶことは非常に重要です。ここではEEの科目別に、「良い」議題を考え出すヒントを紹介します。

※以下の例はあくまでもRQの元になるアイデア例です。本来のRQは疑問形で表現することが望ましいです。

 

言語A科目のEEの場合
言語A科目、及びグループ1科目のEEには三つのカテゴリーがあります。

①言語Aの文学作品を深く掘り下げて分析を行う論文

②言語Aに翻訳された外国文学をその原文と比較する論文

③言語を研究する論文

EE(課題論文)に使う文学作品は授業で分析したものも使用することができますが、その場合は授業内容の範囲を超えた、生徒が独自で考えたオリジナリティのある分析が求められます。一方で新しい文学作品を選ぶ場合はIBが認定した筆者の作品に限らず、十分な文学的価値がある作品ならば自由に選ぶことができます。

カテゴリー①、②の論文の議題参考例:
・筆者Aの『初期の作品』と『最新の作品』を比較し、宗教に対する考えが変化したかを調査する

・『古典』の筆者Aの現代語訳と筆者Bの現代語訳を比較し表現や描写の差異を分析する

・『任意の作品A』と『任意の作品B』における女性主人公の重要性

☆文学研究の論文になるため、共通する文学要素が複数の文学作品の中でどのように表現されているのか比較するEEが多いようです。

カテゴリー③のEEのResearch Question(議題)参考例:
・言語Aが用いられている国の政治的イベントにおけるネット上反応とその影響の分析

・ある事件に対する異なる見解は大衆紙においてどのように言語化されたのか

☆このカテゴリーのEEでは、言語Aとその言語が用いられている地域の文化の関係性を分析することが求められます。具体的には、文化や歴史の観点からあらゆる言語の形式を分析したり、それらの言語の形式がどのようにして文化の中で生まれ、受け入れられてきたのか、などです。あくまでも言語の論文なので、一般的な文化の分析にならないように注意しましょう。

 

自然科学科目のEEの場合

自然科学科目のEEを書く上で気を付けなくてはならないことは、EEのトピックが明らかに選択した科学科目を主眼に置いたものでなくてはならないことです。例えば、EE科目としてBiology(生物)を選んだ場合、生物学、医学、社会学、経済学など多様な面から見ることができるヒトの病気をテーマにする際には、生物学的側面を強調しなくてはなりません。さらに、トピックが生化学の分野に属するものでも、自分の選択したEE科目が生物ならば、「生物学」に関する内容しか評価されません。

一次情報の収集においては、生徒自身による実験をベースか、既存の文献を自分で分析するか、どちらかを選択することができます。

テーマは広すぎないことが重要です。ざっくりと「水の分析」や「〇〇の化学反応」よりも、実際に調査の対象となるモノ(チューイングガム、ゼリー、アスリートなど)の名前をあげると具体的な議題が導き出せるでしょう。

 

社会科学科目のEEの場合

 

●Economics(経済)の場合
歴史的要素はあまり強くない方が良く、3年以内の直近の一次情報、二次情報を参考に論文を書き進めると良いでしょう。生徒が実際に住んでいる地域の直近の経済状況を分析し、その経済が外部に与える影響などを分析することがオススメです。

●Geography(地理)の場合
自分の住んでいる地域などローカルなレベルで研究を行うと、高い点数をもらえる傾向があります。ローカルな地域を分析することで、オリジナリティが強調されるためです。

●History(歴史)の場合
ここ10年以内に起きた出来事は「歴史」として認識されないため気を付けましょう。トピックはもちろん、IBDPのHistoryコースから外れたテーマでも特に問題はありません。また、歴史の中立性は大いに注意すべきです。ある歴史上のイベントに対する対照的な二つの見解を取り上げ、それらを比較する議題が定番のようです。

文献リサーチ・資料集めのオススメ方法!

EEの科目にもよりますが、学術的な論文を書く際には十分なリサーチをすることが重要です。最も身近なリサーチ方法はインターネット上でのウェブページなどの検索ですが、ネット上の情報は必ずしも信憑性があるものだとは限りません。また、検索エンジンからpdf形式の論文を探し出すことも可能ですが、このような検索手順で探すと、多くの場合、論文の出所が不明だったり、信用できなかったりします。ここではEEの参考文献として適切な学術的な資料を探す・集める方法を紹介します!

オンライン上で探す

学術的な論文を検索する論文専用検索エンジンがあります。有料で取り寄せなくてはいけないものもありますが、ネット上で無料で論文全文を閲覧・ダウンロードできるものもありますよ。

以下、大学に入ってからも活用できる論文検索エンジンを紹介します!

<日本語の文献検索>

CiNii articles

比較的、オールジャンルの日本語論文を検索することができる。大学図書館にある資料なども検索可能。

JSTAGE

科学技術をテーマにした、理系論文が豊富にある。

<英語の文献検索>

Google Scholar

Abstract(要約)も書いてあるのでとても効率的。

JSTOR

無料登録で資料を検索し、閲覧可能。

 

オフラインで探す

かなり古い文献を使いたい場合や、欲しい論文が見つからなかったときに活用すべきなのが図書館です。論文の資料集めとしてオススメの日本の図書館は以下の通りです。海外子女の生徒様は、日本に一時帰国した際にぜひ立ち寄ってみてください。

・国立国会図書館

記事・論文だけでなく、過去の新聞や政府刊行物、デジタル資料も保管している。身分証明書を持っていけば無料で会員証を作ることができる。資料自体を借り出すことはできず、有料でコピーを取って持って帰るシステムとなっている。文献のサーチ自体はオンライン上でも可能。

・大学の図書館

学外の方でも、公的な身分証明書を持参すれば入館可能。大学によっては、事前申請が必要な場合もあるため、前もって調べてから行くと良い。

 

EDUBAL教師のEE体験記|選んだトピックは?

実際にIBを経験した、EDUBAL教師のEE体験記を紹介します!同じEE科目を検討中の生徒様、Research Question(議題)選びに苦労している生徒様はぜひお役立てください!

 

●常盤先生

科目: Japanese A(日本語A)

テーマ:『「源氏物語」の現代語訳の小説と、漫画版を比較し、媒体の違いは文学の表現をどう変化するか分析』

苦労したこと、アドバイス:

RQを決めるのに一番時間がかかりました。Supervisorのアドバイスをもとに、自分が好きなもの(漫画)に関連したテーマを一カ月以上は悩んだ末、ようやく決めました。自分の興味のあるテーマを選ぶと、エッセイに取り組むことがそれほど億劫ではなくなりますし、エッセイに自分らしさや熱意をより出すことができると思います。

 

●岡崎先生

科目: Japanese A(日本語A)

テーマ:『三島作品における「美」は愛からくるのか、嫉妬からくるのか』

苦労したこと、アドバイス:

私がEEに取り組む上で最も苦労したのは、適切な箇所に適切な内容の引用を挿入することです。EEでは、10冊以上の参考文献を読み、それらを適宜論文に組み込まなければなりません。それのため、事前にどのような内容でEEを書くのか、大体の見通しを立てるだけでなく、それに併せて参考文献を読み込んでおかなければなりません。EEを書き上げるコツは、「計画性」と「楽しむ」こと。自分の好きな科目や興味のある分野について計画的に研究することで、IBで高得点を取得することに繋がるだけでなく、将来の役にも立つので、最後まで頑張ってください。

 

●所先生

科目: History (歴史)

テーマ:『鎖国が本来の目的をどの程度達成できたかについての分析』

苦労したこと、アドバイス:個人的に興味のあるテーマを選ぶことが重要です。膨大な情報の中から、自身の分析に説得力を持たせるEvidence(証拠)として使えるような情報を見極めるには、多くの資料や論文に根気強く目を通すことが求められます。興味のあるテーマでなければ、最後まで情熱をもって取り組むのは難しいと思います。

 

●阿部先生

科目:Economics(経済)

テーマ:『航空機産業の外部不経済やEU ETSの取り組みについて』

苦労したこと、アドバイス: 私もトピック決めには苦労しました。トピックを決めたのはG11の時だったため、それまでに学んだ経済的概念しか使えなかったことが心残りであり、教科書を先読みしておくのも一つの手だったかなと思います。また、実際に自分でデータを集めると独自性が増すのでおすすめです。もし書籍やネットから情報を集めるなら、MLAフォーマットに従うなどして適切に出典をまとめておくことを心がけましょう。

 

EDUBALの教師はEEだけでなく、IAなどのエッセイ添削にも対応します。詳しくはEssay(小論文)添削サービスをご覧ください。

 

教師は全員帰国子女!オンライン家庭教師EDUBALの特徴

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。オンラインなので世界中のどこからでも指導を受けることができます。また、帰国受験、IB取得という経験を持つからこそ生徒様の悩みに寄り添った指導や相談に応じることが可能です。IBを勉強している人特有の課題でもあるTOKやEEなどのご相談も可能です。IBの勉強の仕方や進め方に関して分からないこと、Mathで満点を取得した人に聞きたいことなどございましたらお気軽にご相談ください!

IBの指導が可能なEDUBAL教師

 

※他の科目について、もっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

EDUBALへの声

下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
EDUBALで家庭教師をつけるかどうか迷われている方は、ぜひ参考にご覧ください。

  • とても真面目な先生に計画的に指導していただいています。 おかげでテストで高得点がとれました。

    • IBコース
    • 高1~3
    • ドイツ
  • 日本語で授業させていただいてますが、説明が分かりやすく質問にも丁寧に答えてくれています。授業科目以外の経験やアドバイスもシェアしていただいてるのでIB全体の参考になり助かっています。

    • IBコース
    • 高1~3
    • 大阪府
  • 教え方がわかりやすく感謝しています。

    • IBコース
    • 高1~3
    • シンガポール
  • 生徒の能力、習熟度を把握しながら、生徒がわかるまで繰り返し丁寧に指導していただきました。最初の時に比べて息子の勉強に取り組む姿勢が変わりました。問題が解ける度に喜びを感じているようです。数字にも反映されている事に感謝しております。

    • IBコース
    • 高1~3
    • 京都府
  • しっかり準備をして授業に当たっておられ、非常にわかりやすくご指導していただいております。リベラルアーツに強い大学に在籍されていて、その幅広い教養が授業にも反映されており、非常に満足しております。

    • IBコース
    • 高1~3
    • アメリカ